中国・武漢市で見つかった新型コロナウイルスによる肺炎患者が世界各地で拡大する様相を深めてきた。欧州でもフランスを皮切りにドイツで感染確認患者が見つかった。当方の住むオーストリアではこれまで3人の感染疑いのある人が見つかり、一時隔離されたが、幸い、これまでのところ感染確認患者は出ていない。
▲コロナウイルスのウイルス学的特徴(国立感染症研究所の公式サイトから)
ウイルスの感染の場合、感染源がどこかを確認することが重要だが、武漢肺炎の場合、情報が入り混じっている。感染病専門医は感染源をまだ特定できないでいる。
感染源として、最初は中国湖北省武漢市で野生動物の売買をする海鮮市場と見られていたが、新型コロナウイルスに感染した初期の多くの患者は海鮮市場とは全く接触していないことがわかり、海鮮市場と新型コロナウイルスとは関係がない、と考える専門医が増えてきている。
中国では2002年から03年にかけ、重症急性呼吸器症候群(SARS)が拡大したことがあった。その時の感染源は野生動物だったといわれてきた。その意味で、新型コロナウイルスも同じように野生動物が感染源だと見られてきた経緯がある。
米紙ワシントンタイムズのビル・ガーツ記者は多数の死者を出している新型コロナウイルスの発生源は、武漢の「中国科学院・武漢病毒研究所」ではないかとの見方を報じている。同研究所は、米当局者からはウイルス流出隠蔽工作が行われていた可能性が指摘されているという。
同記者は「イスラエルの生物兵器専門家で、バルイラン大学ベギン・サダト戦略研究センターのダニー・ショハム上級研究員によると、武漢病毒研究所は病原菌の拡散を防止するための最も厳しい安全基準『P4』を満たす中国で唯一の研究所。SARSなどのコロナウイルスや、H5N1インフルエンザ、日本脳炎、デング熱のウイルス、生物兵器として知られる炭疽(たんそ)菌の研究が行われている」と説明している。
新型コロナウイルスの感染源が判明するまでもうしばらく専門医の調査が必要だろう。ここではダーク・ノレッジ(Dark Knowledge)について考えてみた。ダーク・ノレッジは「一部の学者や研究者たちだけが知っている内容で、公開されることがない知識」を意味する。
ダーク・ノレッジを所有する人々、学者や専門家は企業や一部の機関から依頼されて研究し、その研究結果を依頼主に報告する。依頼主は主に軍事や生物医学関連企業が多い。彼らが知った知識は一般の社会には公開されない。フィードバックされないから、一般の人には知られない。その非公開の知識量は全体の過半数を超えるという。部外者のわれわれが知りうる範囲は限られているのだ。
ワシントンタイムズが報じた新型コロナウイルスの感染源として浮上してきた武漢病毒研究所も研究成果を公の世界に伝えることはないだろう。同研究所で明らかになった多数の成果、情報は中国共産党、人民解放軍指導者に直接伝達される。
身近な例を挙げる。米国ではUFO(未確認飛行物体)の存在について議会を巻き込んだ議論が飛び出すが、UFOファンは政府や一部のNASA(米航空宇宙局)関係者が未公表の情報を持っている、と疑っている。NASAは、UFOの存在をキャッチしていたとしても、「世界を混乱させる」として公開しないことが十分考えられるからだ。それらの情報へのアクセスはほんの一部の関係者、政治家、専門家だけに限られている。UFOの存在について、メディアを巻き込んだ議論を呼ぶのは、NASAには多数のダーク・ノレッジがあると受け取られているからだ。
新型コロナウイルスの感染源が中国人民解放軍直属の生物兵器研究所とすれば、外部には情報が洩れてこない。むしろ、ダーク・ノレッジを隠蔽するためにフェイク情報がメディアに流される可能性が出てくる。情報の全容開示などはダーク・ノレッジの世界では考えられないのだ。
海外中国メディア「大紀元」は25日、「政府の発表信じないで」という見出しの記事を掲載し、女性医療関係者らのコメントを紹介している。「(現状は)テレビの報道よりずっと恐ろしい」、「医師らの推定で10万人が感染している」、「多くの患者はすでに手遅れ状態です」、「(医療)物資が足りない。入院させることができない」。「患者に懇願されても、何もしてあげられない。患者が徐々に弱まっていくのを目の当たりにしている」といった証言が掲載されている。そして最後には「くれぐれも政府を信じないで。自分で自分の身を守ってください」と呼びかけた、と報じている。
インターネット時代で無数の情報が瞬時に発信される。現代人は大量の情報を享受できる時代に生きているが、その情報量は全体からみればごく限られたものであり、重要な情報にアクセスできる一部の特定の人間たちによって「事件の核心」は操作されているかもしれないのだ。
