ウィーン発 『コンフィデンシャル』

 ウィーンに居住する筆者が国連記者室から、ウィーンの街角から、国際政治にはじまって宗教、民族、日常の出来事までを思いつくままに書き送ります。

韓国

韓国天主教「処理水の海洋放出」反対

 東京電力福島第一原発事故で生じた処理水の海洋放出について、このコラム欄で数回報じてきたので読者の中には辟易された方がいるかもしれないが、やはり言わざるを得ないと思うので書き出した次第だ。今回は人工知能(AI)が登場しない代わりに、韓国のローマ・カトリック教会(天主教)関係者が登場し、韓国の野党・反日活動家と同じように、福島第一原発の処理水の海洋放出に反対を表明しているのだ。

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▲福島第一原発の復旧作業を視察するIAEAのグロッシ事務局長(2020年2月26日、IAEA公式サイトから)

 ローマ・カトリック教会の総本山バチカン教皇庁の対外広報を担うバチカンニュースは6月30日、韓国のカトリック教会グループが、福島第一原発事故で生じた処理水の海洋放出に強く反対している、というニュースを大きく報道した。

 以下、韓国のカトリックグループの主張を紹介する。

 韓国のカトリックグループは、日本政府が地震と津波で大きな被害を受けた福島原発から海に冷却水を排水する計画に反対し、再び強く抗議している。韓国の司教たちは2021年、日本の司教たちと共に声明を出し、生態系の広範な汚染への懸念を訴えたことがある。

 4月に公表された報告書では、原子力災害に関連して食品、海産物、農産物、畜産物に放射能汚染が既に見つかったという。韓国のカトリック司教の環境委員会、正義と平和委員会、および全国の教区団体42団体も、放射能汚染水の海への放出に対して警告を発表した。これについてCatholic Peace Broadcasting Corporation (CPBC)が6月28日に報道している。

 教会グループは、多くの環境保護活動家、科学者、漁業共同体、教会グループを含むさまざまな側面からの激しい反対にもかかわらず、日本政府は計画通りに処理水の海洋放出を実施しようとしていることに懸念を表明し、「人類史上最も深刻な放射能漏洩事故が進行中である」と警告している。同グループはまた、日本政府の「放射能漏洩による汚染が収束した」、「福島周辺が安全である」という主張を否定している。

 福島第一原子力発電所は2011年の大津波と地震によって大きな被害を受けたため、施設を冷却するために何百万トンもの水を使用した。最初は核放出が懸念されたが、それは回避された。廃棄物の処理についての数年にわたる議論の後、日本政府は浄化された水を海に放出することを決定した。

 なお、BBCによると、ほとんどの放射性同位体は複雑なろ過プロセスによって除去されたが、トリチウムという同位体は除去できないため、処理水は巨大なタンクにこれまで貯蔵されてきた。

 韓国のカトリックグループはまた、福島原発を運営する東京電力(TEPCO)と日本政府が、災害以降の排出に関する詳細を適切に公開していないと述べている。同グループは市民放射線モニタリングセンターと韓国環境運動連合が今年4月に公表した「日本の農畜産物の放射能汚染の分析報告書」を引用している。具体的には、「食品の広範な放射能汚染が確認された。海産物の5.3%、農産物の21.1%、畜産物の2.6%などが放射能汚染されている」という内容だ。

 それに対し、このコラム欄でも紹介したが、ウィーンに本部を置く国際原子力機関(IAEA)は福島第一原発の処理水の状況を検証した報告書を公表したばかりだ。それによると、水の検査結果が完全な浄化を示しているとして評価している。

 しかし、韓国の教会グループは汚染水の海への放出への懸念は依然として高まっているとして、福島からの放射能汚染水を大規模なタンクに貯蔵し、環境にやさしい再生可能エネルギーへの移行を検討することを提案している。同時に、韓国のカトリック司教の環境委員会は、日本政府に対して透明性を確保し、福島施設に関連するすべてのデータを開示するよう求めている、といった具合だ。

 韓国の教会関係者は一応、IAEAの報告を紹介している。IAEAは、福島第一原発の処理水を海に放出する日本の計画の安全性に関して評価するために、独自のサンプリングと分析作業を実施してきた。その結果、日本側の対応は正確であり、精度も高いものであったと判断している。「しかし」、韓国野党・反日活動家は依然、不満なのだ。そして環境保護グループが作成した報告書の内容を検証することなく鵜呑みにして繰り返しているのだ。一方、IAEAは核エネルギーの平和利用を促進する国際機関だ。この分野では世界的に権威がある。そのIAEAの最新報告書は福島第一原発の処理水の海洋放出に問題がないと評価を下しているのだ。

 ところで、韓国の古里原子力発電所は毎年、50兆ベクトルのトリチウムを海洋に放出しているが、韓国の教会グループは処理水の海洋放出による放射能汚染の懸念をこれまで公式に表明したことがあるのだろうか。

 <参考資料>
  韓国反日活動家の“懲りない主張”」2023年6月25日
 ◆AI『韓国側の主張は科学的ではない』2023年6月29日」
 

AI「韓国側の主張は科学的ではない」

 このコラム欄で韓国の野党・反日活動家の東京電力福島第1原発の処理水海洋放出反対について報じたが、いくら実証的に説明しても彼らは理解しないばかりか、益々声を高めて反対するだけだ、といった印象を改めて感じた。

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▲韓国の労働組合員らが釜山の日本総領事館前で東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出に反対する記者会見を開いた(写真は聯合ニュース、2023年6月27日)

 それではどうすればいいのか。日本政府、福島第1原発関係者の皆さんは悩みも深いだろうと考えていた時、「そうだ、人工知能(AI)にその是非を聞いてみるのもいいのではないか」というアイデアが湧いた。AIは日韓の「過去の歴史」のしがらみがないから、客観的に事の是非を判断できる、と思ったからだ。

 処理水の海洋放出に反対する韓国側は相手が日本人ではなく、人工知能となれば「何も知らないくせに…」などと文句は言えない。膨大な情報、資料を掌握しているAIの、その情報量と処理能力は通常の人間が及ぶものではないからだ。

 そこで対話型AIのGPT3に早速聞いてみた。

【質問】
 国際原子力機関(IAEA)が福島第1原発の処理水の海洋放出に問題がないとの報告書を公表しました。IAEAの報告書は信頼できますか。

【回答】
 国際原子力機関(IAEA)は、原子力技術の平和利用を促進するために設立された国際機関であり、その役割は原子力安全や保護、非拡散などに関する国際的な基準の策定と推進です。IAEAは独立した機関であり、その報告書や指針は多くの国や科学的な専門家から構成される審議の結果で作成されます。

 一般的に、IAEAの報告書は科学的な信頼性があり、国際的な原子力コミュニティで広く受け入れられています。IAEAは、原子力安全や環境への影響に関する研究や評価を行い、その結果を公表しています。

 ただし、IAEAの報告書や指針に対しても議論や異論が存在する場合があります。特に、原子力問題に関しては意見の相違が存在し、異なる立場からの批判や疑問が提起されることもあります

