ウィーン発 『コンフィデンシャル』

 ウィーンに居住する筆者が国連記者室から、ウィーンの街角から、国際政治にはじまって宗教、民族、日常の出来事までを思いつくままに書き送ります。

中国

イランを怒らせた習近平主席の発言

 一人のイスラム教スンニ派の信者が「ユダヤ教徒やキリスト信者とは何とかやっていけるが、絶対一緒にやりたくない相手はシーア派信者だ」と語ったことがある。イスラム教はスンニ派とシーア派に分かれ、前者は多数派だ。具体的には、アラブの盟主サウジアラビアはスンニ派に属し、その中でも戒律が厳しいワッハーブ派だ。少数派の代表はイランだ。

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▲習近平主席の発言に怒りを吐露するイランのアミラブドラヒアン外相(2022年12月12日、IRNA通信から)

 中国の習近平主席は9日、サウジの首都リヤドで開催された第1回中国・アラブ諸国首脳会談と第1回湾岸協力会議(GCC)首脳会談に出席した。同首脳会談後、公表されたコミュニケによると、アラブ諸国と中国双方は戦略的パートナーの関係を強化することで一致したという。習近平主席は「アラブと中国の新しい歴史が始まった」とその成果を強調した。

 その数日後、イランのテヘランから中国に警告ともいえるニュースが流れてきた。イランのホセイン・アミラブドラヒアン外相は12日、中国政府に対し、イラン・イスラム共和国の領土保全を尊重するよう求めるツイッターを更新した。同外相は中国語で「アブムーサ島、レッサートゥンブ島、グレータートゥンブ島の3つの島(Abu Musa, the Lesser Tunb, and the Greater Tunb)はイランの切り離せない部分であり、永遠に祖国に属する」と書いている。

 何のことかといえば、習近平国家主席が湾岸協力会議(GCC) 加盟国のアラブ指導者とともに声明を発表し、上記の3島の帰属権問題についてイランとアラブ首長国連邦(UAE)両国が協議するよう促したのだ。その後、イランの外相はIRNA通信を通じて「イランの領土保全を尊重するように」と間接的ながら習近平国家主席に抗議したわけだ。

 IRNA通信のイラン外相の発言を読んだとき、先のイスラム教スンニ派信者の話を思い出した。アブラハムから派生したユダヤ教、キリスト教、イスラム教の3兄弟宗教があるが、イスラム教内のスンニ派とシーア派間の対立はイスラム教とユダヤ教、キリスト教とのそれより根が深いという。

 習近平主席はスンニ派の盟主サウジで戦略的には同盟国のイラン(シーア派)にイランが自国の領土を宣言している3島の帰属権について、紛争中のUAEと協議すべきだと受け取られるような発言をしたわけだ。習近平主席は大国意識もあって仲介役を演じたのかもしれないが、イラン側が気分を悪くするどころか、「習近平、何を言うのか」と怒りが沸き上がっても不思議ではない。

 例えば、イランが自国領土と宣言しているアブムサ島は、ペルシャ湾東部に浮かぶ島でホルムズ海峡入り口付近にある。UAEも領有権を主張している。島は古代からイランの一部であった。20世紀に入ると、イギリスが支配した後、同国は1968年、島の統治権を放棄。その後、イランが同島を再併合したが、UAEとの間で島の主権問題でこれまで紛争してきた経緯がある。

 国営サウジ通信が公表したコミュニケによると、アラブ諸国は台湾をめぐる中国の「一つの中国」原則、香港の統制政策を支持。同時に、人権問題の政治化を拒否することで合意している。例えば、中国では新疆ウイグル自治区のウイグル人弾圧問題、サウジでは同国の反体制ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏(59)殺人事件で国際社会から激しく批判されてきた。サウジは中国共産党政権と同様、人権分野では大きな問題を抱えている。同国は欧米メディアで人権弾圧を糾弾されるたびに「内政干渉」と反論してきた。中東の盟主サウジと中国共産党政権は人権問題では共同戦線を敷く余地があるわけだ。

 中国の王毅外相は昨年3月24日〜30日、6カ国の中東(サウジ、トルコ、イラン、UAE、オマーン、バーレーン)を歴訪し、中国と中東諸国との外交関係強化に動き出してきた。

 中国は過去、中東諸国との外交関係で躊躇してきたのは、それなりの理由がある。サウジを含む中東はイスラム教という宗教が大きな影響を持つ地域であり、人権問題で共同戦線が出来ても、遅かれ早かれ宗教問題で中国共産党政権と衝突する可能性があるためだ。例えば、ウイグル自治区のウイグル人の多くはイスラム教徒(主にスンニ派)だ。そのウイグル人への弾圧を中東諸国はいつまでも黙認できないし、中国共産党政権の宗教政策を批判せざるを得なくなるだろう。ちなみに、トルコは中国から逃げてきたウイグル人を受け入れている。

 そして今回、習近平主席はサウジを訪問し、そこでイランに対し、同国の島の領土問題でUAEと協議するように助言した。同主席にはシーア派のイラン側が中国側の提案をどのように受け取るか、といった配慮が欠けていたわけだ。アブラハムの3大宗教が広がる中東地域での中国の外交の前には、常に「宗教」というハードルが控えている。

独首相訪中はタイムリーだったか

 ショルツ独首相は4日、中国を公式訪問し、習近平国家主席と会談した。北京滞在11時間余りの訪問だが、ドイツ国内ばかりか、欧米諸国では「ショルツ首相の訪中タイミングは良くない」と批判的な声が聞かれる。ここでいう「タイミング」とは、習近平国家主席が中国共産党第20回党大会で3期目の任期を獲得、いよいよ習近平独裁体制が始まった直後という時期に、“欧州の盟主”ドイツの首相が北京を訪問し、習近平主席と昼食を共にすることで、習近平独裁体制に祝福を与えた印象が出てくることへの懸念だ。

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▲首脳会談前のショルツ首相と習近平国家主席(独日刊紙ヴェルト動画のスクリーンショットから、2022年11月4日、北京)

 ショルツ首相は政治センスのない政治家ではない。国内外の批判的な声を知っている。首相は訪中前に独代表紙「フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング」(FAZ)に寄稿し、「従来の対中関係ではなく、新しい世界情勢に合致した両国関係を構築したい」という意向を表明している。ショルツ首相は「過去3年間で世界の情勢は変わった。欧州も中国も同様だ。だから新しい状況に合致した対中政策が必要となる」と強調している。ただ、言葉だけでは十分ではない。だから「北京滞在中に中国共産党政権の少数民族ウイグル人への弾圧政策などの人権問題を習近平主席との会談の場で話す」と述べ、欧米社会の関心が大きいウィグル人問題を中国側に質す姿勢を明らかにした。

 そういえば、16年間の任期中、12回訪中したメルケル前首相は訪中前後に常に「経済関係の強化と共に、人権問題も話し合った」とコメントを出すのが慣例だった。一種のアリバイ工作だが、メルケル首相の訪中を公の場で批判する国や政治家はなかった。

