オーストリアでは2013年、選挙、国民投票が重なるスーパー・イヤーを迎える。新年早々1月20日、徴兵制の是非を問う国民投票がその幕開けを告げると、国民議会選挙と4州議会選挙が待っている。

▲オーストリア国会(2012年5月撮影 )
徴兵制の是非を問う国民投票についてはこのコラム欄で紹介済みだ(「徴兵制廃止の是非を問う」2012年12月22日)。連立政権を構成する与党2党(社会民主党と国民党)が対立しているだけに、投票結果は秋に実施予定の総選挙の行方にも少なからずの影響を及ぼすものと予想される。
3月3日に入ると、ケルンテン州とニーダーエスターライヒ州の州議会選挙が行われる。ケルンテン州では与党ケルンテン自由党関係者の汚職問題が契機で議会が解散され、早期選挙の実施となった。汚職疑惑問題に関与した与党の自由党と国民党が支持率を失う一方、野党の社民党が第1党に復帰する可能性が出てきた。
ニーダーエスターライヒ州は国民党の牙城だ。前回選挙ではエルヴィン・プレール州知事が率いる国民党が約54%の得票率を獲得して圧勝した。しかし、今回は国民党の第一党は変わらないが、実業家フランク・シュトローナハ氏(「マグナ・インターナショナル」創設者)が結成した新党「シュトローナハ・チーム」が州議会進出を目指し参戦するだけに、国民党の過半数獲得は難しくなった、と受け取られている(「新党結成し政界に乗り込む実業家」2012年8月29日参考)。
4月に入ると、ザルツブルク州とチロル州の両州議会選挙が実施される。両州とも選挙日程はまだ確定していない。モーツアルトの生誕地のザルツブルク州の選挙は、財政担当者の公費の不法投機が明らかになったばかりだ。与党社民党が有権者に信任を問うことになる。社民党が支持を大きく失う一方、国民党が第1党に復帰するチャンスが出てきた、と受け取られている。同月には国民党が与党のチロル州議会選挙も行われる。
そして秋には国民議会選挙を迎える。現連立政権の社民党と国民党の苦戦、極右派政党の自由党の躍進、緑の党の現所維持、新党シュトロナーハ・チームの健闘などが予想されている。社民党と国民党の2大政党が議席の過半数を獲得する時代はすでに過ぎ去った。どの政党が第一党になったとしても複数の政党から成る連立政権となる見通しだ。
欧州連合(EU)27カ国の中では同国の失業率(昨年4.2%)は低く、欧州の財政の危機の影響はまだ少ない。その一方、政治家の汚職、腐敗の多発で国民の政治への関心は薄れてきた。いずれにしても、アルプスの小国オーストリアは来年、騒々しくなる。

▲オーストリア国会(2012年5月撮影 )
徴兵制の是非を問う国民投票についてはこのコラム欄で紹介済みだ(「徴兵制廃止の是非を問う」2012年12月22日)。連立政権を構成する与党2党(社会民主党と国民党)が対立しているだけに、投票結果は秋に実施予定の総選挙の行方にも少なからずの影響を及ぼすものと予想される。
3月3日に入ると、ケルンテン州とニーダーエスターライヒ州の州議会選挙が行われる。ケルンテン州では与党ケルンテン自由党関係者の汚職問題が契機で議会が解散され、早期選挙の実施となった。汚職疑惑問題に関与した与党の自由党と国民党が支持率を失う一方、野党の社民党が第1党に復帰する可能性が出てきた。
ニーダーエスターライヒ州は国民党の牙城だ。前回選挙ではエルヴィン・プレール州知事が率いる国民党が約54%の得票率を獲得して圧勝した。しかし、今回は国民党の第一党は変わらないが、実業家フランク・シュトローナハ氏(「マグナ・インターナショナル」創設者)が結成した新党「シュトローナハ・チーム」が州議会進出を目指し参戦するだけに、国民党の過半数獲得は難しくなった、と受け取られている(「新党結成し政界に乗り込む実業家」2012年8月29日参考)。
4月に入ると、ザルツブルク州とチロル州の両州議会選挙が実施される。両州とも選挙日程はまだ確定していない。モーツアルトの生誕地のザルツブルク州の選挙は、財政担当者の公費の不法投機が明らかになったばかりだ。与党社民党が有権者に信任を問うことになる。社民党が支持を大きく失う一方、国民党が第1党に復帰するチャンスが出てきた、と受け取られている。同月には国民党が与党のチロル州議会選挙も行われる。
そして秋には国民議会選挙を迎える。現連立政権の社民党と国民党の苦戦、極右派政党の自由党の躍進、緑の党の現所維持、新党シュトロナーハ・チームの健闘などが予想されている。社民党と国民党の2大政党が議席の過半数を獲得する時代はすでに過ぎ去った。どの政党が第一党になったとしても複数の政党から成る連立政権となる見通しだ。
欧州連合(EU)27カ国の中では同国の失業率(昨年4.2%)は低く、欧州の財政の危機の影響はまだ少ない。その一方、政治家の汚職、腐敗の多発で国民の政治への関心は薄れてきた。いずれにしても、アルプスの小国オーストリアは来年、騒々しくなる。
