英国の「キングス・カレッジ・ロンドン(KCL)」で教鞭を取るテロ問題専門家のペーター・ノイマン教授によると、「イラン当局は米イスラエル軍の攻撃の報復として、親イラン系ネットワーク「HAYI」(Harakat Ashab al-Yamin al-Islamiya)を通じて欧州でテロを実行するように指令を出している兆候が複数見られる」という。同教授がドイツ大手の地方紙「ラインニッシェ・ポスト」紙(4月28日付)に語った。

▲悔い改めた亡命者に帰国を呼び掛けるイランのゴラムホセイン・モフセニ・エジェイ司法長官、2026年4月28日、Tasnim通信
「HAYI」は、2026年に入って欧州で活動が確認された、親イラン派の代理組織(プロキシ)を標榜するネットワーク。イラン政府が欧州でのテロ攻撃に関与するため、あるいはその責任を偽装するために作り出した偽組織の疑いが持たれている。欧州の治安関係者は、HAYIは実際には存在しない組織であり、イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)や親イラン派武装組織「ヒズボラ」に関連する架空の組織である可能性があると見ている。
ノイマン教授は「この組織はイラン戦争の勃発後に初めて目立った活動を開始し、活動している。攻撃対象の選択は、イランが想定する敵対勢力像に合致している。ユダヤ人コミュニティ、イスラエル関連施設、米国企業、そしてイランの反体制派への攻撃だ。作戦の手口は、過去の攻撃で知られているイラン革命防衛隊のパターンにも合致している。典型的な特徴は、犯罪組織から実行犯を募集することであり、時には送信した写真や動画が閲覧後に自動で消える機能(消える投稿)を有するSnapchatを通じてオンラインで募集される。これらの人物はイランに思想的な親和性を持たないことが多く、攻撃の報酬を受け取るだけだ。そのため、テヘランは関与を否定できる」と説明している。
要するに、組織的な実行部隊を送り込むのではなく、SNSや通信アプリ(Signalなど)を通じて現地の若者や未成年者を勧誘し、小規模な報酬で放火や爆発物の設置を指示する「ハイブリッド型」のテロが特徴というのだ。
ドイツ連邦憲法擁護庁(BfV)は、親イランのテロ組織HAYI(ハラカト・アシャブ・アル・ヤミン・アル・イスラミヤ)がヨーロッパ全域に於ける新たなレベルのエスカレーションについて警告を発している。
具体的には、HAYIはこれまで行ってきた「象徴的な被害(放火や小規模な爆発)」から、「武器を用いたより殺傷力の高い攻撃」へ段階を引き上げる準備をしているという。特にドイツにおけるユダヤ人および米国の施設が標的となる可能性が高まっている。
ちなみに、2026年3月9日以降、欧州でいくつかの放火や爆発事件が発生しており、HAYIによるものと懸念されている。ドイツ(ミュンヘン)で4月中旬、ユダヤ系レストラン付近で爆発事件が発生。HAYIが犯行声明動画を公開した。また、オランダのロッテルダムやベルギーのリエーシュでシナゴークが放火された、といった具合だ。
なお、英国政府は28日、イラン大使を外務省に召喚した。理由は、イラン戦争において、英国在住のイラン人に対し「自己犠牲」を呼びかけたことにある。外務省は声明で、「イラン大使館がソーシャルメディア上で行った、容認しがたい扇動的な発言」を非難した。イラン大使館は最近、テレグラムにペルシャ語のメッセージを投稿し、「イランの勇敢で高潔なすべての子どもたち」に対し、大使館領事部を通じてイランの「ジャンファダ」(自己犠牲)キャンペーンに登録するよう呼びかけた。メッセージには、「敵に国を明け渡すより、自らの命を犠牲にする方がましだ」と記されていたという。

▲悔い改めた亡命者に帰国を呼び掛けるイランのゴラムホセイン・モフセニ・エジェイ司法長官、2026年4月28日、Tasnim通信
「HAYI」は、2026年に入って欧州で活動が確認された、親イラン派の代理組織(プロキシ)を標榜するネットワーク。イラン政府が欧州でのテロ攻撃に関与するため、あるいはその責任を偽装するために作り出した偽組織の疑いが持たれている。欧州の治安関係者は、HAYIは実際には存在しない組織であり、イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)や親イラン派武装組織「ヒズボラ」に関連する架空の組織である可能性があると見ている。
ノイマン教授は「この組織はイラン戦争の勃発後に初めて目立った活動を開始し、活動している。攻撃対象の選択は、イランが想定する敵対勢力像に合致している。ユダヤ人コミュニティ、イスラエル関連施設、米国企業、そしてイランの反体制派への攻撃だ。作戦の手口は、過去の攻撃で知られているイラン革命防衛隊のパターンにも合致している。典型的な特徴は、犯罪組織から実行犯を募集することであり、時には送信した写真や動画が閲覧後に自動で消える機能(消える投稿)を有するSnapchatを通じてオンラインで募集される。これらの人物はイランに思想的な親和性を持たないことが多く、攻撃の報酬を受け取るだけだ。そのため、テヘランは関与を否定できる」と説明している。
要するに、組織的な実行部隊を送り込むのではなく、SNSや通信アプリ(Signalなど)を通じて現地の若者や未成年者を勧誘し、小規模な報酬で放火や爆発物の設置を指示する「ハイブリッド型」のテロが特徴というのだ。
ドイツ連邦憲法擁護庁(BfV)は、親イランのテロ組織HAYI(ハラカト・アシャブ・アル・ヤミン・アル・イスラミヤ)がヨーロッパ全域に於ける新たなレベルのエスカレーションについて警告を発している。
具体的には、HAYIはこれまで行ってきた「象徴的な被害(放火や小規模な爆発)」から、「武器を用いたより殺傷力の高い攻撃」へ段階を引き上げる準備をしているという。特にドイツにおけるユダヤ人および米国の施設が標的となる可能性が高まっている。
ちなみに、2026年3月9日以降、欧州でいくつかの放火や爆発事件が発生しており、HAYIによるものと懸念されている。ドイツ(ミュンヘン)で4月中旬、ユダヤ系レストラン付近で爆発事件が発生。HAYIが犯行声明動画を公開した。また、オランダのロッテルダムやベルギーのリエーシュでシナゴークが放火された、といった具合だ。
なお、英国政府は28日、イラン大使を外務省に召喚した。理由は、イラン戦争において、英国在住のイラン人に対し「自己犠牲」を呼びかけたことにある。外務省は声明で、「イラン大使館がソーシャルメディア上で行った、容認しがたい扇動的な発言」を非難した。イラン大使館は最近、テレグラムにペルシャ語のメッセージを投稿し、「イランの勇敢で高潔なすべての子どもたち」に対し、大使館領事部を通じてイランの「ジャンファダ」(自己犠牲)キャンペーンに登録するよう呼びかけた。メッセージには、「敵に国を明け渡すより、自らの命を犠牲にする方がましだ」と記されていたという。