 ドイツは輸出大国であり、中国はドイツにとって最大の貿易相手国だ。例えば、ドイツの主要産業、自動車製造業ではドイツ車の3分の1が中国で販売されている。2019年、フォルクスワーゲン(VW)は中国で車両の40%近くを販売し、メルセデスベンツは約70万台の乗用車を販売している。

 ドイツ連邦統計局が昨年2月22日に発表したデータによると、新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも、2020年の中国とドイツの二国間貿易額は前年比3%増の約2121億ユーロに達し、中国は5年連続でドイツにとって最も重要な貿易パートナーとなっている。ドイツの対中輸入額は前年比5・6%増の約1163億ユーロ、対中輸出額は約959億ユーロだった(中国国営新華社)。

 メルケル首相の訪中のたびに、大規模な経済使節団が随伴した。ショルツ首相の訪中でも同じだ。滞在は11時間と短時間だが、経済使節団が同伴している。それだけドイツ企業にとって中国市場は重要だ(「輸出大国ドイツの『対中政策』の行方」2021年11月11日参考)。

 2番目の「訪中のタイミング」について。ショルツ連立政権は先月26日、ドイツ最大の港、ハンブルク湾港の4つあるターミナルの一つの株式を中国国有海運大手「中国遠洋運輸(COSCO)」が取得することを承認する閣議決定を行った直後だ。同決定に対し、「中国国有企業の買収は欧州の経済安全保障への脅威だ」という警戒論がショルツ政権内ばかりか、欧州連合(EU)内でも聞かれた。

 同商談が国内の反対で破綻した場合、ショルツ首相の訪中は延期されていたかもしれない。それ故に、ショルツ首相は中国側の株式35%取得を25%未満に縮小し、人事権などを渡さないという条件を提示し、ハベック経済相(兼副首相)やリントナー財務相らを説得、閣議決定したわけだ。ショルツ首相は初の訪中を「プレゼントなしでは行けない」と考えていたわけではないだろうが、ハンブルク港の件ではショルツ首相の強引さが目立った(「ハンブルク湾岸に触手を伸ばす中国」2022年10月22日参考)。

 そして3番目の「タイミング」問題だ。ロシアがウクライナに侵攻し、プーチン大統領が産業インフラを破壊、天然ガス、原油を武器に欧州諸国に圧力を行使し、エネルギー価格、食料価格は急騰し、欧州国民を苦しめている。そこでEUはエネルギーのロシア依存の見直しに乗り出している時だ。具体的には、再生可能なエネルギーの開発促進、エネルギー供給先の多様化などを図っている。これがロシアのウクライナ戦争での欧州側の教訓だった。

 同じことが対中関係でもいえる。サプライチェーンで中国依存が大きな問題となってきた。新型コロナウイルスの感染問題でもマスクや医療保護服などはすべて中国産だった。そこで中国依存のサプライチェーンからの脱皮が欧州の課題となってきた時だ。にもかかわらず、ショルツ首相がコスコ社との商談を承認し、中国を訪問し、経済関係をさらに深めようとしている。「ドイツはウクライナ戦争での教訓を忘れて、中国との経済関係を深めようとしている」という批判が飛び出すわけだ。

 以上、ショルツ独首相の「11時間の訪中」のタイミングは、―近平主席の独裁体制が確立された直後、▲魯鵐屮襯港のターミナル商談が閣議決定した直後、ロシアのウクライナ戦争の結果、欧州の対中依存のサプライチェーンの見直しが始まった時、等々で決して理想的な時期とは言えなかったわけだ。

 ドイツでも中国共産党政権に対する警戒論がないわけではない。ドイツの産業用ロボット製造大手「クーカ」が2016年、中国企業に買収されたことから、ドイツは先端科学技術をもつ企業の買収阻止に本腰を入れ始めている。ドイツのシンクタンク、メルカートア中国問題研究所とベルリンのグローバル・パブリック政策研究所(GPPi)は2018年1月5日、「欧州でのロシアの影響はフェイクニュース止まりだが、中国の場合、急速に発展する国民経済を背景に欧州政治の意思決定機関に直接食い込んできた。中国は欧州の扉を叩くだけではなく、既に入り込み、EUの政策決定を操作してきた」と警告してきた。

 ショルツ首相の訪中時期は、タイムリーではなかったが、ドイツの新しい対中政策を北京側に伝える最初の機会となったことは間違いないだろう。ショルツ政権がメルケル政権時代と同様、経済重視の融和政策を継続するか、人権問題や安保問題に重きを置く対中強硬政策に切り替えるか、今後の動向を注視していかなければならない。なお、ショルツ首相はFAZへの寄稿で、米国の対中デカップリング政策については反対の立場を表明している。

 (蛇足だが、ドイツ政府機が北京に到着すると、コロナ検査官が機内に入ってショルツ首相を含む全ての搭乗員、使節団を検査し、陰性が確認されてからしか機外に出ることを認めなかったという。ショルツ首相は中国当局の厳格な「ゼロコロナ」政策を身をもって体験したわけだ)

中国、海外にも自国警察署を設置か

 中国共産党政権が海外に自国の警察署を設置、自国の反体制派活動家を監視しているというニュースが流れている。中国が海外に住む自国民を監視していること自体は新しいことではないが、その監視体制が強化されてきている点で注目される。

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▲中国共産党第20回党大会で演説する習近平国家主席(英ガーディアン紙のスクリーンショットから、2022年10月22日)

 BBCは26日、オランダのRTLニュースと非政府機関NGO「セーフガード・デフェンダース」の情報として、「オランダで少なくとも2カ所の不法な中国警察拠点がある。非公式な警察の拠点を設置することは違反だ。オランダ外務省は中国側に抗議した」と大きく報道した。

 スペインに拠点を置く「セーフガード・デファンダース」は「中国の国境外で警察活動は野放しになっている」として、「中国は世界21カ国、54箇所に 『海外警察サービスセンター』を設立している。それらのほとんどはヨーロッパにあって、スペイン9箇所、イタリア4箇所 、英国では、ロンドン2箇所、グラスゴー1箇所が発見されている」という。

 中国側がオランダの批判を否定し、「海外に住む中国人へのサービスセンターだ」という。例えば、運転免許の更新などを手助けするというのだ。それに対し、「セーフガード・デファンダース」は、「中国共産党政権を批判する海外居住国民を監視し、必要ならば強制的に帰国させる機関だ」という。海外拠点の中国警察関係者から嫌がらせの電話や脅迫を受けた海外居住中国人が少なくないという。

 オランダ外務省報道官マキシム・ホーベンカンプ氏はBBCに対し、「オランダ政府は、中国政府との外交ルートを通じてこれらの活動について知らされてこなかった。それは違法行為だ」と語っている。

 パスポートの更新やビザの申請などのサービスは、ウィーン条約の規定に基づき、通常、大使館または領事館によって処理される。中国が非難されているような警察の前哨基地は、ホスト国の領土保全を侵害する可能性すら出てくる。

 中国の外交問題スポークスマン、王文彬氏は26日、「海外の警察署と呼ばれていたものは実際は海外の中国市民のためのサービスステーションだ。中国政府は他国の司法主権を完全に尊重している」と反論している。

