欧州で新型コロナウイルス(covid-19)の最大感染国となったイタリアの北部ロンバルディア州、そしてドイツ16州で最も多くの感染者が出ているノルトライン・ベストファーレン州(NRW)は中国企業との関係が深い自治体として知られている。


▲新型コロナウイルスの感染がなかった時代のベルガモ市の風景(2014年6月、イタリア北部ロンバルディア州ベルガモ市で撮影)
イタリアは先進主要7カ国(G7)の中でも中国の習近平国家主席が提唱した新シルクロード「一帯一路」に最初に参加を表明した国だ。その中でロンバルディア州の代表的産業都市ミラノ市には中国から多くの企業が進出している。例えば、モード産業では中国が廉価の布、安価な労働力をイタリア側に輸出し、最近では国内生産のために多くの中国人がロンバルディア州内で働いている。
イタリアの国民経済は停滞し、予算をめぐる欧州連合(EU)との対立もあって、国債の利回りは上昇し、財政懸念が国民経済の発展のブレーキとなってきた。そこでコンテ連立政権は中国に急速に接近していったわけだ。欧州では、ハンガリーやギリシャは既に「一帯一路」プロジェクトに参加しているが、イタリアのトリエステ市(同国北東部の湾岸都市)は中国企業の欧州供給拠点を目指している(「中国に急傾斜するイタリアの冒険」2019年3月11日参考)
ロンバルディア州の中でも新型肺炎による死者数が多いベルガモ市はミラノ市から車で30分ぐらいのところにある。人口12万人程度の小都市だ。その「ベルガモ市が今崩壊してきた」(英紙ガ―ディアン電子版19日)という。同市では毎日、30分に1度、墓地で埋葬が行われ、埋葬を待つ遺体がその傍で横たわったいるというのだ。市民の中には、「ベルガモで新型肺炎の感染者が多いのは中国企業の進出と関係があるはずだ」という声が聞かれる。中国企業が進出すれば、中国人がやってくる。彼らは家族を連れてくるから、数は急速に増える。その結果、新型コロナウイルスの感染が広がっていったというわけだ。
ドイツのNRWの場合は、同州と中国企業との関係はさらに鮮明だ。同州でドイツ全土の感染者(15日時点で感染者4838人)の3分の1を占めるのは偶然ではないというのだ。中国は2015年、同州の州都デュッセルドルフに総領事部を開いている。デュッセルドルフは新型肺炎の発生地武漢市とは姉妹都市関係を締結している。
一時は「日本人村」と呼ばれたデュッセルドルフには約400社の日本企業が拠点を置いているが、同市には日本より多い610社の中国企業が進出している。海外中国メディア「大紀元」によれば、「NRW州全体では、約1100社の中国企業が進出し、総従業員数1万人が駐在している」という。同州には、中国とヨーロッパ間の鉄道の重要なハブとして、「一帯一路」の欧州への入り口となるデュイスブルク港がある。ちなみに、在デュッセルドルフのジェトロ事務所の情報によると、NRW州には2018年10月の時点で日本企業の数は626社だ。
メルケル首相時代に入って、ドイツと中国間の経済関係は急速に拡大していった。メルケル首相は昨年9月、訪中したが、首相在位14年間で12回目の訪中だった。これほど中国を頻繁に訪問する西側首脳はいない。同首相は訪中の度にドイツ産業界からVWやBMWなどドイツの代表的企業の代表を随伴させている(「メルケル首相の12回目の訪中は?」2019年9月8日参考)。
ところで、メルケル首相の与党「キリスト教民主同盟」(CDU)のクランプ=カレンバウアー党首は今年2月10日、党筆頭首相候補者と党首の立場を辞任する意向を突然表明した。次期党首候補者の中で最有力候補に挙がってきたのが、NRW州のアルミン・ラシェット州知事(58)だ。同州知事はドイツと中国の経済関係を積極的に推し進めてきた政治家として有名だ(「独2大政党の賞味期限は過ぎたのか」2020年2月19日参考)。
同州知事がCDU次期党首に選出された場合、メルケル首相の政界引退後、次期連邦首相となる可能性がある。そうなれば、メルケル首相の親中関係はその後も継続されることになる。
海外中国メディア「大紀元」はNRW州がドイツで武漢肺炎の感染拠点となっった背景には、同州と中国企業の密接な関係があると疑っている。イタリアのロンバルディア州と同様、中国企業が多く進出する地域ではどうして中国人が多くなり、中国人コミュニティが出来、中国本土との人的交流、家族の行き来が増える。その結果、新型コロナウイルスに感染した中国人がそのコミュニティに浸透し、そしてドイツ全土に広がっていく、と考えられるからだ。
世界人口の6人に1人は中国人だ。イタリア北部ロンバルディア州やドイツのNRW州でなくても、中国人、中国企業は世界の至る所で活動している。ただし、イタリアとドイツの両州の場合、その数が多いことから、新型肺炎が拡大しやすい状況となっているわけだ。
デュッセルドルフが「日本人村」と呼ばれていた時代、当方は時間があれば同市を訪れ、日本の書籍や食糧を買ったものだ。同市には今日、日本企業の数を上回る中国企業が進出し、「中国人村」となった感がする。同市を含むNRW州住民にとって不幸だったことは、武漢発ウイルスも輸入されてきたことだ。