【質問】
 韓国の野党や反日活動家は福島第1原発の処理水の海洋放出に反対していますが、それは科学的な態度でしょうか
 
【回答】
 韓国の野党が福島第1原発の処理水の海洋放出に反対していることは、科学的な態度とは言い難いと言えます。科学的な態度は、科学的な根拠や証拠に基づいて意見を形成し、科学的な専門家や国際的な機関の評価を重視することを指します。

 福島第1原発の処理水の海洋放出について、IAEAは科学的な評価を行い、その放出が安全であるとの報告書を公表しています。また、日本政府も同様の評価を行っており、処理水の海洋放出は科学的な根拠に基づいて決定されたものです。

 野党が反対する理由や主張には、政治的な要素や環境保護の観点からの懸念が含まれている可能性があります。ただし、科学的な態度を持つ場合は、その懸念を科学的な証拠や評価と照らし合わせ、独立した専門家や科学的な研究結果との対話や議論を通じて意見を形成することが望ましいです。

(GPT3は福島第1原発の処理水の海洋放出に反対する韓国側は「科学的な態度」とはいえないと指摘しているわけだ。そして韓国側の反対理由には、「政治的な要素や環境保護の観点からの懸念が含まれている可能性がある」と、韓国側の主張の根拠にも理解を払っている)

 そこで、福島第1原発の処理水の海洋放出は問題ないと考えていいのですねと念を押した。

【回答】
 福島第1原発の処理水の海洋放出について、IAEAや日本政府などの評価に基づけば、科学的な根拠と基準に従って行われる限り、その放出は安全であるとされています。IAEAの報告書によれば、適切な処理が行われた処理水の海洋放出は、人体や環境に対するリスクを最小限に抑えることができます。

 処理水の海洋放出に関する評価は科学的な根拠に基づいて行われ、国際的な規制や基準に準拠しています。トリチウムを含む処理水は、厳格な処理プロセスを経てトリチウムの濃度が国際基準以下にまで低減されます。また、海洋放出においても、適切な場所・方法・量の管理が行われることが重要です。

 以上、GPT3の回答だ。参考にしていただければ幸いだ。

 ソウルからの情報によると、韓国の革新系野党「正義党」の李貞味代表は26日、福島第1原発の処理水の海洋放出に反対するとして、ハンガーストライキを始めた。また、韓国の国会農林畜産食品海洋水産委員会は27日、海洋放出計画の撤回や国際海洋法裁判所への提訴・暫定措置請求を促す決議案を同委の過半数を占める最大野党「共に民主党」が強行採決し、可決した(いずれも韓国聯合ニュース日本語版)。

 韓国の野党、反日活動家にとって、その主張が科学的か否かはどうでもいいのだろう。とすれば、協議したり、交渉したりしても成果は期待できない。非科学的、非論理的な相手を説得するにはどうすればいいのか、AIは冷静に論理的に答えてくれるだろうか、それとも、「もう交渉はお止めなさい。時間の無駄です」と回答するだろうか。

韓国反日活動家の“懲りない”主張

 何をいっても分からない人がいる。もう少し厳密にいうと、何を言っても理解したくない人がいるものだ。韓国の文在寅大統領時代(在任2017年5月〜2022年5月)には、日本人は隣人の韓国人との関係に常に辟易してきた。先ず、反日ありき、といった絶対命題から事が始まるから、日本側が実際、何を言っても理解されない、といった状況が生じた。

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▲福島第一原発の処理水に関する最終報告書を公表したIAEA(IAEA公式サイトから)

 文政権は幕を閉じ、尹錫悦政権時代に入って、ようやく相手側の主張を理解しようとする韓国指導者が登場してきた。慰安婦問題で外相時代に苦い経験をした岸田文雄首相は政権発足後も久しく韓国の政治家との対話を避けてきたが、尹大統領と会談できるまでに日韓関係は改善の兆しが見えてきた。ただし、韓国の歴代大統領の中には、任期の後半になって突然、反日活動に乗り出した保守系の李明博韓国大統領がいたように、尹大統領も任期が終わるまでその言動から目を離せない、というのが日本人の立場だろう。

 ところで、日本外務省が22日、東京電力福島第一原発事故で生じた処理水の海洋放出について、韓国のインターネットメディアが「日本政府は国際原子力機関(IAEA)に100万ユーロの政治献金をした」という根拠のない記事を流し、あたかも日本側がIAEAに処理水問題で何らかの圧力を行使していると示唆したことに対し、強く抗議したという。

 韓国の聯合ニュース日本語版によると、「東京電力福島第一原発の処理済み汚染水海洋放出に反対する韓国の革新系野党『正義党』の執行部らが22日、日本を訪れて海洋放出計画の撤回を促す抗議デモを行った」という。同抗議デモに参加した同党の「福島汚染水阻止TF」団長を務める姜恩美議員は、「韓国国民の84%が汚染水の海洋投棄に反対しており、環境団体をはじめ市民社会団体、漁民などが積極的に反対の声を上げているが、これを無視したまま海洋投棄を強行する東京電力に強い遺憾を表明する」と述べたという。

 福第島第一原発の処理水問題について、第3者の立場で、核エネルギーの平和利用を促進するIAEAは現地に専門家を派遣してその実態を検査してきた。その結果は最終報告書として先月31日に公表されたばかりだ。それによると、「日本の福島第一原子力発電所から放出される処理済み水の測定結果は正確であり、精度も高いと結論づけられる」という。

 IAEAは、福島第一原発の処理水を海に放出する日本の計画の安全性に関して評価するために、独自のサンプリングと分析作業を実施してきた。その結果、先述したように、日本側の対応は正確であり、精度も高いものであったというのだ。本来はこれで「日本側の処理水の海洋放出にOKが出た」と受け取れるわけだが、韓国の野党は依然、不満なのだ。

 韓国の野党側は、「日本側はIAEAに100万ユーロの献金をして、日本側の主張を受け入れさせた」という全く根拠のない情報をソース不明のままで流し、日本側を揺さぶりをかけてきたわけだ。ソウル発の反日報道に対しては無視するか、忍耐強く説明するかしてきた日本外務省も今回はさすがに切れたのだろう。「事実無根の無責任な偽情報流布」として強く抗議したのだ。

 日本政府は毎年、IAEAには分担金を拠出してきた。同時に、IAEAが計画するプロジェクトに対しては通常の分担金の他に特別資金を拠出することがある。それは「政治献金」といったものではなく、あくまでもプロジェクトへの資金提供だ。加盟国がプロジェクトを支援することはまったくノーマルであり、国連の各機関は加盟国に分担金だけではなく、必要ならば、追加資金の提供を加盟国に要請する。その意味で、日本側がIAEA側のプロジェクトに支援金を提供したとしても通常なことだ。それを「政治献金」だとか、「何らかの目的が隠されている」といった穿った解釈することは間違っている。

 実際、韓国政府は22日に開いた汚染水に関する記者会見で、IAEA元幹部の韓必洙氏が、「これまでにさまざまなIAEA調査報告書が発行されたが、専門性と客観性が論争になったことはなかった」と強調し、「最終報告書の信頼性はIAEAのステータスに直結するため、単語ひとつのミスもないよう弁護士と専門家が(作成に)加わっている。専門的で客観的、妥当性のある結果を出すためIAEAは多大な努力を傾けている」、「最終報告書作成の過程では15〜20人の専門家が協議を行うため、日本側が望む論理だけが反映されることはないといえる」と説明している(聯合ニュース日本語版)。

