「イエスさまは人々の苦しみをどのように感じておられたのだろうか」
 7歳の女の子がローマ法王ベネディクト16世に質問した。日本人のお母さんとイタリア人の父親から生まれた女の子エレナは日本で大震災を体験した。
 国営イタリア放送協会(RAI)は22日の聖金曜日午後、ローマ法王ベネディクト16世が出演し、視聴者の質問や疑問に答える番組「A sua immagine」を放映した。番組は生放送ではなく、前もって視聴者から質問を募集し、イエスが十字架に受難した聖金曜日に法王が質問に答えることになっていた。
 エレナはどうして大地震が襲い、それに伴う津波で2万人以上の人が犠牲となったのか、理解できない。彼女は神を信じている子だろう。「神は愛です」と両親や教会の神父さんからいつも教えてもらったきたはずだ。
 当方の推測だが、「愛の神さまがどうして多数の人々が苦しむのを黙ってみておられるのか」「神さま何を考えておられるのだろうか」等、エレナは多くの大人たちに聞いてきたはずだ。
 両親や神父さんにも尋ねたはずだ。それでも分らなかったから、法王さまに聞いてみようとなったのだろう。エレナの質問は至極当然だ。エレナだけではない。ひょっとしたら、多くの人々が同じ問いを心の中で感じているかもしれない。
 石原慎太郎東京都知事は「我欲を流す為の天罰だ」と語ったが、7歳のエレナは「どうして人は苦しまなければならないのだろうか」と、幼いなりに考えてきたのだろう。
 ベネディクト16世は「エレナ、自分も同じ質問をしたいと感じている」と述べ、「われわれはその答えを知らないが、イエスやイエスの中におられる神は苦しむ人々の側にいつもおられることを知っている」と語った。その上で、「大震災と津波を受けた日本人もある日、どうしてそのような苦難が生じたのかを理解できるようになるだろう。その痛みは価値ある苦難だ」と述べた。法王の答えでエレナの悩みが解決したかどうか、当方には分からない。
 聖金曜日(22日)はイエスが十字架上で亡くなられた日だ。イエスは3日目に復活し、ばらばらになった弟子たちを呼び集めるために出て行く。復活祭はキリスト教最大の祝日だ。今年は西方教会も東方教会も24日に祝う。