国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は6日午前、冒頭声明の中で北朝鮮との間で締結されたセーフガード(核査察協定)の履行状況について報告した。以下は、冒頭声明文の中の北朝鮮核問題についての発言内容だ。
「IAEAは2009年4月以来、北で査察関連活動を実施できなくなった。北の核計画は北東アジア地域を越え、深刻な懸念事項だ。北で新たに濃縮関連施設と軽水炉建設に関する昨年の報告は懸念を与える。
前回の理事会と総会で主張したが、私は北朝鮮に国連安保理決議と核拡散防止条約(NPT)の完全履行を要求し、包括的な核査察協定の内容を完全に、効果的に履行するため、IAEAと協調して、IAEA不在によって生じた未解決問題を解決するように求める。
私は再度、北側に総会と安保理決議の完全履行を要求する。また、北の核問題の検証でIAEAが主要な役割を果たすことを願う。私は9月理事会と総会までに北でのこれまでの検証活動の包括的報告書を提出する予定だ」
天野事務局長の発言には新しい内容はない。仕方がない。査察検証が出来ないからだ。IAEA査察局で北朝鮮担当のマルコ・マルゾ・アジア部長などはもうお手上げといった風情だ。理事会に参加していた同部長に声をかけてみた。以下は、その返答だ。
IAEA査察局アジア担当のマルゾ部長に聞く
――北朝鮮が第3日目の核実験を行う兆候が見られる。今回はウラン核実験の可能性が高いが、IAEAはどのように見ているか。
「IAEAは北の核関連活動に関する情報がないから、何もいえない」
――駐オーストリアの北朝鮮IAEA担当官と接触はないのか。
「北とはまったく人的交流がない」
――IAEAから関係改善のイニシャチブは考えていないのか。
「イニシャチブがあるとすれば、天野事務局長から来るものだが、今のところ、何も聞いていない」
――IAEAは現時点では北の核問題ではまったく何もできないというわけか。
「その通りだ。IAEAは北の核関連情報がゼロだからね」
「IAEAは2009年4月以来、北で査察関連活動を実施できなくなった。北の核計画は北東アジア地域を越え、深刻な懸念事項だ。北で新たに濃縮関連施設と軽水炉建設に関する昨年の報告は懸念を与える。
前回の理事会と総会で主張したが、私は北朝鮮に国連安保理決議と核拡散防止条約(NPT)の完全履行を要求し、包括的な核査察協定の内容を完全に、効果的に履行するため、IAEAと協調して、IAEA不在によって生じた未解決問題を解決するように求める。
私は再度、北側に総会と安保理決議の完全履行を要求する。また、北の核問題の検証でIAEAが主要な役割を果たすことを願う。私は9月理事会と総会までに北でのこれまでの検証活動の包括的報告書を提出する予定だ」
天野事務局長の発言には新しい内容はない。仕方がない。査察検証が出来ないからだ。IAEA査察局で北朝鮮担当のマルコ・マルゾ・アジア部長などはもうお手上げといった風情だ。理事会に参加していた同部長に声をかけてみた。以下は、その返答だ。
IAEA査察局アジア担当のマルゾ部長に聞く
――北朝鮮が第3日目の核実験を行う兆候が見られる。今回はウラン核実験の可能性が高いが、IAEAはどのように見ているか。
「IAEAは北の核関連活動に関する情報がないから、何もいえない」
――駐オーストリアの北朝鮮IAEA担当官と接触はないのか。
「北とはまったく人的交流がない」
――IAEAから関係改善のイニシャチブは考えていないのか。
「イニシャチブがあるとすれば、天野事務局長から来るものだが、今のところ、何も聞いていない」
――IAEAは現時点では北の核問題ではまったく何もできないというわけか。
「その通りだ。IAEAは北の核関連情報がゼロだからね」