 IAEA原子力安全・セキュリティ局ALPS安全審査ディレクター兼コーディネーターであり、タスクフォース委員長のグスタボ・カルーソ氏は、「この報告書とそれに含まれる分析結果は、IAEAの安全審査における重要なマイルストーンだ。このデータは、透明性のある厳密な科学的プロセスを通じた東京電力の分析パフォーマンスを示している」と述べている。

 具体的には、‥豕電力は、測定と技術的能力において高いレベルの精度を実証した。東京電力のサンプル収集手順は、代表的なサンプルを入手するために必要な適切な方法基準に従っている。E豕電力がさまざまな放射性核種に対して利用した選択された分析方法は適切であり、目的に適合していた。ぃ稗腺釘舛盪臆辰靴討い訛荵絢垳Φ羹蠅癲⊇殿腓淵譽戰襪猟媛辰諒射性核種を検出しなかった。

参考・https://www.iaea.org/newscenter/pressreleases/iaea-report-finds-japans-measurements-of-the-treated-water-to-be-discharged-from-fukushima-daiichi-accurate-and-precise

 ちなみに、韓国には原子力発電所は4カ所だが、各原発は4基以上の原子炉を備えている。主に、加圧水型原子炉だ。尹政権は文政権の脱原発政策を放棄し、新しい原発建設に積極的だ。同時に、原発の処理水の海洋放出は世界各地の原発で行われている。韓国の場合も例外ではない。古里原発は毎年、50兆ベクトルのトリチウムを海洋に放出しているが、韓国国内で処理水の海洋放出で問題となったことはない。にもかかわらず、韓国の野党指導者、反日活動家は、IAEA側が問題ないと宣言し、古里原発より以下のベクトルを放出する福島第一原発の処理水海洋放出問題に抗議しているのだ。韓国の野党、反日活動家は懲りない人々だ。

ショルツ独首相「日韓関係改善」評価

 ドイツの対日観は常に友好的というわけではない。日本が隣国・韓国との関係で険悪な時代、例えば、文在寅前政権下では、ドイツの対日観はかなり批判的だった。ベルリン市内の公園で慰安婦をモチーフにした「少女像」が建てられた時、ドイツは日本側の少女像の撤去要請を拒否して、現在に及ぶ。ドイツの日本観は、保守派政党「キリスト教民主・社会同盟」(CDU/CSU)主導の政権時代でも左派系の社会民主党(SPD)主導連立政権下でも大きな相違はなかった。

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▲岸田首相、韓国人原爆犠牲者慰霊碑に献花後、尹錫悦大統領と首脳会談(首相官邸公式サイトから、2023年5月21日)

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▲ショルツ首相と尹大統領(2023年5月21日、ソウルで、聯合ニュースから)

 日本とドイツは第2次世界大戦での敗戦国だ。ドイツの場合、ナチス・ドイツ政権の戦争犯罪へのトラウマが大きい一方、日本も戦争の加害国として中国や韓国などアジア諸国の一部から批判され続けてきた。その両国は戦後、世界の代表的な経済大国として復興した。ドイツと日本は互いに意識するか否かにかかわらず、戦争の重荷と責任を感じながら終戦後、経済国として発展してきたという点で似ている。そして似ているがゆえに、相手の負の面に反発心が生まれてくるものだ(「独で見られる反日傾向と『少女像』」2020年9月30日参考)。

 一方、ドイツはコール政権時代、ベルリンの壁の崩壊後、東西は再統一したが、朝鮮半島では依然、北朝鮮と韓国の南北に分断した状況が今日まで続いている。国の分断という苦悩を経験したドイツは日韓問題が議題に上がると、同じ分断国家の韓国側に同情を寄せてきた。

 多くのドイツ人はアジアで最初に経済大国となった日本を評価しているが、第2次世界大戦の問題に関わってくると違ってくる。韓国人は、「日本は過去の戦争問題で十分謝罪していない。償っていない」といって日本を批判するが、ドイツ人は過去問題では韓国人の主張に同意するのだ。韓国人が旧日本軍の慰安婦問題を追及すれば、その是非を検証せずに韓国側の主張を受け入れ、日本を批判する。韓国側は「日本はドイツに見習え」と強調し、ドイツの戦後処理を高く評価するといった具合で、過去問題では韓国とドイツ両国のスタンスは近い。

 そのドイツからショルツ首相が21日、広島市で開催された先進諸国首脳会談(G7)に参加後、韓国を訪問した。ドイツ首相の韓国訪問は1993年のコール首相以来30年ぶりという。

 ショルツ首相は韓国入りすると尹錫悦大統領との会談に先立ち、夫人と共に韓国と北朝鮮との国境、非武装地帯(DMZ)を視察した。ドイツの民間ニュース専門局nTV放送は、「首相は、朝鮮戦争の3年間を経て1953年7月に締結された休戦協定が交渉された国境沿いの非武装地帯(DMZ)にある青い兵舎を眺めた。朝鮮半島を分断する38度線の両側で100万人以上の兵士が対峙している。さらに、米国は現在、韓国に2万8500人の軍隊を駐留させている。国際法上、南北両国間は戦争状態下にある。平和条約はまだ締結されていない」と、詳細に報道してた。

 ショルツ首相はDMZの視察後、「非常に重要で感動的な訪問だった。ドイツは今、再統一された。それが実現できたのはとても幸運だった」と述べる一方、北朝鮮に対し、「ミサイル実験を中止すべきだ。核開発を強化する試みは即中止すべきだ。地域の平和と安全を脅かすからだ」と警告を発している。

 同首相は21日午後、韓国大統領府で尹大統領と会談した。両首脳は、ゞゝ詭屐淵汽廛薀ぅ船А璽鵝法↓▲蹈轡△離Εライナ侵攻、K鳴鮮の非核化問題などで協力を強化することで一致したという。

 尹大統領は、「両国は戦争と分断の痛みを経験したが、『ラインの奇跡』と『漢江の奇跡』を通じて目覚ましい経済発展を成し遂げた」とし、「世界の複合的な危機の中、自由を普遍的価値とする国との連帯と協力が非常に緊要だ」と強調した。また、ドイツを「核心友好国」「価値パートナー」と呼んだという(韓国「聯合ニュース」)。

 一方、nTV放送によると、ショルツ首相の訪韓の主要目的は、ドイツ経済の中国依存からの脱皮を模索する一環として、中国、日本、インドに次ぐアジア第4位の経済大国である韓国との経済関係の強化にあるという。

 ショルツ首相はドイツのチップ産業への投資をアピールし、「韓国には高度に発展した、革新的な半導体産業がある。半導体拠点としてドイツに投資したいという韓国企業を歓迎する」と述べている。

 ウクライナ戦争については、韓国はロシアに対する国際制裁に参加しているが、キーウへの武器供与を拒否している。危機地域には武器を供給しないという基本方針があるからだ。ただ、尹大統領は、「地雷除去装備と緊急後送車両などを支援する」と表明したという(「中央日報」日本語版)。尹大統領はG7サミット訪問の際、ウクライナのゼレンスキー大統領と会談している。