 このBBCの報道を読んでいて 当方は2005年11月3日、 シドニー中国総領事館の元領事で同年夏、オーストラリアに政治亡命した中国外交官の陳用林氏(当時、37歳)と会見したことを思い出した。同氏は「610公室」のメンバーだった。江沢民国家主席(当時)が1999年に創設した「610公室」は超法規的権限を有し、法輪功の根絶を最終目標としている。中国反体制派活動家たちは「610公室」を中国版ゲシュタポ(秘密国家警察)と呼んでいる(「江沢民前国家主席と『610公室』」2011年7月13日参考)。

 陳用林氏はオーストラリアにいる中国人社会を監視し、法輪功メンバーがいたらマークするのが任務だった。彼は自身の任務に疲れ、その職務に疑問を感じて亡命した。彼は決して例外ではない。海外駐在の中国外交官の中から今後、多くの外交官が自身の職務に懐疑的になり、政治亡命するケースが増えるのではないか、と予想していた。(「欧州駐在の悲しき中国外交官」2020年9月4日参考)

 陳用林氏はシドニーに住む中国人、特に法輪功メンバーの動向を監視し、その情報を中国に送っていた。中国側がいう「海外サービスセンター」での業務は何かを説明した実例だ。

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▲インタビューに答える陳用林氏(2005年11月3日、ウィーンにて撮影)

 参考までに、同氏は当方とのインタビューの中で以下のように答えている。

 ――政治亡命の動機は

 「一つは自由を求めてだ。14年間、外交官として生きてきたが、真の自由はなかった。いつも監視下にあったからだ。また、自分が政治亡命することで母国の民主化を促進させたいという願いがあった。駐シドニー総領事館では中国出身の同胞国民を監視することが私の任務だったが、それが耐えられなくなった。中国政府は政治亡命した私を『祖国の裏切り者』と批判するが、私は祖国から逃亡したのではなく、中国共産党から逃亡しただけだ」

 ――駐シドニー領事としての任務は具体的に何だったのか。

 「オーストラリアに居住する中国人を監視し、反政府活動する中国人の言動を北京に報告することだ。私は気功集団『法輪功』信者の監視を担当してきた。ちなみに、中国秘密警察『610号』高官がシドニーを視察した時、同高官は『約3万人の法輪功信者が収容所に入れられている』と語っていた」

 陳用林氏の証言は、BBCらが報じた「中国共産党政権が治安関係者を海外に派遣し、海外に住む国民を監視している」との報道内容を裏付けるとともに、習近平国家主席時代に入り、海外で自国の警察署を設置するなど、海外居住の反体制派中国人監視が一層、強化されだしてきたことが分かる。

 中国共産党政権は2014年、「社会信用システム構築の計画概要(2014〜2020年)」を発表した。それによれば、国民の個人情報をデータベース化し、国民の信用ランクを作成、中国共産党政権を批判した言動の有無、反体制デモの参加有無、違法行為の有無などをスコア化し、一定のスコアが溜まると「危険分子」「反体制分子」としてブラックリストに記載し、リストに掲載された国民は「社会信用スコア」の低い二等国民とみなされ、社会的優遇や保護を失うことになる、というわけだ。

 共産党政権下で監視社会の出現を予言した英国の作家ジョージ・オーウェルの小説「1984年」を思い出す読者も多いだろう。中国では顔認証システムが搭載された監視カメラが既に機能しているから、「社会信用スコア」の低い危険人物がどこにいてもその所在は直ぐに判明する。その監視システムの対象が海外に住む中国人にまで広がられてきているわけだ。中国は今、国民のDNAを集めている。

独学者「武漢研究所が起因」

Sars-CoV-2 に遺伝子操作の痕跡

 ドイツ民間ニュース専門局「ntv」を視ていた時、「ドイツの学者が新型コロナウイルスの武漢ウイルス研究所(WIV)発生説を確認」といったテロップが流れてきた。中国武漢発の新型コロナウイルスの発生源問題では「自然発生説」と「WIV流出説」の2通りがある。前者を支持するウイルス学者が多いが、後者を主張する学者も少なくない。それだけに、3人の独学者チームの今回の発表に驚いた。何を見つけたのだろうか。

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▲中国武漢ウイルス研究所(WIV)ウィキぺディアから 

 そこで早速、ntvのウエブ・サイトから上記の報道関連記事(10月23日付)を探して読んだ。記事の見出しは「Deutscher Forscher: Sars-CoV-2 kommt zu 99.9 Prozent aus Labor」(ドイツの学者、Sars−CoV2(新型コロナウイルス)は99・9%研究所から起因」とかなりセンセーショナルだ。

 記事は、「ウイルスのゲノムにおける遺伝子操作の『指紋』を発見した。ウイルスは中国のWIVからきた可能性が高い」というのだ。オンラインに公表された研究内容のプレプリント(査読前論文)によると、3人の学者はSars-CoV-2が特別に遺伝子組み換えされて出てきたウイルスであるという。すなわち、自然のウイルスではなく、人工ウイルスというわけだ。

 独チームの3人のうち、中心的学者、ヴュルツブルク大学病院に勤めるヴァレンティン・ブルッテル博士は同僚と共に、ドイツのバイオテクノロジーの日で今年のイノベーション賞を受賞した学者だ。同博士は昨年の夏にはSars-CoV-2 のゲノムの異常に気づいたという。

 ブルッテル氏は、「他の分子的手がかりと組み合わせると、このウイルスが 99・9%人工的で、おそらく操作された天然ウイルスのコピーであることを示している」と、「ntv」局とのインタビューの中で語った。ウイルスのコピー方法は、個々のウイルス研究所が合成ウイルスを作成するために使用するものと類似している。これらの技術は日常の業務でも使用されているやりかただ。同博士自身、自己免疫疾患のための「完全に無害な」タンパク質ベースの薬を開発するためにこの技術を利用しているという。

 研究者チームは、Sars-CoV-2のゲノムに一種の「指紋」を発見した。 ブルッテル氏 によると、これはウイルスのゲノムで定期的に繰り返されるパターンだ。Sars-CoV-2 などのRNAウイルスを遺伝子操作する研究所は、最初に個々のDNAビルディングブロックからゲノムを組み立てる。目に見える「認識部位」が構成要素の接合部近くのゲノムに残る。独特の規則的なパターンだ。

 研究者チームは、人工的に作成されたウイルスとそれらの自然な「モデルウイルス」のゲノムを比較した。「自然界のウイルスでは、認識部位は完全にランダムに分布している。しかし、遺伝子操作で構成されたウイルスの場合、生産に関連した特定のパターンで現れる。このパターンはSars-CoV-2にも見られる。自然の進化が偶然にこのパターンを生み出す確率は、せいぜい100分の1であり、おそらくそれよりはるかに少ない」という。

