当方は4日間、ウィーンを留守にしていた。ギリシャに急遽出発する前、当方には2の心配事があった。一つは訪中の北朝鮮最高指導者、金正日労働党総書記の動向だ。ギリシャでもフォローできるが、旅先では少々勝手が違う。知人の北朝鮮外交官にも聞けないし、じっくりと分析する時間を見出せないだろうと考えたからだ。もう一つはウィーン国連の中東記者たちと会えないことだ。彼らは当方の友人であり、中東アラブの詳細な情報を知る上で貴重な情報源だからだ。
留守中、金総書記は27日、7日間の訪中を終えて帰国した。北京で首脳会談が開催されたこと、北国営の朝鮮中央通信社(KCNA)を通じて、後継者・金正恩氏が訪中していなかったことが確認された。
当方はこのコラム欄で「金正恩氏の訪中計画はない」と語った北の知人外交官の発言を紹介した(「金正恩氏の訪中計画は聞かない」2011年5月6日)。そして「金総書記、年齢相応の健康維持」(同年5月15日)の中では、「後継プロセスのテンポが緩やかになる」可能性を示唆した同外交官の発言を伝えたばかりだ。
これまでの情報によると、北外交官の発言内容は正しかったことになる。もちろん、訪中内容はまだ明らかではないから、後日、サプライズがあるかもしれない。
当方は金総書記の訪中が明らかになった直後、知人の北外交官に金総書記の訪問目的などを聞いた。過去1年間で3回目となる訪中について、知人は「自分も分からない」と繰り返していた。すなわち、かなり正しい情報を知る知人の北外交官も金総書記の訪中とその目的についてはまったく知らされていなかったことになる。とすれば、金総書記の訪中が「突然、決定した可能性」が排除できなくなる。中国当局から招請されていた正恩氏ではなく、父親の金総書記の訪中が短期間で決まったことが考えられるわけだ。それが事実とすれば、どうしてか。
とにかく、当方は近いうちに知人の北外交官に会い、金総書記の7日間の訪中目的などについて聞くつもりだ。何か分かり次第、読者の皆様に報告したい。
なお、当方が訪問したギリシャには北朝鮮と深い接触があった北大西洋条約機構(NATO)退位軍人がいた。北は彼を通じてNATO関連の軍事情報を入手していたことを付け足しておく。
留守中、金総書記は27日、7日間の訪中を終えて帰国した。北京で首脳会談が開催されたこと、北国営の朝鮮中央通信社(KCNA)を通じて、後継者・金正恩氏が訪中していなかったことが確認された。
当方はこのコラム欄で「金正恩氏の訪中計画はない」と語った北の知人外交官の発言を紹介した(「金正恩氏の訪中計画は聞かない」2011年5月6日)。そして「金総書記、年齢相応の健康維持」(同年5月15日)の中では、「後継プロセスのテンポが緩やかになる」可能性を示唆した同外交官の発言を伝えたばかりだ。
これまでの情報によると、北外交官の発言内容は正しかったことになる。もちろん、訪中内容はまだ明らかではないから、後日、サプライズがあるかもしれない。
当方は金総書記の訪中が明らかになった直後、知人の北外交官に金総書記の訪問目的などを聞いた。過去1年間で3回目となる訪中について、知人は「自分も分からない」と繰り返していた。すなわち、かなり正しい情報を知る知人の北外交官も金総書記の訪中とその目的についてはまったく知らされていなかったことになる。とすれば、金総書記の訪中が「突然、決定した可能性」が排除できなくなる。中国当局から招請されていた正恩氏ではなく、父親の金総書記の訪中が短期間で決まったことが考えられるわけだ。それが事実とすれば、どうしてか。
とにかく、当方は近いうちに知人の北外交官に会い、金総書記の7日間の訪中目的などについて聞くつもりだ。何か分かり次第、読者の皆様に報告したい。
なお、当方が訪問したギリシャには北朝鮮と深い接触があった北大西洋条約機構(NATO)退位軍人がいた。北は彼を通じてNATO関連の軍事情報を入手していたことを付け足しておく。