ドイツではトーマス・デメジエール内相(当時)が昨年11月17日、ベルリンで緊急記者会見を開き、「国内で今月末までにテロが発生する危険がある」と警告し、「今月22日から危険に入る」と具体的に期間を挙げた。テロ情報では慎重な同内相が「テロ警戒」を呼びかけたことで、国民の間で不安と緊迫感が高まったことはまだ記憶に新しい。
あれから半年余りが経過した。ここにきて「アルカイダがドイツ国内でテロを計画していた」ことが明らかになったばかりだ。
独連邦検察庁は4月30日、同国内で爆発物によるテロを計画していた疑いで、同国ノルトライン・ウェストファーレン州に住むモロッコ人(29)ら3人を逮捕したと発表した。主犯のモロッコ人は国際テロ組織アルカイダ上層部からドイツ国内でテロを起こすように指令を受け、爆発物を製造してテロ攻撃を計画していたという。
週刊誌シュピーゲル(電子版5月6日)によると、主犯の29歳のモロッコ人はデュッセルドルフ細胞(Dusseldorf Zelle)と呼ばれるアルカイダの組織細胞のリーダー格という。そして同組織を指導しているのがパキスタンのトップ・テロリストでアルカイダの指導者の一人、リビア出身のAtija Abd al-Rahmanだというのだ(米国は同テロシストに100万ドルの懸賞金をつけて追求している)。アル・ラーマンはアフガニスタンのアルカイダの総責任者だという。
幸い、デュッセルフドルフ細胞は爆発物製造ではまだ「実験段階」だったという。テロの具体的な対象は決定されていなかったが、デュッセルドルフで開催されるイベントや、バス停車場やバスの爆発など、大量の犠牲者が出る交通機関へのテロが計画されていた可能性があるという。
独連邦犯罪局のヨルク・ツィルケ長官は「逮捕された3人はイスラム過激派グループのメンバーだ。同グループには7人から8人が所属している。ひょっとしたらもっと多いかもしれない」と述べ、「ドイツ国内のテロの危険は依然変わらない」と警告を発している。
国際テロ組織アルカイダの指導者、オサマ・ビンラディンは今月1日、米精鋭特殊部隊によって射殺された。先月30日には北大西洋条約機構(NATO)軍がリビアの独裁者カダフィ大佐の潜伏先を空爆し、息子セイフルアラブ氏と大佐の孫3人が死亡したばかりだ。米国やNATOの一連の武装・軍事行為に対して、イスラム・アラブ諸国で報復を求める声が高まり、欧米諸国の国益を狙った報復テロが活発化する可能性が考えられる。アフガンに軍を派遣するドイツが、イスラム過激テログループの最大ターゲットであることは間違いないだろう。
あれから半年余りが経過した。ここにきて「アルカイダがドイツ国内でテロを計画していた」ことが明らかになったばかりだ。
独連邦検察庁は4月30日、同国内で爆発物によるテロを計画していた疑いで、同国ノルトライン・ウェストファーレン州に住むモロッコ人(29)ら3人を逮捕したと発表した。主犯のモロッコ人は国際テロ組織アルカイダ上層部からドイツ国内でテロを起こすように指令を受け、爆発物を製造してテロ攻撃を計画していたという。
週刊誌シュピーゲル(電子版5月6日)によると、主犯の29歳のモロッコ人はデュッセルドルフ細胞(Dusseldorf Zelle)と呼ばれるアルカイダの組織細胞のリーダー格という。そして同組織を指導しているのがパキスタンのトップ・テロリストでアルカイダの指導者の一人、リビア出身のAtija Abd al-Rahmanだというのだ(米国は同テロシストに100万ドルの懸賞金をつけて追求している)。アル・ラーマンはアフガニスタンのアルカイダの総責任者だという。
幸い、デュッセルフドルフ細胞は爆発物製造ではまだ「実験段階」だったという。テロの具体的な対象は決定されていなかったが、デュッセルドルフで開催されるイベントや、バス停車場やバスの爆発など、大量の犠牲者が出る交通機関へのテロが計画されていた可能性があるという。
独連邦犯罪局のヨルク・ツィルケ長官は「逮捕された3人はイスラム過激派グループのメンバーだ。同グループには7人から8人が所属している。ひょっとしたらもっと多いかもしれない」と述べ、「ドイツ国内のテロの危険は依然変わらない」と警告を発している。
国際テロ組織アルカイダの指導者、オサマ・ビンラディンは今月1日、米精鋭特殊部隊によって射殺された。先月30日には北大西洋条約機構(NATO)軍がリビアの独裁者カダフィ大佐の潜伏先を空爆し、息子セイフルアラブ氏と大佐の孫3人が死亡したばかりだ。米国やNATOの一連の武装・軍事行為に対して、イスラム・アラブ諸国で報復を求める声が高まり、欧米諸国の国益を狙った報復テロが活発化する可能性が考えられる。アフガンに軍を派遣するドイツが、イスラム過激テログループの最大ターゲットであることは間違いないだろう。