故金正日労働党総書記の長男、金正男氏が平壌からの仕送りが途絶え、金欠状態だ。ロシアの週刊誌「論拠と事実」が先週、このように報じて話題を呼んだ。同誌によれば、正男氏が、宿泊したマカオの高級ホテルの宿泊代1万5000ドルを支払うことができず追い出されたというのだ。
そこで欧州居住の金正男氏の母親(故成恵琳夫人)親族関係者に聞いてみた。関係者は笑いながら、「君が真相を知りたければ、ホテルに電話すればいいだろう。正男氏が宿泊代が払えず、追い出されたという報道は作り話だということが直ぐに分かるだろう」という。関係者はかなり自信をもって正男氏金欠説を一蹴したのだ。
それでは「ロシア週刊誌記者はどうしてそのような記事を書いたのか」と聞くと、「いつものことだ。金が入るならばどのような記事でも書くジャーナリストがいるからね」という。
残念ながら、当方にはロシア週刊誌の報道内容の真偽を確かめる直接の手段はない。しかし、正男氏の「金欠説」に少し首を傾げている一人だ。
「金欠説」を報じた記者によれば、正男氏が3代世襲を批判したことに対し、平壌側が報復として送金をストップしたというのだ。もっともらしい理由だ。しかし「金欠説」は正男氏が平壌からの仕送りに依存しているという前提に基づいている。正男氏が平壌からの送金依存者ならば、平壌指導部を批判すれば送金がストップされる危険性が出てくることぐらい理解できないはずがない。同氏が平壌指導部を批判できるということは、同氏が経済的には平壌の送金に依存していないからだ、と考えるほうが論理的ではないか。
2004年11月、パリ経由でウィーンを訪問した正男氏に対して「暗殺計画情報」が流れたことがあった。しかし、その「暗殺計画情報」が全く誤報だったことは後日、オーストリア内務省関係者の口から判明した。すなわち、マカオを中心に居住し、平壌体制を批判する正男氏の周辺には昔から多くの偽情報が飛び交っているのだ。その中には、正男氏自身が意図的に流す情報と、反正男氏勢力が流す情報との2通りがあった。
正男氏「金欠説」は記事として面白いが、偽情報の可能性を排除できない、と受け止めている。
そこで欧州居住の金正男氏の母親(故成恵琳夫人)親族関係者に聞いてみた。関係者は笑いながら、「君が真相を知りたければ、ホテルに電話すればいいだろう。正男氏が宿泊代が払えず、追い出されたという報道は作り話だということが直ぐに分かるだろう」という。関係者はかなり自信をもって正男氏金欠説を一蹴したのだ。
それでは「ロシア週刊誌記者はどうしてそのような記事を書いたのか」と聞くと、「いつものことだ。金が入るならばどのような記事でも書くジャーナリストがいるからね」という。
残念ながら、当方にはロシア週刊誌の報道内容の真偽を確かめる直接の手段はない。しかし、正男氏の「金欠説」に少し首を傾げている一人だ。
「金欠説」を報じた記者によれば、正男氏が3代世襲を批判したことに対し、平壌側が報復として送金をストップしたというのだ。もっともらしい理由だ。しかし「金欠説」は正男氏が平壌からの仕送りに依存しているという前提に基づいている。正男氏が平壌からの送金依存者ならば、平壌指導部を批判すれば送金がストップされる危険性が出てくることぐらい理解できないはずがない。同氏が平壌指導部を批判できるということは、同氏が経済的には平壌の送金に依存していないからだ、と考えるほうが論理的ではないか。
2004年11月、パリ経由でウィーンを訪問した正男氏に対して「暗殺計画情報」が流れたことがあった。しかし、その「暗殺計画情報」が全く誤報だったことは後日、オーストリア内務省関係者の口から判明した。すなわち、マカオを中心に居住し、平壌体制を批判する正男氏の周辺には昔から多くの偽情報が飛び交っているのだ。その中には、正男氏自身が意図的に流す情報と、反正男氏勢力が流す情報との2通りがあった。
正男氏「金欠説」は記事として面白いが、偽情報の可能性を排除できない、と受け止めている。