 なお、ショルツ首相は尹大統領との会見で、「同じ価値観を持つドイツにとって重要なパートナーである韓国と日本の関係改善を歓迎する。このような取り組みをするには政治的な勇気と賢明な先見性が必要だ。私は尹錫悦大統領の政治に敬意を表したい」と述べた。

 ショルツ首相は、日韓両国が関係改善に歩み出してきたことを評価したわけだ。「欧州の盟主」ドイツ首相が日韓改善の動きに熱いエールを送った発言ともいえる。広島G7サミットに参加し、韓国を訪問したショルツ首相には、日本と韓国両国への認識が一層深まったことを期待したい。

ソウル地裁判決と韓国の「積弊清算」

 人間の記憶は脳の海馬が担当している。その人間の海馬も年を取るにつれ次第に機能を低下させ、認知症に陥る人も出てくる。マインド・パレスと呼ばれる海馬の機能はまだ完全には解明されていないが、人間の記憶は非常に選択的に機能していることに気が付く。「人間は考える葦」というより、「人間は記憶を選択しながら生きている存在」という思いが湧いてくる。都合の悪いことは忘れ、自分にプラスとなる出来事は絶対に忘れないばかりか、肥大化する傾向がある。

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▲ベトナムの革命指導者ホー・チ・ミンの霊廟前で祈祷を捧げる文大統領(2018年3月23日、ベトナムのハノイで 韓国大統領府公式サイトから)

 以上は、当方が韓国の文在寅大統領時代(在任2017年5月〜2022年5月)に書いたコラムの一筋だ。文政権は当時、徹底的に日本を批判し、「正しい歴史認識、歴史の見直し」をキャッチフレーズにして、日韓請求権協定(1965年)で解決済みであることを忘れ、慰安婦問題などをテーブル上に乗せて日本を追求していった。その文政権の政治を見て、大多数の日本国民が当時、多分感じていたように、「韓国人の記憶の海馬はどうなっているのか」ど嘆かざる得なかったのだ。

 幸い、その文大統領が5年の任期を終え、昨年5月、保守系の尹錫悦大統領が登場した。その韓国のソウルから7日、驚くようなニュースが流れてきた。「ソウル発時事」の記事を先ず紹介する。

 「ベトナム戦争に派兵された韓国軍による民間人虐殺で家族や自身が被害を受けたとしてベトナム人女性が韓国政府を相手取り賠償を求めた訴訟で、ソウル中央地裁は7日、韓国政府に約3000万ウォン(約300万円)の賠償を命じる判決を言い渡した。ベトナム戦争での韓国軍の民間人虐殺を巡り、韓国政府の責任を認めた判決は初めて。今後提訴が相次ぐ可能性がある」

 韓国はベトナム戦争時代、米国の要請を受け軍隊をベトナムに派遣した。韓国軍は1964年9月から1972年まで約31万2000人をベトナムに派兵した。この期間中、韓国軍によるベトナム民間人虐殺は80件で、被害者数は9000人以上に達するものと推定され、「韓国軍はベトナムでは最も残虐な軍隊」という汚名で恐れられていたほどだ。

 ベトナム戦争に参戦した軍団体関係者は「民間人虐殺はなかった」と否定してきたが、ソウル教育長の教育資料によると、「戦争では韓国軍人らによる民間人虐殺があった。同時に、ベトナム戦争への派兵志願の最大の理由は金銭的なものだった」(朝鮮日報2020年6月30日)と記述されている。

 同資料によると、「韓国軍による民間人虐殺事件が初めて問題となったのは1968年の『フォンニィ・フォンニャット村事件』だ。韓国軍は当時、虐殺はなかったと公式に否定したが、米国の資料館の文書管理所で2000年6月1日付で機密解除となった駐ベトナム米軍司令部調査報告書には、韓国軍による民間人虐殺に関する内容が写真と共に収録されていた」というのだ。

 今回の裁判の原告の女性は「1968年2月に中部クアンナム省で韓国軍部隊により住民74人が殺された事件で、姉や叔母ら家族・親戚を失い、当時8歳だった自身も腹部を銃撃され重傷を負った」と主張。2020年に提訴していた。ソウル地裁は韓国軍による加害事実を認定し「明白な不法行為に当たる」と判断。「ゲリラ戦という特殊性から正当行為だった」と反論した政府側の主張を退けた。

 興味深い点は、ソウル地裁の今回の判決に多くの関心が集まっていることだ。「聯合ニュース日本語版」では「人気の記事」で8日、トップだったし、「朝鮮日報」でもベスト10に入っていた。ベトナム戦争での韓国軍の蛮行は国民にとって忘れたいことだろうが、多くの韓国国民がそのニュースを読んだというのだ。

 文大統領は在任中、2017年11月、2018年3月(国賓訪問)と2度ベトナムを訪問している。日本に対し謝罪要求を繰り返す文大統領だが、ベトナムでは「心の負債」を感じると吐露し、ベトナム国民に向かって「民間人殺害など」に対して謝罪を表明しているのだ。文大統領は別の機会では「韓国はベトナムに『心の借り』がある」と述べている。

 ちなみに、文大統領のベトナム国民への「心の負債」という表現は文大統領が初めて使ったものではなく、 盧武鉉元大統領が2004年、ベトナム・ホーチミン墓地で献花した後、「我が国民は『心の負債』がある。それだけにベトナムの成功を切実に望む」と話している。ただし、ベトナムへの韓国軍派遣の韓国側の謝罪表明は、金大中元大統領が2001年、チャン・ドゥック・ルオン主席(当時)の訪韓首脳会談の時に初めて表明したという。

 ところで、文大統領はベトナムの民間人に対して「心の負債」を感じると表現したが、韓国兵士のベトナム人女性への性的蛮行やライダイハン(韓国兵とベトナム人女性の間で生まれた子供たち)問題については何も言及していない。「心の負債」という文学的な表現にとどめ、具体的に何が負債と感じているかは沈黙したわけだ(「文大統領、ベトナムに『心の負債』」2017年11月16日参考)。

 時事電によると、今回の訴訟では韓国政府は、.戰肇淵爐抜攅顱∧胴颪箸量鹹蟒颪覆匹亡陲鼎、ベトナム人が韓国の裁判所に提訴できないこと、韓国軍が加害者であることを証明できず、ゲリラ戦で展開されたベトナム戦争の特性上、正当防衛だった、4攅饑府は数十年前の事件で、消滅時効が成立した、等と主張してきた。ソウル地裁はそれらの主張を却下して、原告の訴えを認めたわけだ。

 今回のソウル地裁の判決を受け、ベトナム人の被害者家庭から同様の訴えが出てくることは必至だ。一方、韓国がこれまで感じてきたベトナム国民への「心の負債」「心の借り」は今回の判決で少しは軽減するかもしれない。ライダイハン問題にも光が当てられ、何らかの補償の道が開くことを期待したい。

ベルリンの「少女像」は韓国の恥

 少し報告が遅れたが、事の推移をまとめておく。問題の件は2020年9月28日、在ベルリンの韓国人団体「韓国協会」がベルリンの公道に日本軍の慰安婦を象徴した「少女像」を設置したことから始まった。