武漢発新型コロナウイルスの感染源報道を見ていると、ダーク・ノレッジが世界を支配している、といった不安と懸念が現実味を帯びてくるのだ。
▲コロナウイルスのウイルス学的特徴(国立感染症研究所の公式サイトから)
ウイルスの感染の場合、感染源がどこかを確認することが重要だが、武漢肺炎の場合、情報が入り混じっている。感染病専門医は感染源をまだ特定できないでいる。
感染源として、最初は中国湖北省武漢市で野生動物の売買をする海鮮市場と見られていたが、新型コロナウイルスに感染した初期の多くの患者は海鮮市場とは全く接触していないことがわかり、海鮮市場と新型コロナウイルスとは関係がない、と考える専門医が増えてきている。
中国では2002年から03年にかけ、重症急性呼吸器症候群(SARS)が拡大したことがあった。その時の感染源は野生動物だったといわれてきた。その意味で、新型コロナウイルスも同じように野生動物が感染源だと見られてきた経緯がある。
米紙ワシントンタイムズのビル・ガーツ記者は多数の死者を出している新型コロナウイルスの発生源は、武漢の「中国科学院・武漢病毒研究所」ではないかとの見方を報じている。同研究所は、米当局者からはウイルス流出隠蔽工作が行われていた可能性が指摘されているという。
同記者は「イスラエルの生物兵器専門家で、バルイラン大学ベギン・サダト戦略研究センターのダニー・ショハム上級研究員によると、武漢病毒研究所は病原菌の拡散を防止するための最も厳しい安全基準『P4』を満たす中国で唯一の研究所。SARSなどのコロナウイルスや、H5N1インフルエンザ、日本脳炎、デング熱のウイルス、生物兵器として知られる炭疽(たんそ)菌の研究が行われている」と説明している。
新型コロナウイルスの感染源が判明するまでもうしばらく専門医の調査が必要だろう。ここではダーク・ノレッジ(Dark Knowledge)について考えてみた。ダーク・ノレッジは「一部の学者や研究者たちだけが知っている内容で、公開されることがない知識」を意味する。
ダーク・ノレッジを所有する人々、学者や専門家は企業や一部の機関から依頼されて研究し、その研究結果を依頼主に報告する。依頼主は主に軍事や生物医学関連企業が多い。彼らが知った知識は一般の社会には公開されない。フィードバックされないから、一般の人には知られない。その非公開の知識量は全体の過半数を超えるという。部外者のわれわれが知りうる範囲は限られているのだ。
ワシントンタイムズが報じた新型コロナウイルスの感染源として浮上してきた武漢病毒研究所も研究成果を公の世界に伝えることはないだろう。同研究所で明らかになった多数の成果、情報は中国共産党、人民解放軍指導者に直接伝達される。
身近な例を挙げる。米国ではUFO(未確認飛行物体)の存在について議会を巻き込んだ議論が飛び出すが、UFOファンは政府や一部のNASA(米航空宇宙局)関係者が未公表の情報を持っている、と疑っている。NASAは、UFOの存在をキャッチしていたとしても、「世界を混乱させる」として公開しないことが十分考えられるからだ。それらの情報へのアクセスはほんの一部の関係者、政治家、専門家だけに限られている。UFOの存在について、メディアを巻き込んだ議論を呼ぶのは、NASAには多数のダーク・ノレッジがあると受け取られているからだ。
新型コロナウイルスの感染源が中国人民解放軍直属の生物兵器研究所とすれば、外部には情報が洩れてこない。むしろ、ダーク・ノレッジを隠蔽するためにフェイク情報がメディアに流される可能性が出てくる。情報の全容開示などはダーク・ノレッジの世界では考えられないのだ。
海外中国メディア「大紀元」は25日、「政府の発表信じないで」という見出しの記事を掲載し、女性医療関係者らのコメントを紹介している。「(現状は)テレビの報道よりずっと恐ろしい」、「医師らの推定で10万人が感染している」、「多くの患者はすでに手遅れ状態です」、「(医療)物資が足りない。入院させることができない」。「患者に懇願されても、何もしてあげられない。患者が徐々に弱まっていくのを目の当たりにしている」といった証言が掲載されている。そして最後には「くれぐれも政府を信じないで。自分で自分の身を守ってください」と呼びかけた、と報じている。
インターネット時代で無数の情報が瞬時に発信される。現代人は大量の情報を享受できる時代に生きているが、その情報量は全体からみればごく限られたものであり、重要な情報にアクセスできる一部の特定の人間たちによって「事件の核心」は操作されているかもしれないのだ。
武漢発新型コロナウイルスの感染源報道を見ていると、ダーク・ノレッジが世界を支配している、といった不安と懸念が現実味を帯びてくるのだ。