南米出身初のローマ法王フランシスコは陽気でお喋りだ。思ったことを直ぐに口に出し、笑う。前法王のベネディクト16世は笑うことは元々少なかったが、喋るのも必要最小限度だった。だから、といっては可笑しいが、ドイツ人法王が口を開けば、信者たちも耳を傾けたものだ。一方、フランシスコ法王が喋り出せば一緒に笑うのに忙しく、その内容を聞き忘れてしまう。

▲陽気でお喋りなフランシスコ法王(2013年3月、撮影 )
ドイツ人法王時代、法王やバチカン法王庁内部の情報は地元のイタリア人ジャーナリストたちがスクープして流した。バチリークス事件はその代表だろう。内部情報をバチカン関係者がジャーナリストにリークするルートだ。一方、南米出身の法王が就任して以来、特ダネはイタリアのジャーナリストたちより、南米出身の聖職者の口から漏れてくるケースが増えた。
フランシスコ法王は同郷の南米聖職者に心を許してバチカンで見、聞いたさまざまな情報を井戸端会議の話のように話す。それを聞いた南米聖職者たちは故郷に戻ると教区誌や教区HPに法王との会見内容を誇らしく掲載するというパターンだ。
その典型的な実例がチリの修道院関係者が今月6日、ローマでのフランシスコ法王との会合内容を教区に帰ってから報告した内容だ。フランシスコ法王曰く、「バチカンには本当の聖人もいるが、そうではない人々もいる。例えば、同性愛者の聖職者たちだ」という。バチカンにホモの高位聖職者が存在することを南米法王はあっさりと同郷の聖職者に漏らしたのだ。ちなみに、法王の情報の出所は昨年12月、バチリークス事件調査委員会の3人の枢機卿がまとめた報告書だ。ベネディクト16世がショックを受け、フランシスコ法王が口外した内容だ。
ドイツ人法王は報告書の内容を口外せず、バチカン組織に失望して生前退位の道を選んだが、お喋りで陽気なフランシスコは心を許す同郷の聖職者に漏らした。
フランシスコ法王のお喋りをもう少し聞いてみよう。「自分は組織的な人間ではないのでバチカンの改革は難しい。だから3人の枢機卿(2人の南米枢機卿Oscar Rodriguez Maradiaga とFrancisco Javier Errazuriz、ドイツ人の Reinhard Marx枢機卿) にその任務を委ねたい」と述べている。
フランシスコ法王は飾らない人柄で法王就任以来、教会の外の世界でも人気がある。その陽気でお喋りな法王さんはバチカン改革を叫んでコンクラーベで支持を集め、法王に選出された人物だ。その法王が「自分は組織的な人間ではないのでバチカンの改革は難しい」とあっさりと認めているのだ。余りにも正直な発言だが、少々心細くもなる。
寡黙で哲学的な世界を好んだ前法王とは違い、多弁で人間的な顔を見せる現法王のもと、バチカンは山積する課題を乗越えていかなればならない。最大の課題はバチカン改革だ。フランシスコ法王はその最大の課題を3人の枢機卿に委ね、本人は笑顔を振りまき、お喋りを続けている。

▲陽気でお喋りなフランシスコ法王(2013年3月、撮影 )
ドイツ人法王時代、法王やバチカン法王庁内部の情報は地元のイタリア人ジャーナリストたちがスクープして流した。バチリークス事件はその代表だろう。内部情報をバチカン関係者がジャーナリストにリークするルートだ。一方、南米出身の法王が就任して以来、特ダネはイタリアのジャーナリストたちより、南米出身の聖職者の口から漏れてくるケースが増えた。
フランシスコ法王は同郷の南米聖職者に心を許してバチカンで見、聞いたさまざまな情報を井戸端会議の話のように話す。それを聞いた南米聖職者たちは故郷に戻ると教区誌や教区HPに法王との会見内容を誇らしく掲載するというパターンだ。
その典型的な実例がチリの修道院関係者が今月6日、ローマでのフランシスコ法王との会合内容を教区に帰ってから報告した内容だ。フランシスコ法王曰く、「バチカンには本当の聖人もいるが、そうではない人々もいる。例えば、同性愛者の聖職者たちだ」という。バチカンにホモの高位聖職者が存在することを南米法王はあっさりと同郷の聖職者に漏らしたのだ。ちなみに、法王の情報の出所は昨年12月、バチリークス事件調査委員会の3人の枢機卿がまとめた報告書だ。ベネディクト16世がショックを受け、フランシスコ法王が口外した内容だ。
ドイツ人法王は報告書の内容を口外せず、バチカン組織に失望して生前退位の道を選んだが、お喋りで陽気なフランシスコは心を許す同郷の聖職者に漏らした。
フランシスコ法王のお喋りをもう少し聞いてみよう。「自分は組織的な人間ではないのでバチカンの改革は難しい。だから3人の枢機卿(2人の南米枢機卿Oscar Rodriguez Maradiaga とFrancisco Javier Errazuriz、ドイツ人の Reinhard Marx枢機卿) にその任務を委ねたい」と述べている。
フランシスコ法王は飾らない人柄で法王就任以来、教会の外の世界でも人気がある。その陽気でお喋りな法王さんはバチカン改革を叫んでコンクラーベで支持を集め、法王に選出された人物だ。その法王が「自分は組織的な人間ではないのでバチカンの改革は難しい」とあっさりと認めているのだ。余りにも正直な発言だが、少々心細くもなる。
寡黙で哲学的な世界を好んだ前法王とは違い、多弁で人間的な顔を見せる現法王のもと、バチカンは山積する課題を乗越えていかなればならない。最大の課題はバチカン改革だ。フランシスコ法王はその最大の課題を3人の枢機卿に委ね、本人は笑顔を振りまき、お喋りを続けている。
当方は個人的にはフランシスコ法王が好きです。ブエノスアイレス時代、電車に座っているフランシスコ法王の写真が大好きです。バチカンの改革の行方を期待しています。
今後とも宜しく。