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▲ベルリンの少女像撤去を求める韓国市民団体(韓国中央日報日本語版2022年6月28日から)

 韓国側は旧日本軍の蛮行を批判し、女性の権利を蹂躙したと指摘、少女像は戦時の女性の権利擁護の一貫でもあると主張。それに対し、日本側は韓国側の主張するような強制的な従軍慰安婦はいなかったこと、日韓両外相(岸田文雄外相と尹炳世韓国外相=いずれも当時)は2015年12月28日、慰安婦問題の解決で合意に達し、両政府による合意事項の履行を前提に、「この問題が最終的、不可逆的に解決することを確認する」と表明。それを受け、慰安婦問題は外交上解決済みだと説明してきた。

 ベルリンのミッテ区当局は2020年10月7日、在独日本大使館からの撤去要請を受け、韓国側に同年10月14日までに像の撤去を指示する公文書を送った。理由は、韓国側が少女像にある碑文を区当局側に事前に報告していなかったこと、そのうえ碑文には第2次世界大戦当時、旧日本軍がアジア・太平洋全域で女性たちを性奴隷として強制的に連行していたなどの一方的な歴史観が記されていたことなどを挙げた。ドイツ側は、「わが国に日韓の懸案を持ち込んで公共の安全を脅かすことは許せない」と説明している。

 しかし、韓国側は行政裁判所に少女像撤去差し止めを申請した。ミッテ区側は10月13日、同裁判所の決定まで撤去を延長すると伝達していたが、同年12月1日、区内に設置された従軍慰安婦の「少女像」を1年間、設置し、その間に恒常的な解決策を模索する決議を賛成24票、反対5票で可決。その後、ベルリンの少女像は今日まで撤廃されることなく、韓国側の主張通り、永続設置の方向に向かっている(「独『少女像』で韓国ロビーに警戒を」2020年12月3日)。

 「韓国側のロビー活動の勝利」といった流れだったが、今年に入り、ベルリンの少女像に新たに異議を唱える動きがでてきた。日本外務省や駐独日本大使館ではなく、韓国の市民団体関係者からだ。

 韓国聯合ニュースによると、韓国の市民団体「慰安婦詐欺清算連帯」(今年1月結成)のメンバー4人は6月26日、ドイツ・ベルリン市内の旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」の前で、「慰安婦詐欺はもうやめろ」(Stop comfort women fraud)と書かれたプラカードを持って少女像の撤去を求める集会を行ったのだ。彼らは、「歴史的事実に基づかない少女像の設置は韓国の恥を世界に広げることになる」と主張した。

 韓国中央日報日本語版(6月28日)によると、ベルリンで少女像撤去を要求した4人とは、「大韓民国お母さん部隊」の朱玉順(チュ・オクスン)代表、『反日種族主義』の共同著者で落星台(ナクソンデ)経済研究所研究委員の李宇衍(イ・ウヨン)氏、国史教科書研究所の金柄憲(キム・ビョンホン)所長、吉田健志氏だ。

 4人のメンバーは「『韓国協会』は少女や女性への性犯罪を罰し、性犯罪を世界から追放するためと少女像の設置目的を説明しているが、反日に凝り固まった職業活動家グループだ。慰安婦支援団体『日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯』(正義連)前代表は不正会計疑惑がもちあがった人物」と述べ、ベルリンの少女像は韓国の恥を世界に広げるだけだというのだ。

 参考までに、「反日種族主義」の著者は 「日本軍が韓国の若い女性を強制的に拉致し、日本軍兵士の慰安婦としたり、慰安婦は日本軍の性奴隷だったといった報道は本来あり得ないことだ。日本軍は1937年に初めて慰安所を設置したが、既にあった慰安所を軍が管理し、女性の衛生問題から性病対策のために厳格な管理をした。慰安婦には通常の公娼と同じように手当も休日もあった」、「興味深い点は、韓国軍慰安婦や米軍慰安婦問題は韓国民の関心を呼び起こさないが、1936年から1945年までの日本軍慰安婦には大きな関心と国民の怒りが沸き起こってくる。ぎこちない不均衡は『反日種族主義』という集団情緒が働くからだ」と喝破している(『日本軍慰安婦』+『集団情緒』=反日?」2020年1月6日参考)。

 韓国では久しく「日本は加害者、韓国は犠牲者といった歴史観」が支配的だった。だから、日本が絡んだ歴史問題になると、少々事実とは異なっても問題がない、といった甘えが韓国側にはあったはずだ。そこに韓国側の市民団体が「それは史実ではない」と指摘し、「韓国の恥だ」と叫びだしたわけだ。同市民団体の抗議には韓国内で反発の声が聞かれるというが、同市民団体は反韓グループではない。韓国の未来を思う愛国者の集まりだ。

 安倍晋三元首相の銃殺事件が報じられると、「日本国内で嫌韓傾向が強まるのではないか」という懸念の声が一部で聞かれる。「憎悪」「恨み」に基づいた反日活動や言動はいつ暴発するか分からない危険性が付きまとう。それだけに、韓国の「市民団体」がベルリンの「少女像」の撤去を要求したことは勇気ある行動だ。韓国の歴史の見直しの機会となることを期待したい。

韓国が直面する「もう一つの試練」

 韓国の文在寅大統領の任期が1年を切った。同大統領が願っている米朝、南北首脳会談の再現の可能性は限りなくゼロに近い一方、国内の政治・経済状況は限りなく厳しい。米韓首脳会談では北朝鮮の核問題への両国間の連携を確認したが、文大統領の本来の願いは米朝首脳会談の調整役を演じることで、任期満了、退任前にもう一度花を咲かせることだが、現時点ではそれも難しくなった。バイデン大統領はトランプ前大統領とは明らかに政治スタイルが異なる。バイデン氏は外交と対話を通じてじっくりと取り組む姿勢を見せている。

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▲バイデン米大統領との共同記者会見に臨む文在寅大統領(2021年5月22日、韓国大統領府公式サイトから)

 一方、バイデン大統領は文大統領から対中包囲網の一員であるという言質を取れば、米韓首脳会談の成功と考えていたはずだ。首脳会談後公表された共同声明の中に「台湾海峡の安定」や「クアッド(日米豪印4カ国の枠組み)の重要性」などが盛り込まれていることから、バイデン氏にとって及第点を付けることが出来る首脳会談となったはずだ。

 文政権は就任当初から「反日」路線を突っ走り、その結果、日韓関係は戦後最悪の状況に陥った。対中政策では揺れが大きい。文大統領は今回、台湾海峡の安定を明記した米韓首脳共同声明文を承認したことで、韓国が対中包囲網の一員であることを米国側にアピールしたが、文政権の路線変更というより、その場しのぎ、といった印象が強い。中国側は韓国が対中包囲網に入ることを黙認しないだろうから、これから様々な外交、経済ルートを通じて韓国に圧力をかけてくることは間違いない。その時、韓国側が対中政策で日米の一員として留まることが出来るだろうか。文政権にとって大きな試練だ。

