ローマ法王べネディクト16世は29日、メキシコ・キューバ訪問(23日―28日)を終えてローマに戻った。ドイツ法王の第23回目の公式訪問は14時間あまりの時差と気候の違いもあって、4月16日に85歳となる同16世にとって体力的にもきつい外遊となったことは間違いないだろう。
べネディクト16世の前任法王ヨハネ・パウロ2世は1998年、ローマ法王として初めて共産国キューバを訪問したが、前法王は当時、「真理と希望の使者」としてキューバを訪れたが、ドイツ人法王は「わたしはイエス・キリストの証人として、愛の巡礼者として訪ねる」と述べている。
べネディクト16世は26日から3日間のキューバ訪問では「基本的自由の尊重」を繰り返し強調し、「自由を尊重し、それを促進しながら社会を建設して欲しい」と主張してきた。
約30万人が集まったハバナの革命広場の記念礼拝では「真理と公正と和解に基づいた開かれた社会を開拓しなければならない」と語る一方、キューバ共産政権に向かって「カトリック教会に自由を与えて欲しい」と語っている。法王のキューバ訪問のハイライトの同記念礼拝には、反体制派活動家や野党関係者は参加できなかった。
注目された革命家フィデル・カストロ氏(前国家評議会議長)との会合はキューバ滞在最後の28日午後、前議長の願いを受けて実現した。バチカン法王庁のロムバルディ報道官によると、法王はカストロ前議長と30分余り会合した。両者にとって初の会合だ。「和気藹々した雰囲気の中で行われた」という。
べネディクト16世は「キューバの3日間滞在に満足しています」と話しかけると、カストロ前議長は「テレビ放送を通じて法王の言動を全て追ってきました」と答えたという。
バチカン放送によると、84歳の法王と2歳年上のカストロ前議長はそれぞれ「老齢」についてジョークを飛ばしたという。カストロ前議長は法王に多く質問をしたという。「ローマ法王は何をするのですか」といった質問から、政治、文化、宗教、科学のトピックスまで、法王の見解を求めたという。法王は「神の不在問題」や「信仰と知性」などのテーマにも言及したという。カストロ前議長はマザー・テレサ修道女とヨハネ・パウロ2世が列福を受けたことに言及し、「2人の列福を聞いて嬉しく思っている」と語ったという。
ちなみに、カストロ前議長はキューバ革命後(1959年)、無神論国家を宣言したが、91年の憲法改革で「無神論」を削除し、「世俗」という表現に代えている。
ローマ法王は28日午後、雨が降るハバナのホセ・マルティ国際空港でホスト国キューバのラウル・カストロ国家評議会議長に「あなたの将来に神の祝福があるように」と述べると、機中の人になった。
なお、べネディクト16世はキューバ滞在中、反体制派活動家たちと出会いはなかった。
べネディクト16世の前任法王ヨハネ・パウロ2世は1998年、ローマ法王として初めて共産国キューバを訪問したが、前法王は当時、「真理と希望の使者」としてキューバを訪れたが、ドイツ人法王は「わたしはイエス・キリストの証人として、愛の巡礼者として訪ねる」と述べている。
べネディクト16世は26日から3日間のキューバ訪問では「基本的自由の尊重」を繰り返し強調し、「自由を尊重し、それを促進しながら社会を建設して欲しい」と主張してきた。
約30万人が集まったハバナの革命広場の記念礼拝では「真理と公正と和解に基づいた開かれた社会を開拓しなければならない」と語る一方、キューバ共産政権に向かって「カトリック教会に自由を与えて欲しい」と語っている。法王のキューバ訪問のハイライトの同記念礼拝には、反体制派活動家や野党関係者は参加できなかった。
注目された革命家フィデル・カストロ氏(前国家評議会議長)との会合はキューバ滞在最後の28日午後、前議長の願いを受けて実現した。バチカン法王庁のロムバルディ報道官によると、法王はカストロ前議長と30分余り会合した。両者にとって初の会合だ。「和気藹々した雰囲気の中で行われた」という。
べネディクト16世は「キューバの3日間滞在に満足しています」と話しかけると、カストロ前議長は「テレビ放送を通じて法王の言動を全て追ってきました」と答えたという。
バチカン放送によると、84歳の法王と2歳年上のカストロ前議長はそれぞれ「老齢」についてジョークを飛ばしたという。カストロ前議長は法王に多く質問をしたという。「ローマ法王は何をするのですか」といった質問から、政治、文化、宗教、科学のトピックスまで、法王の見解を求めたという。法王は「神の不在問題」や「信仰と知性」などのテーマにも言及したという。カストロ前議長はマザー・テレサ修道女とヨハネ・パウロ2世が列福を受けたことに言及し、「2人の列福を聞いて嬉しく思っている」と語ったという。
ちなみに、カストロ前議長はキューバ革命後(1959年)、無神論国家を宣言したが、91年の憲法改革で「無神論」を削除し、「世俗」という表現に代えている。
ローマ法王は28日午後、雨が降るハバナのホセ・マルティ国際空港でホスト国キューバのラウル・カストロ国家評議会議長に「あなたの将来に神の祝福があるように」と述べると、機中の人になった。
なお、べネディクト16世はキューバ滞在中、反体制派活動家たちと出会いはなかった。