 ブルッテル氏によると、「研究結果からSars-CoV-2 が実験室での事故によって放出された可能性があり、それが最終的に世界的なパンデミックを引き起こした可能性が考えられるわけだ。米国でも高セキュリティの研究所で危険な事故がほぼ毎週発生している。WIVはパンデミックが始まる前は安全性の低い条件下でコロナウイルスに取り組んでいた。口と鼻の保護は義務付けられていなかった。研究者がネズミに噛まれたり、何かが落ちたり、エアロゾルが発生したりする可能性があった。 若い従業員が無意識のうちに感染し、症状がなく、他の人に感染させた可能性は十分考えられる。理論的には、無症候性のウイルス感染者が他に感染を広め、数カ月後に武漢の華南生鮮市場で初めてアウトブレイクが発生した可能性がある」というのだ。

 同研究内容が報じられると、世界のウイルス学者たちから批判にさらされている。WIV流出説に対して最も批判的な学者の1人、カリフォルニア州ラ・ホーヤにあるスクリプス研究所の有名な免疫学者クリスチャン・アンダーセン氏はドイツの免疫学者の研究を「ばかげている」と一蹴し、「分子生物学の幼稚園を通過することさえできないほど欠陥がある。 Sars-CoV-2ゲノムにはランダムノイズのみが見られるのだ」と指摘している。

 また、ドイツのウイルス学者、ギーセン大学ウイルス研究所を率いているフリーデマン・ウェーバー氏は(ブルッテル氏らが言及した)痕跡を残さずにウイルスを遺伝子操作することは「可能だ」と強調している。ちなみに、遺伝子操作の痕跡排除技術は米ノースカロライナ大学のラルフ・バリック教授らが開発し、それを「コウモリの女」と呼ばれている新型コロナウイルス研究の第一人者、WIVの石正麗氏が取得した経緯がある。

 ブルッテル氏は、「人工ウイルスによって偶発的に引き起こされたパンデミックのリスクは過小評価されている。人工的に生成された多くのウイルスは、Sars-CoV-2 よりも何倍も致命的だ」と指摘し、一部のウイルス学者たちが研究している「機能獲得研究」の危険性について警告している。

胡錦濤の「芝居説」が浮上?

 中国共産党第20回党大会(10月16日〜22日)をテレビニュースで見ていて驚いた読者も多かっただろう。北京の人民大会堂で行われた中国共産党党大会閉会式の22日、習近平総書記(国家主席)の左隣に座っていた胡錦濤前総書記(79)が突然退席するというシーンがあった。外電によると、胡錦涛氏は自身の意思に反して退場を強いられたのではないか、という。

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▲党大会の閉会式前に退席する胡錦濤前総書記(2022年10月22日、オーストリア国営放送のスクリーンショットから)

 党大会でのハプニングについて、3つの憶測が流れている。仝婉單鵑痢嵒袖だ癲廖↓⊇近平の「権力誇示説」、8婉單鵑痢崋乃鐇癲廚澄

 そこで人の表情、眼球、口周辺の筋肉の動きからその精神状況を読み取る「マイクロ・エクスプレッション」(微表情)の専門家、精神行動分析学者カル・ライトマン(ティム・ロス主演)に登場してもらって、人民大会の演壇上で演じられた胡錦涛氏の行動、習近平氏らの反応などを分析してもらう(ライトマンは米Foxの心理サスペンス番組「Lie to me」(邦題「ライ・トゥ・ミー」嘘は真実を語る)の主人公)。

(人間は嘘を言う時必ずある共通の動き、表情を見せる。人間が政治的理由から嘘を言うとき、そこには必ず共通する動きがあるから、それを探し出すことで、その時の心理状況、発言内容の真偽を見分けていく。抑制されてきた本当の感情、怒り、悲しみ、幸福感などが瞬間だが視覚的に現れてくるから、その微表情を分析することで、事件の謎を解いていく)

 以下は、当方の憶測に基づいたナラティブ(物語)だ。

 中国語のリップリーディング(読唇術)が出来たならば、栗戦書・全国人民代表大会(全人代)常務委員長が胡錦涛氏に退席を求めたシーン、胡氏に係員が語った内容、胡錦涛前総書記と習近平総書記との小会話、そして今回、最高指導部から退く李克強首相の表情、最後に閉会式前のハプニングを目撃した約2300人の党員代表たちの反応等々、事件の核心に迫ることが出来る材料は結構あるから、中国共産党党大会の出来事をひょっとしたら解読できるかもしれない。

 仝婉單鵑痢嵒袖だ癲廖3こ庵羚颯瓮妊ア「大紀元」によると、胡錦涛は長い間パーキンソン病を患ってきた。だから、浙江省麗水市党委書記を務める息子(胡海峰)は父親が党大会に参席することを心配していた。息子たちの懸念が当たり、閉会式前、胡氏は気分が悪くなった。息子から何かあったら即退席させてほしいと要請されていた党大会の係員が素早く前総書記の席に行って、本人が抵抗したとしても退席させたという。

 胡氏「俺は大丈夫だと息子に言ってくれよ」
 係員「総書記、分かっておりますが、ここは退席されたほうがよろしいかと思います」

 数秒間、胡氏と係員の間で言い争い。傍にいた栗戦書は「早く退席させたほうがいいよ」と口添える。

 退席することになった胡錦涛は自分のポストを継承した習近平に「君、何か言ってくれないか」と頼むと、習近平「お大事にしてください」と答え、それ以上何も言わない。胡氏は諦めて退席する前に、最高指導部(常務委員)から外された李克強首相の肩をたたき、同情の意を伝える。同首相は少し笑顔を見せ、頷くだけだ。

 ⊇近平の「権力誇示説」。党大会で3期の総書記ポストに就任し、長期政権の基盤を築きたい習近平は党内に自分の独裁体制に強く反発する党幹部たちがいることを知っている。実際、習近平落とし、暗殺未遂事件が過去、何度か発生した。党大会前の13日、北京市海淀区の高架橋で「習近平を追放せよ」といった横断幕が掲げられたばかりだ。そこで習近平は自身が党を完全に掌握していることをアピールするために、外国メディアのカメラの前で演劇をした。すなわち、全党員代表が拍手している時、胡錦涛がテーブルの上の書類に目を通し、拍手を忘れた姿を目撃した習近平は係員に退席させるように命令。それを受け、係員が胡錦涛を退席させようとした。胡錦涛は習近平に「これは何の目的か」と怒ると、習近平は「黙って出て行け」と一言。胡氏は李克強に「君も気を付けたほうがいいよ」と言い残して舞台から去っていった。習近平はこのシーンによって「如何なる者も自分に抵抗すればこのようになる」ということを党、世界に向かってアピールしたわけだ。習近平の高等戦略だ。

 8婉單鵑痢崋乃鐇癲廖E淆膕饂に68歳以上なら引退するとの不文律がある。69歳の習近平がこれを破って続投を決め独裁者になってきたことに対し、党内では強い反発があることを知っていた胡氏は党大会で芝居をした。公に批判すれば、自分ばかりか息子たちの将来も厳しくなるからできない。そこで世界が注目する党大会、そして習近平が正式に3期目に就任する前に一芝居した。自身が病気だということは知られていたから、突然、退席する。しかし、外的には嫌々退席させられたと党員たちが受けとれるように係員に少し抵抗する。檜舞台の党大会閉会式の党規約改正案などの採決前のハプニングを快く思わない習近平の横を行くとき、「申し訳ないが退席するよ」と声をかけ、習近平から追放された李克強の肩をたたきながら、「君も大変だな」と同情の意をそれとなく伝える。

