多くの労働者にとって週の初めの月曜日は憂鬱だ。「また1週間が始まった」という思いが出てくるからだ。会社の上司の顔が浮かんできて気が重くなることもあるだろう。ウクライナのゼレンスキー大統領はインタビューの中で、「週の初めの月曜日はやはり気が重い。しかし、ロシア軍がウクライナに侵攻して以来(2022年2月24日)、毎日が月曜日となった」と呟いている。

▲ウクライナのゼレンスキー大統領(ウクライナ大統領府公式サイトから)
軍事的には圧倒的に優位のロシア軍と半年あまり戦ってきた。戦争勃発初期段階では軍事大国ロシアの侵略を許さないといった愛国心、祖国防衛心が大統領だけではなく、大多数の国民にもあった。プーチン露大統領は短期間でウクライナの首都キーウを制圧できると計算していたが、ウクライナ軍はそのロシア軍の攻勢を突っ放した。ウクライナとロシアの戦争を見てきた欧米諸国はウクライナ軍の健闘に拍手を送り、米国ら北大西洋条約機構(NATO)加盟国は積極的に武器を供給していった。
ここまでをウクライナ戦争第1章とすれば、ウクライナ側の抵抗心がロシア軍のそれを凌いだ期間だった。ゼレンスキー大統領は連日、オンラインを通じて欧米諸国にメッセージを送り、西側に連帯を求め、「武器を支援してほしい」と訴え続けてきた。若い大統領の言動は時には高圧的、非外交的な響きがあったが、欧米諸国はウクライナの事情に理解を示してきた。ゼレンスキー大統領は欧米では軍事大国ロシアと戦う英雄のように受け取られたし、ウクライナ国民も大統領を支持してきた。
首都攻略から東部にその戦争の拠点を変えたロシア軍は東部で占領地を強固にし、東部地域で独立共和国を宣言させ、ウクライナ軍を東部から追っ払うことにほぼ成功。ロシア軍の反撃が始まった。これを第2章とすれば、ロシア軍が大国の威信をかけてウクライナ軍に反撃を始めた期間だ。
そしてロシア軍は今日、その戦線を南部にも拡大してきた。同時に、プーチン大統領はハイブリッド戦を進め、ウクライナのインフラや軍事基地へのサイバー攻撃を強化する一方、ウクライナを支援する欧州諸国に対しては天然ガスの供給を制限するなど、エネルギーを武器に、圧力を行使。一方、欧州諸国は冬に備えてロシア産天然ガスの代用探しに奔走しだした。
ウクライナを支援してきた欧州の国民もエネルギー価格、物価の高騰に対峙、長期化するウクライナ戦争そのものに次第に懐疑的になってきている。ウクライナとロシア両国でさらに多くの犠牲者が出るだけではなく、欧米諸国も戦争の影響で生活が苦しくなってきたからだ。
戦いが長期化し、当事国同士の間に戦争疲れが見え出す時、もっとも恐ろしいシナリオは突発的出来事が生じることだ。気が緩み出したときだけに、突発事故、想定外の出来事が起きやすい状況にあるからだ。 例えば、ロシア軍かウクライナ兵士が撃った砲撃が原発を直撃した場合だ。実際、ウクライナ南東部にある欧州最大規模のザポリージャ原子力発電所に5日、少なくとも3回の砲撃があり、原子炉が設置されている発電区画付近に着弾した。幸い、死傷者はなく、放射能漏れも検出されていない。同原発は6日にも砲撃を受け、関連施設に被害が出たという。 ロシア側もウクライナ側も砲撃は相手側によるものだと主張している。同原発地帯はロシア軍が3月以来占領、管理している。
想定外の不祥事が生じる前、そして本格的な冬が到来する前に戦争を止めるべきだ。ウクライナとロシアの双方にチャンネルがあるトルコが仲介してプーチン大統領とゼレンスキー大統領の首脳会談を開き、妥協点を探すことも十分現実的なシナリオだ。ウクライナ戦争で完全な勝利者はいない一方、敗北者を出すわけにはいかない。ロシアは制裁の解除を要求するだろうし、ウクライナは占領地の返還を求めているからだ。双方の要求を完全に満たすことはできないが、停戦は考えられる。
余談だが、独週刊誌シュピーゲル(5月19日)によれば、ロシア大統領の次女カテリーナ・チホノワさん(35)は元著名なバレエダンサーのイーゴリ・ゼレンスキー氏(52)とパートナー関係にあるという。偶然にもその名前はウクライナのゼレンスキー大統領と同名だ。それだけではない。ウクライナのゼレンスキー大統領は2006年、コメディアン時代、テレビ番組の「ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ」で優勝しているのだ。ダンスはお手の物だ。奇妙な因縁を感じる。たぶん、イーゴリ・ゼレンスキー氏とウォロディミル・ゼレンスキー大統領は気が合うのではないか。
「何を言いたいのか」と聞かれれば、プーチン大統領とゼレンスキー大統領は相手をテロリスト、ネオナチと酷評してきたが、両大統領にはお互いを繋げるものがあるということだ。1814年9月に開催されたウィーン会議は「会議は踊る、されど進まず」と揶揄されたが、時代は2022年だ。ひょっとしたら、2人のゼレンスキー氏と娘さんが織りなす“ダンスの夕べ”が開催されれば、ロシアとウクライナ間の敵意を和らげてくれるかもしれない。戦争を終わらせるためには、何でもトライしてほしい。ロシア人とウクライナ人は本来、相違点より類似点のほうが多いはずだ、と信じている。