▲新型コロナウイルスの感染がなかった時代のベルガモ市の風景(2014年6月、イタリア北部ロンバルディア州ベルガモ市で撮影)
イタリアは先進主要7カ国(G7)の中でも中国の習近平国家主席が提唱した新シルクロード「一帯一路」に最初に参加を表明した国だ。その中でロンバルディア州の代表的産業都市ミラノ市には中国から多くの企業が進出している。例えば、モード産業では中国が廉価の布、安価な労働力をイタリア側に輸出し、最近では国内生産のために多くの中国人がロンバルディア州内で働いている。
イタリアの国民経済は停滞し、予算をめぐる欧州連合(EU)との対立もあって、国債の利回りは上昇し、財政懸念が国民経済の発展のブレーキとなってきた。そこでコンテ連立政権は中国に急速に接近していったわけだ。欧州では、ハンガリーやギリシャは既に「一帯一路」プロジェクトに参加しているが、イタリアのトリエステ市(同国北東部の湾岸都市)は中国企業の欧州供給拠点を目指している(「中国に急傾斜するイタリアの冒険」2019年3月11日参考)
ロンバルディア州の中でも新型肺炎による死者数が多いベルガモ市はミラノ市から車で30分ぐらいのところにある。人口12万人程度の小都市だ。その「ベルガモ市が今崩壊してきた」(英紙ガ―ディアン電子版19日)という。同市では毎日、30分に1度、墓地で埋葬が行われ、埋葬を待つ遺体がその傍で横たわったいるというのだ。市民の中には、「ベルガモで新型肺炎の感染者が多いのは中国企業の進出と関係があるはずだ」という声が聞かれる。中国企業が進出すれば、中国人がやってくる。彼らは家族を連れてくるから、数は急速に増える。その結果、新型コロナウイルスの感染が広がっていったというわけだ。
ドイツのNRWの場合は、同州と中国企業との関係はさらに鮮明だ。同州でドイツ全土の感染者(15日時点で感染者4838人)の3分の1を占めるのは偶然ではないというのだ。中国は2015年、同州の州都デュッセルドルフに総領事部を開いている。デュッセルドルフは新型肺炎の発生地武漢市とは姉妹都市関係を締結している。
一時は「日本人村」と呼ばれたデュッセルドルフには約400社の日本企業が拠点を置いているが、同市には日本より多い610社の中国企業が進出している。海外中国メディア「大紀元」によれば、「NRW州全体では、約1100社の中国企業が進出し、総従業員数1万人が駐在している」という。同州には、中国とヨーロッパ間の鉄道の重要なハブとして、「一帯一路」の欧州への入り口となるデュイスブルク港がある。ちなみに、在デュッセルドルフのジェトロ事務所の情報によると、NRW州には2018年10月の時点で日本企業の数は626社だ。
メルケル首相時代に入って、ドイツと中国間の経済関係は急速に拡大していった。メルケル首相は昨年9月、訪中したが、首相在位14年間で12回目の訪中だった。これほど中国を頻繁に訪問する西側首脳はいない。同首相は訪中の度にドイツ産業界からVWやBMWなどドイツの代表的企業の代表を随伴させている(「メルケル首相の12回目の訪中は?」2019年9月8日参考)。
ところで、メルケル首相の与党「キリスト教民主同盟」(CDU)のクランプ=カレンバウアー党首は今年2月10日、党筆頭首相候補者と党首の立場を辞任する意向を突然表明した。次期党首候補者の中で最有力候補に挙がってきたのが、NRW州のアルミン・ラシェット州知事(58)だ。同州知事はドイツと中国の経済関係を積極的に推し進めてきた政治家として有名だ(「独2大政党の賞味期限は過ぎたのか」2020年2月19日参考)。
同州知事がCDU次期党首に選出された場合、メルケル首相の政界引退後、次期連邦首相となる可能性がある。そうなれば、メルケル首相の親中関係はその後も継続されることになる。
海外中国メディア「大紀元」はNRW州がドイツで武漢肺炎の感染拠点となっった背景には、同州と中国企業の密接な関係があると疑っている。イタリアのロンバルディア州と同様、中国企業が多く進出する地域ではどうして中国人が多くなり、中国人コミュニティが出来、中国本土との人的交流、家族の行き来が増える。その結果、新型コロナウイルスに感染した中国人がそのコミュニティに浸透し、そしてドイツ全土に広がっていく、と考えられるからだ。
世界人口の6人に1人は中国人だ。イタリア北部ロンバルディア州やドイツのNRW州でなくても、中国人、中国企業は世界の至る所で活動している。ただし、イタリアとドイツの両州の場合、その数が多いことから、新型肺炎が拡大しやすい状況となっているわけだ。
デュッセルドルフが「日本人村」と呼ばれていた時代、当方は時間があれば同市を訪れ、日本の書籍や食糧を買ったものだ。同市には今日、日本企業の数を上回る中国企業が進出し、「中国人村」となった感がする。同市を含むNRW州住民にとって不幸だったことは、武漢発ウイルスも輸入されてきたことだ。