 胡氏は、この芝居を中継したメディア関係者たちがこのハプニングに驚くとともに、さっそく憶測を開始するだろうと考えた。習近平の独裁体制、それに反対する党員たちがいるのではないか、といった憶測が大量に流れるだろうと予想したわけだ。習近平は自身の自負心を傷つけられる。反習近平派は胡錦涛の一芝居ハプニングを喜ぶ、というわけだ。

(なお、中国共産党第20期中央委員会第1回総会が23日、北京で開かれ、最高指導部メンバーの政治局常務委員を選出し、習近平総書記の3期目続投が正式決定した)

 以上、3シナリオだ。読者の皆さんはどのシナリオに最も納得されるだろうか。ライトマンがどのような診断を下すか、当方はワクワクしながら待っているところだ。

中国「ゼロコロナ」は何を意味するか

 10月に入り、本格的な秋となった。季節感が乏しくなったといわれるこの頃だが、秋はやはり到来している。早朝の駅周辺は仕事に行く労働者の姿が薄闇の中でよく見えなくなった。1カ月前だったら彼らの姿は朝の光で浮かび上がったが、10月に入ると暗闇に早足で歩く音しか聞こえない。もう1カ月もすれば、朝5時頃は真っ暗だろう。気温も下がってきた。

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▲新型コロナウイルス(covid-19)オーストリア保健・食品安全局(AGES)公式サイトから

 テレビのニュース番組を観ていると、よく知られるウイルス学者が登場し、新型コロナウイルスの新規感染者が増加してきていると指摘、FFP2マスクの着用を推奨していたが、コロナ元年の2020年や昨年のように強いアピールではなく、自己責任でマスクを着用することを勧める、といった少々腰が引けたメッセージだ。

 もちろん、それなりの理由はある。欧州を席巻しているオミクロン株は感染力はあるが、致死力は低く、感染しても重症化しないといったデータがあるからだ。気の早い学者は「コロナ感染はインフルエンザと同じ」と主張している。ロックダウン(都市封鎖)の日々を体験した国民はそれを聞いて安堵する。

 ところで、新型コロナウイルスの発祥地ともいうべき中国では習近平国家主席が「ゼロコロナ」政策を依然実施している。世界第2の経済大国に発展した中国共産党政権にとって国民経済の発展は不可欠だ。「ゼロコロナ」政策はその経済発展にはマイナスとなることは明らかだ。欧州諸国がここにきてコロナ規制の全面撤回を決定したのは、コロナ規制が国民経済の発展を阻害するからだ。経済界、ビジネス界からコロナ規制の撤回の声は久しく聞かれた。

 中国でもオミクロン株が主流と思うが、なぜ習近平主席は「ゼロコロナ」に拘るのだろうか。習近平主席はコロナ元年から2年間あまり外遊を控えてきた。ここにきてようやく必要最小限の海外訪問をこなしだしたが、主流は依然オンライン会議、ビデオ演説だ。対面会議を避けているのだ(「外遊できない国家元首の様々な理由」2021年10月17日参考)。

 ロイター通信が上海発で13日報じたところによると、「中国では新型コロナウイルスの新規感染者が9月の2倍に増加しており、ゼロコロナ政策は当面続くとみられている」という。国家衛生健康委員会によると、12日の新規感染者(無症状感染者を含む)は1624人。前日は1890人で、9月後半の平均900人から倍増している。欧州の新規感染者数と比較すると、中国の数字は限りなくゼロに近い。

 習近平主席が人並み外れて用心深いのかもしれないが、当方は「ひょっとしたら習近平主席は武漢発の新型コロナの正体を知っているのではないか」といった疑問をもっている。中国共産党政権は過去、武漢ウイルス研究所(WIV)のウイルス流出説に対しては必死に否定してきた。欧米諸国でオミクロン株は重症化リスクが少ないというデータに基づいてコロナ規制を緩和したが、中国側には別のデータがあるのではないか、といった憶測が流れている。

 人口14億人の中国では感染力のあるオミクロン株が急速に拡散する危険性は大きい。そして重症化リスクが少ないとはいえ、感染が広がることで新しいタイプのコロナウイルスが生まれてくる危険性は大きい。致死力のあるデルタ株に感染力のあるオミクロン株が合流し、ワクチン接種を無効化する新コロナウイルスが近い将来、登場してくるかもしれない、という声はウイルス学者の中には少数派だが聞かれる。

 習近平主席は黙っているが、コロナウイルスはこれからその牙を剥き出す段階に入ってきているのではないか。それゆえに、国民経済のブレーキと分かっていても「ゼロコロナ」政策を継続していかなければならないのではないか。

 欧米諸国のメディアはロシアのウクライナ侵攻問題に集中し、コロナウイルスの起源問題は忘れてしまった。中国側のプロパガンダと偽情報工作の効果もあって、もはやコロナウイルスの起源問題を真剣に調査している学者、メディアは少なくなった。それゆえに、中国共産党政権、習近平主席の「ゼロコロナ」政策が逆に不気味となってくるのだ。世界の覇権を狙う中国は本来、国民経済のさらなる発展に力を注ぐべきにもかかわらず、そして国民から「ゼロコロナ」政策への不満の声が高まっているにもかかわらず、「ゼロコロナ」政策に固執しているのだ。その頑固さに疑問をもつべきだろう。

 ドイツの著名なウイルス学者クリスティアン・ドロステン教授(シャリテ・ベルリン医科大学ウイルス研究所所長)は、「武漢から公表されたプロジェクトから危険な実験が行われたことが分かるが、その実験でSars−2が生まれてはこない。科学者たちはコウモリに新しい特性を組み込んだだけで、それをSarsCov−2の前身とみなすことは出来ない。遺伝子工学を使用して新しいスパイクタンパク質がコウモリウイルスに組み込まれた機能獲得実験で、ウイルスはよりよく増殖する可能性があることを示している。コロナウイルスはスパイクタンパク質にフューリン切断部位(PRRAR)を持っている。コロナウイルスの発生源問題では自然起源がはるかに可能性は高い。WIV起源説を完全に除外したくはないが、それは現在時点では一つの可能性だ。いずれにせよ、中国が全面的に協力した場合にのみ、全容が明らかになるが、残念ながら、中国側は実験内容の全容を隠蔽している」と述べている(南ドイツ新聞とのインタビュー=2月9日の中で答えたもの)。

 コロナ感染3年目を迎えた今日、WHO(世界保健機関)は今こそ中国共産党政権にWIVでの実験データの全容開示を強く要求すべきだ。メディアもコロナウイルスの発生問題を解決済みとはせず、機会あるたびに追及すべきだ。コロナウイルスは14日の時点で世界で6億2400万人が感染し、657万人以上の犠牲者が出ている(「武漢ウイルス発生源解明は可能だ」2021年11月2日参考)。 