▲ウクライナのゼレンスキー大統領(ウクライナ大統領府公式サイトから)
軍事的には圧倒的に優位のロシア軍と半年あまり戦ってきた。戦争勃発初期段階では軍事大国ロシアの侵略を許さないといった愛国心、祖国防衛心が大統領だけではなく、大多数の国民にもあった。プーチン露大統領は短期間でウクライナの首都キーウを制圧できると計算していたが、ウクライナ軍はそのロシア軍の攻勢を突っ放した。ウクライナとロシアの戦争を見てきた欧米諸国はウクライナ軍の健闘に拍手を送り、米国ら北大西洋条約機構(NATO)加盟国は積極的に武器を供給していった。
ここまでをウクライナ戦争第1章とすれば、ウクライナ側の抵抗心がロシア軍のそれを凌いだ期間だった。ゼレンスキー大統領は連日、オンラインを通じて欧米諸国にメッセージを送り、西側に連帯を求め、「武器を支援してほしい」と訴え続けてきた。若い大統領の言動は時には高圧的、非外交的な響きがあったが、欧米諸国はウクライナの事情に理解を示してきた。ゼレンスキー大統領は欧米では軍事大国ロシアと戦う英雄のように受け取られたし、ウクライナ国民も大統領を支持してきた。
首都攻略から東部にその戦争の拠点を変えたロシア軍は東部で占領地を強固にし、東部地域で独立共和国を宣言させ、ウクライナ軍を東部から追っ払うことにほぼ成功。ロシア軍の反撃が始まった。これを第2章とすれば、ロシア軍が大国の威信をかけてウクライナ軍に反撃を始めた期間だ。
そしてロシア軍は今日、その戦線を南部にも拡大してきた。同時に、プーチン大統領はハイブリッド戦を進め、ウクライナのインフラや軍事基地へのサイバー攻撃を強化する一方、ウクライナを支援する欧州諸国に対しては天然ガスの供給を制限するなど、エネルギーを武器に、圧力を行使。一方、欧州諸国は冬に備えてロシア産天然ガスの代用探しに奔走しだした。
ウクライナを支援してきた欧州の国民もエネルギー価格、物価の高騰に対峙、長期化するウクライナ戦争そのものに次第に懐疑的になってきている。ウクライナとロシア両国でさらに多くの犠牲者が出るだけではなく、欧米諸国も戦争の影響で生活が苦しくなってきたからだ。
戦いが長期化し、当事国同士の間に戦争疲れが見え出す時、もっとも恐ろしいシナリオは突発的出来事が生じることだ。気が緩み出したときだけに、突発事故、想定外の出来事が起きやすい状況にあるからだ。 例えば、ロシア軍かウクライナ兵士が撃った砲撃が原発を直撃した場合だ。実際、ウクライナ南東部にある欧州最大規模のザポリージャ原子力発電所に5日、少なくとも3回の砲撃があり、原子炉が設置されている発電区画付近に着弾した。幸い、死傷者はなく、放射能漏れも検出されていない。同原発は6日にも砲撃を受け、関連施設に被害が出たという。 ロシア側もウクライナ側も砲撃は相手側によるものだと主張している。同原発地帯はロシア軍が3月以来占領、管理している。
想定外の不祥事が生じる前、そして本格的な冬が到来する前に戦争を止めるべきだ。ウクライナとロシアの双方にチャンネルがあるトルコが仲介してプーチン大統領とゼレンスキー大統領の首脳会談を開き、妥協点を探すことも十分現実的なシナリオだ。ウクライナ戦争で完全な勝利者はいない一方、敗北者を出すわけにはいかない。ロシアは制裁の解除を要求するだろうし、ウクライナは占領地の返還を求めているからだ。双方の要求を完全に満たすことはできないが、停戦は考えられる。
余談だが、独週刊誌シュピーゲル(5月19日)によれば、ロシア大統領の次女カテリーナ・チホノワさん(35)は元著名なバレエダンサーのイーゴリ・ゼレンスキー氏(52)とパートナー関係にあるという。偶然にもその名前はウクライナのゼレンスキー大統領と同名だ。それだけではない。ウクライナのゼレンスキー大統領は2006年、コメディアン時代、テレビ番組の「ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ」で優勝しているのだ。ダンスはお手の物だ。奇妙な因縁を感じる。たぶん、イーゴリ・ゼレンスキー氏とウォロディミル・ゼレンスキー大統領は気が合うのではないか。
「何を言いたいのか」と聞かれれば、プーチン大統領とゼレンスキー大統領は相手をテロリスト、ネオナチと酷評してきたが、両大統領にはお互いを繋げるものがあるということだ。1814年9月に開催されたウィーン会議は「会議は踊る、されど進まず」と揶揄されたが、時代は2022年だ。ひょっとしたら、2人のゼレンスキー氏と娘さんが織りなす“ダンスの夕べ”が開催されれば、ロシアとウクライナ間の敵意を和らげてくれるかもしれない。戦争を終わらせるためには、何でもトライしてほしい。ロシア人とウクライナ人は本来、相違点より類似点のほうが多いはずだ、と信じている。

戦うなら自前でやらねば人のふんどしで勝てるわけがない。いたずらに犠牲を増やすだけだ。
竹槍で玉砕すると行っていた国と同じ事をしようとしている。
不幸なことだ。