 ところで、文政権は今、もう一つの試練に直面している。韓国ソウルで21日、中国の情報工作機関「孔子学院」を暴露したドキュメンタリー映画『In the Name of Confucius (仮邦題:偽りの儒教)』の初上映会が開催されたのだ。映画では「孔子学院」の実態が暴露されている。中国側が映画上演を歓迎することはないだろう。

 「孔子学院」は、中国共産党の対外宣伝組織とされる中国語教育機関だ。2004年に設立された「孔子学院」は中国政府教育部(文部科学省)の下部組織・国家漢語国際推進指導小組弁公室(漢弁)が管轄し、海外の大学や教育機関と提携して、中国語や中国文化の普及、中国との友好関係醸成を目的としているといわれているが、実際は中国共産党政権の情報機関の役割を果たしてきた。「孔子学院」は昨年6月の時点で世界154カ国と地域に支部を持ち、トータル5448の「孔子学院」(大学やカレッジ向け)と1193の「孔子課堂」(初中高等教育向け)を有している。

 驚いたことは、海外中国メディア「大紀元」によると、「孔子学院は2004年、ソウル市に世界で初めて設立された。これ以降、韓国の大学や教育機関など28カ所で運営されており、その数はアジアの中で最も多い」というのだ。

 「大紀元」の説明によると、映画はカナダの「孔子学院の元教師で法輪功学習者のソニア・ジャオ(Sonia Zhao)氏の体験をもとに制作されたドキュメンタリーだ。孔子学院には教師に対して特定の信条を禁止する中国共産党の規定がある。これは、カナダが保障する思想の自由への侵害にあたるとして、ソニア氏は2011年、人権裁判所に異議申し立てを行った。その結果、孔子学院による問題がカナダ社会全体の懸案として浮上。13年7月、マックマスター大学は世界で初めて孔子学院との契約破棄を決定した。映画は、カナダ・トロント教育委員会の聴聞会などを通じて、孔子学院の閉鎖にいたった過程を描いている」という。

 映画の狙いは明らかだ。「孔子学院」の実態を暴露し、韓国国民に中国共産党の情報工作に対して警戒心を強め、大学に設置された孔子学院を閉鎖に追い込むことだ。欧米では既に多数の「孔子学院が」が閉鎖されている。それに続けというわけだ。

 もちろん、中国共産党政権は韓国の「孔子学院」閉鎖への動きを静観しないだろう。その時、文大統領の対応が注目されるわけだ。習近平国家主席は2014年7月、韓国を公式訪問し、韓国を「親戚の家」と表現している。反日外交を推進する朴槿恵大統領(当時)を支援する目的で、初代韓国統監だった伊藤博文を暗殺した独立運動家の安重根の記念館を2014年1月、中国のハルビン駅に開館させている。中国は韓国を米国の対中包囲網突破の先兵に利用してきた(「中韓の『記念碑』と『記念館』の違い」2014年1月22日参考)。

 その韓国が米国主導の対中包囲網に参加するようになれば、中国はあらゆる手段を駆使して圧力を行使することは目に見えている。必要ならば、土足で親戚の家(韓国)に入ってくるかもしれない。「孔子学院」問題は、文政権にとって「台湾問題」、「クアッドの連携問題」とは違った、もう一つのハードル(試練)となるかもしれない。

日韓は正しい「隣国」関係を

 韓国国防部(省に相当)が2日公表した国防白書は、日韓関係を前回2020年版の「同伴者」(パートナー)という記述を削除し、「隣国」と明記していることが明らかになった。日韓メディアは「同伴者」から「隣国」への記述変更を「格下げ」と指摘し、文在寅政権下で続く日韓関係の冷却関係を示すものと受け取っている。

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▲新年のスピーチをする文在寅大統領(2021年1月11日、大統領府公式サイトから)

 朝鮮半島から地理的に離れた欧州のウィーンに住んでいる当方にとっては、「同伴者」から「隣国」への記述変更を日韓関係の冷え込みというより、冷静になる機会と好意的に受け取るべきだと思っている。以下、説明する。

 「同伴者」という言葉を聞くと、日本のカトリック作家遠藤周作が「イエスは(隣人ではなく)罪びとの同伴者」と受け取ってきたことを直ぐに思い出す。その「同伴者」という言葉を日韓両国関係に当てはめることはどう見ても無理がある。

 「同伴者」「パートナー」は夫と妻の関係に当てはまる。夫婦となれば相手のいい点も悪い点も知った上で共存する関係だ。「それ故に」というか、愛憎の両感情が絡んでくる。シンプルにいえば、好きだが嫌いにもなる関係だ。「隣国」は基本的には地理的な関係を意味し、日本と韓国は韓国国防省の白書が指摘するまでもなく、「隣国」だったし、今後もその地理的関係は変わらないだろう。

 「同伴者」には双方に選択権がある。嫌いだったら、結婚しなければいいのだ。「同伴者」は相手の選択権を尊重しなければならない。そして一旦選択して同伴者となった以上は「同じボートに乗っている」状況だから、ボートが嵐で転覆しないように双方が助け合って操縦しなければならない。責任が出てくるわけだ。一方、「隣国」関係は主に地理的な定義を意味するから、好き嫌いに関係なく「隣国」関係は不変だ。

 韓国側の根拠の乏しい激しい反日攻撃に辟易した多くの日本人は「隣国は選ぶことができない」と絶望的な諦観に陥る。その通りだ。「隣国」関係には選択権がない。宗教的にいえば、一種の宿命だ。日本が大西洋側に移動すれば、韓国との「隣国」関係は断ち切れるが、大異変が生じない限り、地理的な位置は移動できない。その意味で、日韓関係は地理的には宿命的な「隣国関係」だ。

 ただし、「隣国」間には一定の規律、ルールが大切となる。不可侵条約や友好条約といった外交文書はそれに当てはまる。「同伴者」の場合、双方にそのような外交上の文書は不必要だ。契約結婚とか協議離婚という言葉はあるが、それはあくまでも仮想「同伴者」関係に生じた時の表現だろう。

 韓国は1965年、日本との間で「日韓基本条約」「請求権協定」を締結したが、韓国の司法は元徴用工問題で日本企業に賠償を命じた。明らかに国際法から見ても違反だ。また、日本の岸田文雄外相(当時)と韓国の尹炳世外相(当時)は2015年12月、慰安婦問題で「日韓両政府は、慰安婦問題について不可逆的に解決することを確認するとともに、互いに非難することを控える。この問題が最終的、不可逆的に解決することを確認する」ことで合意した。その日韓合意を文在寅大統領は後日、「慰安婦の同意のない合意は問題の解決とはならない」と述べて、合意の無効を一方的に表明した。

 両件とも国際法に基づいた外交文書だ。それを勝手に破ることは許されない。それを韓国は「あの約束は気に食わない」、「あいつの態度は許されない」といった法の世界とは無関係の理由から、破棄してきたわけだ。「あの国は国際法を守らない国だ」と非難されても仕方がない。それも、人権弁護士であり、法の世界に通じている文大統領の政権下で行われたのだ。日韓関係を「隣国」関係ではなく、「同伴者」関係と受け取り、うま味だけを享受してきたわけだ。韓国側に「甘えの構造」が見え隠れする。