「ペロシ台湾訪問」への欧州の視点

 米下院議長のナンシー・ペロシ氏が2日夜(現地時間)、台湾を訪問した。同訪問については欧州でもトップニュースで報じられた。その背後には、ロシアのプーチン大統領がロシア軍をウクライナに侵攻させたように、中国の習近平国家主席がペロシ下院議長の台湾訪問を契機に台湾海峡に軍事侵攻をするのではないか、という懸念があるからだ。

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▲ペロシ米下院議長と台湾の蔡英文総統(オーストリア国営放送HPのスクリーンショットから、2022年8月3日)

 ベアボック独外相は7月22日のドイチェランドフンク(Dlf=独公共放送ラジオ局)の週刊インタビュー(サイト版)の中で、中国による台湾侵略の可能性について西側の諜報機関が警告していると指摘、「ロシアのウクライナに対する侵略戦争と同じ過ちを犯さないようにしなければならない。欧州はロシア産のエネルギー供給に依存してきた。同じ過ちを繰り返さないためにも、中国への経済的依存を減らすべきだ」と述べている。

 ベアボック外相はまた1日、ニューヨークで開催中の核拡散防止再検討会議に出席し、「大きな隣国が国際法に違反して小さな隣国を攻撃することは受け入れられない。もちろん、それは中国にも当てはまる」と語った。同発言は中国を激怒させ、中国外務省欧州部長の王魯通氏は2日、駐北京のドイツ大使に正式に抗議しているほどだ。

 オーストリア国営放送のドリンガー北京特派員は、「ペロシ氏は米国ではバイデン大統領、ハリス副大統領に次いで序列3位の政治家だ。中国は外国人政治家を判断する場合、人物より、その地位を重視する。だから米国3番目の政治家ペロシ氏の台湾訪問に脅威を感じているのだ」と解説していた。

 独週刊誌シュピーゲル(電子版、8月3日)はペロシ下院議長の台湾訪問について、「欧州の政治家は団結して中国に対応すべきだ」と結束を呼び掛ける一方、ペロシ氏の台湾訪問の「時期」については疑問を呈している。欧州のメディアの中には、「ペロシ氏の台湾訪問は米中間選挙(11月8日実施)への民主党アピールを狙ったものだ」という穿った見方もあることは事実だ。

 欧米諸国はウクライナ戦争への対応に追われている。この時、中国側を刺激させ、台湾海峡への軍事行動という冒険に走らせるような言動は慎むべきだ。ベロシ氏の台湾訪問は台湾の再統合という「中国の夢」にかられる習近平主席を煽る危険性があるからだ。

 実際、中国外務省は2日、ペロシ氏の台湾上陸直後、「米国は火遊びをしている。火で遊ぶ者は火で死ぬだろう」と報じた。ちなみに、習主席は先週、ジョー・バイデン大統領との電話会談で同じ言葉を使用している。

 中国外務省のスポークスマンは2日夜、「中国人民解放軍は厳戒態勢にあり、標的を絞った一連の軍事行動で対応する」と述べ、米国を威嚇している。

 それに対し、ペロシ氏は台湾に到着後、米国の台湾への支援を保証し、米国の揺るぎないコミットメントを強調し、「世界が独裁か民主かの選択を迫られている今、2300万人の台湾と米国の連帯はこれまで以上に重要だ」と述べ、自身の台湾訪問を正当化している。

 米国は中国に対し「一つの中国ドクトリン」を堅持し、1979年以来、台湾との外交関係は途絶えたが、民主国家の台湾にはさまざまな軍事的支援を行ってきた。台湾が中国から軍事攻撃を受けた場合、米国は軍事支援をするかどうかについて、米国は「戦略的曖昧さ」でぼかしてきたが、バイデン大統領は5月、「台湾危機には米国は軍事支援を提供する」と発言。その声明が報じられると中国側は大反発。ホワイトハウスもバイデン大統領の発言の影響を抑えるため腐心せざるを得なくなった。

 ドイチェランドフンクのセキュリテイ専門家マルクス・ピンドュア氏は、「米国は、バイデン大統領の下で、インド太平洋地域で新しい同盟、いわゆるクワッド、米国、インド、日本、オーストラリアの非公式の4カ国同盟を立ち上げた。同盟国に共通しているのは、中国を潜在的な脅威と捉えていることだ」と説明している。

 ウクライナ戦争では欧州は米国と結束し、ロシア軍の攻撃を受けるウクライナを支援し、武器供給も行ってきた。台湾はウクライナとは違って地理的には距離があるが、台湾危機が単に台湾海峡、南シナ海地域の安全を危機に陥らせるだけではなく、欧州を含む世界にも大きな影響が波及するとの認識でほぼ一致している。同時に、ウクライナ戦争に台湾危機が加われば、欧米諸国にとっても軍事的、経済的に大きな負担となることは避けられない。それだけに、ペロシ氏の台湾訪問について「原則」支持だが、その影響を考慮して慎重とならざるを得ない、というのが欧州の実情だろう。

 なお、.台湾の蔡英文総統は3日、ペロシ下院議長との会談の中で、「中国側の意図的に高められた軍事的脅威に直面しても、わが国(台湾)は引き下がらない。主権を維持し、民主主義の防衛線を守る」(台北発時事)と述べている。

ロシアと中国の「政略結婚」の行方

 冷戦時代の一時期、ソビエト連邦と中国共産党政権の間で国境紛争(1969年3月)が起きたことがあった。ダマンスキー島(中国名・珍宝島)の領有権を巡って中ソが交戦した。同年8月には新疆ウイグル自治区で武力衝突が起きた(中ソ国境紛争)。米国のニクソン政権は社会主義国家同士の対立を巧みに利用しながら、中国に急接近して国交樹立し、ソ連側に揺さぶりをかけたことがあった。

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▲ロシアの「海軍の日」、海軍パレートを視察するプーチン大統領、サンクトペテルブルクで(2022年7月31日、クレムリン公式サイトから)

 ソ連の後継国ロシアと中国は今日、反米、反西側で結束し、ウクライナ戦争では戦略的パートナーとして同盟関係を深化させている。欧米諸国にとって中ロ関係の強化は安全保障上からみても大きな脅威となる。

 ロシアと中国の関係は2014年、ロシアのクリミア半島の併合以来、一層緊密化していった。4500キロのロシア・中国国境は軍事的対立が解消されたことで、プーチン大統領は対中国国境の動向に神経を使わず、ウクライナ国境沿いに10万人以上の兵力を結集できたわけだ。中国と軍事的紛争があれば、プーチン大統領と言えども、対ウクライナ国境に軍隊を結集し、ウクライナに侵攻するという冒険はできなかったはずだ。

 一方、ウクライナ戦争で米国や欧州諸国の関心がロシアに向かっていることから、中国は台湾、南シナ海により関心を注ぐ余裕が生まれてくる。現在の両国関係をモスクワ・カーネギー・センターの中国専門家アレクサンダー・ガブエフ氏は「政略結婚」と表現している(ドイチュランドフンク=Dlf、2022年7月27日)

 ロシア軍のウクライナ侵攻後、当方はこのコラム欄で「ウクライナ侵攻の勝利者は中国?」(2022年2月27日参考)という見出しのコラムで「プーチン氏は事前に予想してきたこともあって、平静を装っているが、国際銀行間通信協会(SWIFT)の国際決済ネットワークから排除された場合、ロシアの国民経済は大打撃を受けることは避けられない。ロシアが欧米側の制裁で苦しむのを待ち望んでいる国がある。バイデン米政権やEUの本部ブリュッセルだけではない。ひょっとしたら最も喜んでいる国は中国共産党政権だろう」と書いた。

 ウクライナ危機がどのような結末を迎えるとしても、ロシアに対する制裁は長期にわたる可能性がある。原油、天然ガスの輸出先を失ったロシアは中国に買い取ってもらうだろう。必要な工業製品も国際市場で入手できなくなった場合、中国市場から秘かに手に入れて窮地を凌ぐだろう。すなわち、対ロシア制裁が長期化した場合、ロシアの中国依存が強まるわけだ。

 中国税関当局のデータによると、2017年から2021年の間に、ロシアと中国間の商品取引量は75%増加した。中国側はロシアから原材料のほか、兵器を輸入する一方、ロシアは中国から繊維、電化製品、機械を輸入している。中国は主にシベリアと極東に投資し、ロシアはそこで食料を生産し、森林を伐採している。

 両国は経済的には相互補完の関係にある。ロシアには天然ガス、原油など原材料の膨大な埋蔵量があるが、技術、資本、インフラが少ない。一方、世界最大の輸出国・中国の場合は逆だ。ちなみに、中国とロシアは6月10日、アムール川の国境に高速道路の橋を開いたばかりだ。中国の黒河市とロシアのアムール地方の行政の中心地であるブラゴヴェシチェンスクを結んでいる。年間 400万トンの貨物と 200万人の通行者を想定して設計された一大プロジェクトだ。約190億ルーブル(約440億円)の建設費を投じて2年前に完成されたが、開通は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)のため延期されてきた。

 ロイター通信社が5月報じたところによると、ロシアは中国への石油輸出を過去最高の842万トンに増加させた。昨年同時期比で55%多い、ロシアはサウジアラビアを追い越し、中国の最大の石油供給国になったわけだ。ロシアは石油とガスを中国に比較的低価格で提供しているという。これを見ても、ロシアがますます中国依存を強めていることが分かる。

 ロシアは過去、中国に多くの武器を売ってきたが、ウクライナ戦争の長期化でロシア側の武器在庫が不足してきた。そこでプーチン大統領は中国側に密かに武器の供給を要請したが、中国はロシアに対ウクライナ戦争用の武器や弾薬の供給は行っていない。中国が友好関係を有するウクライナへの配慮からだけではなく、欧米側の制裁を破れば、中国側にも経済的ダメージが生じる、といった懸念があるからだという。

 ちなみに、中国の習近平国家元首は、ウクライナの領土保全に尽力し、ロシアに併合されたクリミア半島ばかりか、ウクライナ東部のロシア側の占領地、ルハンシクとドネツク人民共和国をも独立国家として認めていない。ウクライナは、中国の「一帯一路」インフラと貿易プロジェクトの重要なパートナーであり、中継国だからだ。

 ロシアと中国は国連安全保障理事会の常任理事国として国際問題では連携を取りながら、その覇権を拡大強化し、ウクライナ戦争では政略結婚として緊密関係を深めてきたが、ロシアが経済的に中国依存を深めていく中で、中国が政治的にも影響力を行使しようとした場合、大国・ロシアの復興を夢見るプーチン氏の威信が傷つく、といった状況が出てくるかもしれない。

 ウクライナ戦争は中国側に有利な情勢をもたらしているが、ロシアは中国主導の世界秩序に甘んじる意向はないだろうから、両国間の「政略結婚」が破綻し、離婚といった事態も完全には排除できない。


 注:ドイチュランドフンク2022年7月27日のベンジャミン・アイセル記者とゲジーネ・ドルンブリュート記者の記事「ロシアと中国、対等ではないパートナーシップ」を参考にした。

欺瞞に満ちた「北京発共同通信」電

 北京発共同通信の記事(7月29日)を読んで驚いた。記事は「中国、旧統一教会『邪教』、浸透を防いだと宗教政策正当化」という見出しがついている。共同によると、中国共産党政権は安倍晋三元首相の銃撃事件を契機に、「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)への批判を強め、非合法の邪教、カルトと指摘する一方、「わが国の宗教政策が正しかった」と豪語しているという。

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▲宗教弾圧を強化する中国の習近平国家主席(2022年3月7日、中国人民共和国国務院公式サイトから、写真は新華社)

 それだけではない。公安省系サイト「中国反邪教ネット」は19日に公表した動画の中で元統一教会創設者文鮮明師を中傷誹謗し、「旧統一教会と日米政治家との接点は多い」と指摘した、と報じているのだ。

 この北京発共同通信電を読んで中国共産党政権の欺瞞に改めて驚くだけではなく、その記事を報じた共同通信の報道姿勢にも正直言って首を傾げざるを得なかった。以下、少し説明する。

 中国共産党政権下で宗教の弾圧は進行中だ。現地から流れてくる情報によると、キリスト教会の建物はブルドーザーで崩壊され、新疆ウイグル自治区ではイスラム教徒に中国共産党の理論、文化の同化が強要され、共産党の方針に従わないキリスト信者やイスラム教徒は拘束される一方、「神」とか「イエス」といった宗教用語を学校教科書から追放するなど、弾圧は徹底している(中国共産党政権が宗教弾圧する理由」2019年7月9日参考)。

 習近平時代になって、「宗教の中国化」が進行中だ。「宗教の中国化」とは、宗教を完全に撲滅することは難しいと判断し、宗教を中国共産党の指導下に入れ、中国化すること(同化政策)が狙いだ。その実例は新疆ウイグル自治区(イスラム教)で実行中だ。100万人以上のイスラム教徒が強制収容所に送られ、そこで同化教育を受けている。キリスト教会に対しては官製聖職者組織「愛国協会」を通じて、キリスト教会の中国化を進めている、といった具合だ。

 習近平主席は、「共産党員は不屈のマルクス主義無神論者でなければならない。外部からの影響を退けなければならない」と強調する一方、「宗教者は共産党政権の指令に忠実であるべきだ」と警告している。具体的には、キリスト教、イスラム教など世界宗教に所属する信者たちには「同化政策による中国化」を進める一方、法輪功のように中国発の伝統的な心身向上・倫理運動に対しては身体的な迫害、拷問を駆使して団体・運動の解体を進めるなど、硬軟織り交ぜた政策を実施している。

 習近平主席が宗教弾圧を強化する背景には、|羚饒甘擇嚢駝韻隆屬暴ゞ気覚醒してきたこと、▲僖鵑鰺燭┐觜駝鰻从兩策が世界第2の経済大国まで発展し、一応成果を上げたことだ。ここで「パン」とは、人間の基本的生存に必要なものの総称を意味する。