 文政権は問題への対応で間違いを犯している。少し勘繰っていえば、韓国側は日本との関係を時には「同伴者」と言い、時には「隣国」と考えることで、常に責任を回避してきたといえる。例えば、「同伴者」から「隣国」への“格下げ”の理由を「日本による輸出管理厳格化」と説明しているようにだ。常に、責任は日本側にあるという姿勢だ。

 日本側としては、韓国を「隣国」として対応したとしても、その隣国は日本を「同伴者」関係と考え、時には愛憎感情を爆発させ、関係を悪化させる危険性があるということを忘れてはならないだろう。一方、韓国は、日本との関係を「隣国」関係と考え、国際法、外交慣習に基づいた対応が求められる。

 隣国同士の日韓両国は友好な「隣国」関係を築くために努力すべきだ。相手を尊重し、国際法を守り、相互援助関係を深めていけば、両国がいつかは切っても切れない隣国関係となるかもしれない。繰り返すが、相手を一方的に同伴者と考え、相手側に何らかのことを強要したり、期待することは正しくない。

 韓国国防省が日本を「同伴者」ではなく「隣国」と記述したことは、日韓関係の格下げを意味するのではなく、両国関係の正常化へのステップと受け取るべきだろう。

韓国「言論の自由」より「生命権」

 韓国の国会本会議は14日、北朝鮮の体制を批判したビラを北側に向けて散布することを禁止する「南北関係発展に関する法律」改正案を可決した。韓国聨合ニュースによると、韓国統一部は15日、「ビラ散布する国境地域の国民の生命権は言論の自由より優先されるべきだからだ」と説明したという。

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▲韓国の李仁栄統一相(韓国統一省公式サイドから)

 この説明を読む限りでは、批判が出てくるのは当然かもしれない。北批判ビラ散布禁止は「言論の自由」を蹂躙するという批判が当然出てくるだろう。それに対し、韓国統一部は「国民の『生命権』が『言論の自由』より優先する」と説明し、韓国の民間団体が2014年、北批判ビラを散布した直後、北側から襲撃を受けた例を挙げて、「境界地域の住民の生命、安全、財産などの権利が脅かされた」と指摘している。もっともらしい弁明を展開させている。

 韓国統一部は、「対北批判ビラが北の独裁体制、人権蹂躙を厳しく批判すれば、北側の仕返しを受ける危険性が高まる。北を挑発するような言動は慎んだほうがいい」と主張しているわけだ。繰り返すが、北側が言っているのではなく、韓国政府がそのように述べているのだ。韓国政府は北の代弁者のように韓国の国民を説得しているのだ。

 韓国統一部は「南北関係発展を阻害しないため」という名分を掲げて今回の法改正を弁解しているが、その内容は「韓国政府は今後、北の人権蹂躙に対して黙認する」と宣言しているのと同じだ。

 冷戦時代、旧ソ連・東欧共産政権下で多くの知識人、学者、反体制派活動家が自身の生命を犠牲にしながら「言論の自由」のために戦った。それらの歩みの積み重ねは共産党政権の崩壊につながっていったことは歴史が示している。

 旧チェコスロバキアの著名な反体制派活動家だったバーツラフ・ハベル氏は劇作家だったし、ブルガリアの初代民主選出大統領に就任したジェリュ・ジェレフ氏も学者だった。彼らは共産党政権の問題点、人権蹂躙をペンを通じて批判したために、刑務所生活を余儀なくされ、地方に追放された。ハベル氏は通算5年間牢獄生活を強いられた。

 旧ソ連・東欧の反体制派らは今回の韓国統一部の説明をどう受け取るだろうか。「北を怒らせないために北批判ビラ散布を禁止する」と聞いたならば、驚くよりも、韓国政府の南北再統一への本気度を疑うだろう。それも「生命権」は「言論の自由」より優先するという屁理屈をきけば、笑い出すかもしれない。「生命より大切なものがあることを知らないのか」と指摘されるだろう。辛辣な人ならば、「韓国統一部の論理は唯物論的共産主義思想と同じだ」というかもしれない。

 韓国の今回の決定は金正恩政権に体制の永遠存続を保証するようなものだ。それも生命を失うことを恐れるあまり、批判を抑えるというのだ。民族としての威信も名誉もない。独裁政権に対する敗北宣言だ。

 国連人口基金(UNFPA)と韓国の人口保健福祉協会が7月1日に公表した2020年の「世界人口現況報告書」によると、北の国民の平均寿命が同胞の韓国国民のそれより11年短い。北の金王朝が国民の命を奪ってきたことを端的に実証している。

 金日成、金正日、金正恩と3代続く金王朝は世襲独裁国家だ。国民の福祉、生活向上、自由の保障は民主主義国では当然の基本的な権利だが、北ではそれらはことごとく蹂躙されてきた。政治犯を強制収容所に送り、宗教者に対してはさまざまな弾圧を繰返してきた。迫害されるキリスト者救援組織「オープン・ドアーズ」(本部・米カリフォルニア州サンタアナ)によれば、北朝鮮は「最も宗教迫害がひどい国」という。その国を批判するビラ散布を韓国政府が禁止するというのだ。韓国政府はどちら側をみているのだろうか。人権弁護士出身の文在寅大統領が北の独裁者の顔色を窺い、北の国民の苦境を意識的に無視しているのだ(「文在寅政権は北の国民を見捨てるな」2020年7月7日参考)。

 ここで憤慨していても埒が明かない。そこで提案したい。文大統領とフランスのマクロン大統領が「言論の自由」について対談すればいいのではないか。マクロン大統領はイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を描いた週刊誌「シャルリー・エブド」の「言論の自由」を擁護し、「わが国は『言論の自由』があり、相手を冒涜する自由もある」と宣言した政治家だ。その結果、フランスは世界のイスラム教国から激しいバッシングを受けている。同時に、国内ではイスラム過激派テロ事件が多発している。

 韓国統一部の論理からいえば、フランスは「言論の自由」を重視することで、フランス国民の命を脅かしているといえるわけだ。しかし、マクロン氏は自身の信念を変える気配を見せていない。一方、韓国政府の立場は先述したように「言論の自由」より「生命権」を優先する。前者のために犠牲を払うことに余り価値を見出していない。そこでマクロン大統領と文大統領が対談すれば興味深い討論が期待できるかもしれない。

 最後に、対北批判ビラ散布問題に戻る。金正恩労働党委員長の実妹・金与正党第1副部長の厳しい批判を恐れるからではないが、当方は民間のビラ散布は慎んだほうがいいと考えている。法で禁止することには反対する。ただし、南北間の対話では必ず北の人権問題を議題とすべきだ。

 政治家が交渉相手に好かれることを求めるあまり、相手の問題点に沈黙することは最悪の交渉スタイルだ。相手はそのような政治家を好むかもしれないが、尊敬はしないだろう。金正恩氏の文大統領への人物評価もそのようなものではないか。

「憎悪」は新型コロナウイルスより怖い

 人間の記憶は脳の海馬が担当している。その人間の海馬も年を取るにつれ次第に機能を低下させ、認知症に陥る人も出てくる。マインド・パレスと呼ばれる海馬の機能はまだ完全には解明されていないが、人間の記憶は非常に選択的に機能していることに気が付く。在独の韓国人団体が先月ベルリン市内で従軍慰安婦を象徴した少女像を設置した件を見ていると、「人間は考える葦」というより、「人間は記憶を選択しながら生きている存在」という思いが湧いてくる。都合の悪いことは忘れ、自分にプラスとなる出来事は絶対に忘れないばかりか、肥大化する傾向があるのだ。

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▲少女像の前で集会する在独韓国人(2020年10月13日、聯合ニュースから)

 事の経過を日韓メディアから簡単にまとめる。

 〆潺戰襯螢鵑隆攅饋傭賃痢峇攅餠┣顱廖複烹錚鬘紕瓠。孱紕鬘癸瓧遑筺砲論莊遑横呼、ベルリン市ミッテ区で少女像を設置した。韓国側は過去、ドイツでは2体の少女像を設置しているが、全ては韓国人所有の私有地だった。今度はベルリン市ミッテ区のビルケン通りとブレマー通りが交差するれっきとした公道で、先月28日に除幕式が開かれた(「独で見られる反日傾向と『少女像』」2020年9月30日参考)。

 ▲戰襯螢鵑慮道で少女像が設置されたことが伝わると、加藤勝信官房長官は「極めて遺憾」と表明。茂木敏充外相は今月1日、ハイコ・マース独外相との電話会談で、少女像の撤去を要請。ドイツ日刊ターゲスツァイトゥング(Taz)が7日報じたところによると、在独日本大使館はベルリン州上院に少女像に関する背景と立場を伝え、少女像の撤去を要求した。

 ベルリンのミッテ区当局は7日、在独日本大使館からの撤去要請などを受け、韓国側に今月14日までに像の撤去を指示する公文書を送る。その理由は、韓国側が少女像にある碑文を区当局側に事前に報告していなかったこと、そのうえ碑文には第2次世界大戦当時、旧日本軍がアジア・太平洋全域で女性たちを性奴隷として強制的に連行していたなどの一方的な歴史観が明記されていたことだ。ドイツ側は「わが国に日韓の懸案を持ち込んで公共の安全を脅かすことは許せない」と説明している。

 ちなみに、少女像が設置された後、撤去されたケースとしては、2018年12月28日、フィリピン・ラグナ州サンペドロ市に設置された「平和の少女像」がその2日後の同月30日に撤去されたことがある。

 ご攅饌Δ蝋埓裁判所に少女像撤去差し止めを申請した。

 ッ羆日報によると、シュレーダー元ドイツ首相夫妻は少女像撤去指示に抗議し、ドイツ当局に決定を撤回すべきという趣旨の手紙を11日に伝えた(「訪韓した独前首相の『反日』発言」2017年9月14日参考)。

 Ε潺奪洞菎Δ錬隠各、同裁判所の決定まで撤去を延長すると伝達してきた。

 Т攅颯瓮妊アによると、ベルリンの現地で撤去反対請願運動が始まった。12日午前11時までに2564人が署名した

 次は韓国国内の反応だ。

 ヾ攅颪陵薪沺峩Δ北閏臈沺廚魎泙犢餡餤聴113人は13日、ベルリンの少女像の撤去要求に対し、ドイツ側に連名で抗議する書簡を在韓独大使館に伝達した。韓国聯合ニュースによれば、書簡は「ドイツ社会が過去を反省し、国際社会において平和実現の先頭に立ってきた努力に真っ向から反する」、「第2次世界大戦の時、旧日本軍による慰安婦被害を受けたアジアの数多くの少女と女性たちの苦痛を記憶し、彼らの30年間の闘争をたたえて世界の所々で続いている武力紛争の下での性暴行被害者に真の平和が実現され、再びこの土地に同じ被害が繰り返されないことを願う」と記述されている。興味深い点は、同書簡は正義記憶連帯理事長を務め、慰安婦支援運動に携わってきた尹美香議員(共に民主党)が提案したということだ。同議員は慰安婦関連の会計不正疑惑の張本人だ。

 ところで、ベルリンの少女像の設置問題で忘れられていることがある。日韓両外相(岸田文雄外相と尹炳世韓国外相=いずれも当時)は2015年12月28日、慰安婦問題の解決で合意に達し、両政府による合意事項の履行を前提に、「この問題が最終的、不可逆的に解決することを確認する」と表明。それを受け、日韓政府が「和解・癒し財団」に日本は10億円の拠出に応じたことで、慰安婦問題は外交上解決済みだという事実だ。

 日韓慰安婦合意で両国は、国連や国際社会で同問題をめぐり互いを非難、批判することは控えることになっている。にもかかわらず、文在寅政権はその後、同合意を一方的に無効として、基金は解体したことで問題は再び振り出しに戻ってしまった。

 文政権はベルリンの少女像設置問題は民間団体が行ったもので、政府が関与する問題ではないという立場を取っている。韓国国内では「ベルリン問題で日本政府が直接ロビー活動をしているのに、なぜわが国は沈黙しているのか」といった外交部への批判の声が聞かれる。

 文政権は日韓合意を破棄する一方、「慰安婦一人一人への真摯な謝罪が欠けた政府間の合意は十分ではない」という立場を取っているが、外交カードの慰安婦問題の幕を閉じたくないだけだ。日韓合意の手前、表立って関与しにくいだけで、ベルリンの少女像設置問題でも「韓国協会」を通じて背後で様々な外交攻勢を仕掛けている。ただし、ドイツ側が日本側の要請を受けて少女像の撤去を要求したとして、韓国側は今後、表舞台に出て、ドイツ政府に圧力を行使してくるだろう。

 最初の「記憶」について話を戻す。韓国人は自身のプラスとなる出来事、歴史的事実などを記憶する一方、韓国が日本の指揮のもと米軍と戦争したこと、日韓請求権協定(1965年)で賠償問題は解決済みであることを忘れてしまっている。記憶力が悪いのではなく、記憶を恣意的に選択しているのだ。歴史的事実を「忘れたい記憶」と「忘れてはならない記憶」に分け、反日活動を国是のように死守しているわけだ。そんな韓国と交渉する時、日本は韓国人の「忘れたい記憶」を指摘し、外交協定や合意を簡単に蹂躙する韓国側の姿勢を国際社会にアピールするべきだろう。

 最後に、繰り返しになるが、言わざるを得ない。韓国は海外で少女像を設置することで「女性の権利の保護」をアピールしているように振舞わっているが、実際は「憎悪」を他国に輸出しているのだ。「憎しみは憎む側をも破壊するがん細胞のようなものだ」と語ったパレスチナ人の医師イゼルディン・アブエライシュ氏の言葉を思いだす。同医師は3人の娘さんをイスラエル軍の攻撃で失ったが、「憎悪は大きな病気だ。それは破壊的な病であり、憎む者の心を破壊し、燃えつくす」と述べ、イスラエルとパレスチナ人の和解のために努力している。韓国よ、「憎悪」という感情を弄んではならない。「憎悪」は新型コロナより恐ろしいウイルスだからだ。(「憎しみは自らを亡ぼす病だ」2014年5月14日参考)。
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