 中国共産党は無神論世界を標榜し、唯物思想を土台とした共産主義思想を政治信条としている。その共産党政府が最初に語ることは全ての人民にパンを与えることだ。中国共産党は旧ソ連型「計画経済」から「国家管理資本主義経済システム」を導入することで短期間で世界的経済大国となった。

 ここまでは成果があったが、「人はパンのみに生きる」存在ではない。もう少し厳密にいえば、パンが保証された後には、パン以外の何かを求め出す。欧米社会のデカダンな享楽生活に走る国民が出てくる一方、宗教を含む精神的なものに人生の糧を求める人々が生まれてきた(「『宗教の中国化推進5カ年計画』とは」2019年3月22日参考)。 

 中国共産党政権は国家統治に役立つ範囲では宗教を容認するが、国の脅威となれば即弾圧、抹殺してきた。その実例が元統一教会だろう。元統一教会の宣教師が中国に入ると、まず国民の教育に力を注いだが、教会が祝福など宗教的イベントを開催していくようになると、中国当局は脅威を感じ始める。10人以上の集会を禁止するなど、当局の監視、弾圧が強まっていった。また、統一教会が法輪功を支援したという情報が流れると、中国側の弾圧は一層強化され、中国共産党は1997年、統一教会を邪教と認定した。その後、統一教会の中国の宣教はほぼ完全に中断した。信者の中には投獄された者もいる。安倍晋三元首相暗殺事件を契機に元統一教会バッシングが行われている日本の状況を見て、中国共産党は、「わが国の統一教会対策は正しかった」とその宗教弾圧を正当化しているわけだ。明らかに欺瞞だ。

 次に、中国側の今回の発表を報じた北京発共同通信の記事だ。共同通信特派員に聞きたい。なぜ中国共産党政権下で行われてきた残虐な宗教弾圧にこれまで沈黙しながら、中国側の統一教会批判に対しては即反応して報じたのか、どうして法輪功メンバーに対する中国側の臓器摘出問題に長い間沈黙してきたのか。法輪功メンバーへの弾圧は20年以上続いてきているのだ。

 もちろん、それなりの理由は考えられる。日本では左派系メディアを中心に元統一教会バッシングが進行中だ。共同通信は中国側の元統一教会批判の発表にニュースバリューがあると判断したのだろう。

 忘れないでほしい。中国国内では日本では考えられないような宗教弾圧が行われている。北京駐在の共同通信記者ならばそれらのことを知っているはずだ。中国治安関係者の目を恐れて自己検閲し、もっぱら中国側が発表したストーリーを垂れ流す。これが今回北京発共同通信電から当方が感じた印象だ。厳密にいえば、北京発共同通信電は中国の宗教弾圧を容認したことにもなるのだ。

江沢民「何故まだ生きているのか」

 海外中国メディア「大紀元」(エポックタイムズ)のサイトに鳥飼聡氏の興味深い見出しの記事(7月22日付)を見つけた。曰く「江沢民まもなく96歳『何故まだ生きているのか?』」というタイトルが付いている。中国第5代国家主席の江沢民氏(在任1993年3月〜2003年3月)は来月17日に96歳を迎える。大紀元の記事はその江沢民氏の長寿を祝う祝賀記事ではない。逆だ。もはや現職でないとしても元指導者に少々礼儀を欠く表現かもしれないが、大紀元の記事は、「何故まだ生きているのか」というきつい問いかけを江沢民氏にせざるを得ない事情を説明している。

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▲法輪功迫害の張本人、中国第5代国家主席江沢民氏(ウィキぺディアから)

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▲法輪功メンバーたちのデモ行進(2015年9月19日、ウィーン市内で撮影)

 「江沢民」という名前を聞くと法輪功メンバーならばきっと顔をしかめ、その顔に唾を吐きかけたくなるかもしれない。江沢民氏は上海市長、上海市党書記などを経て、1989年6月4日の天安門事件の後、小平の推挙により、失脚した趙紫陽に代わって党総書記および中央政治局常務委員に就く。97年に小平が死去。後ろ盾を失った江沢民は以後、自身を支える政治集団「江沢民派」(上海閥)を構築して独裁政治を続けていった。

 しかし、1990年代後半に入ると、李洪志氏が創設した中国伝統修練法の気功集団「法輪功」の会員が中国国内で急増し、1999年の段階で1億人を超え、その数は共産党員数を上回っていった。法輪功は宗教ではない。心と体のバランスを維持する上で役立つ修練法だ。貧しい国民だけではない。共産党幹部たちも法輪功に惹かれ、トレーニングする者が出てきた。

 それに危機感をもった江沢民国家主席は1999年、法輪功を壊滅する目的で「610弁公室」を創設した。「610」という数字は同公室が1999年6月10日に設立された日付から由来する。法輪功メンバーの取締りを目的とした専門機関である。「610弁公室」は旧ソ連時代のKGB(国家保安委員会)のような組織で、共産党員が減少する一方、メンバー数が急増してきた法輪功の台頭を恐れた江沢民主席の鶴の一声で作られた組織だ(「中国の610公室」2006年12月19日参考)。

 「610弁公室」は現存の法体制に縛られない超法規的権限を有し、法輪功の根絶を最終目標としている。中国当局は拘束した法輪功メンバーから生きたままで臓器を摘出し、それを業者などを通じて売買している。2000年から08年の間で法輪功メンバー約6万人が臓器を摘出された後、放り出されて死去したというデータがあるほどだ。

 中国の不法臓器摘出の実態を報告したカナダ元国会議員のデビッド・キルガ―氏は、「臓器摘出は中国で大きなビジネスだ。政府関係者はそれに関与している。法輪功メンバーの家族が遺体を引き取った際、遺体には腎臓などの臓器が欠けていたという証言がある」と報じている(習近平時代に入っても法輪功メンバーへの弾圧は続いている)。

 法輪功メンバーにとって「江沢民」という名前は悪魔を意味する。その江沢民氏が国家主席を辞めた後も生き続け、共産党政権で大きな影響力を行使。そして96歳にもなろうとしているのだ。長寿を天の祝福と受け取る中国国民にとっては理解できないのだ。

 鳥飼聡氏には「重罪を犯した人間は生きている間に公平な裁きを受けなければならない」という考えがあるから、「何故まだ生きているのか」というタイトルには、「江沢民よ、公平な裁きを受けてから死ね」という思いが込められているのだろう。

 当方は2006年頃から中国での法輪功迫害問題をフォローしてきた。それから16年以上の年月が経過した。残念ながら、法輪功メンバーへの迫害はまだ続いている。当方には「中国共産党よ、何故まだ存続しているのか」という思いがある。


<参考資料>
 「法輪功メンバーから臓器摘出」2006年11月23日
 「中国の610公室」2006年12月19日
 「『江沢民告訴』要求の署名活動拡大」2015年9月24日
移植臓器は新疆ウイグル自治区から」2019年1月12日
 「『法輪功迫害』描いたアニメがヒット」2021年3月4日
 「なぜ法輪功学習者を迫害するのか」2021年7月7日 
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