チュニジアから始まった北アフリカ・中東アラブ諸国の民主化運動はアラブの盟主を誇示してきたエジプトのムバラク大統領が辞任したことで大きな成果を挙げたばかりだ。そして今日、その民主化の嵐はリビア、イエメン、アルジェリアなどの他のアラブ諸国にも波及してきたが、音楽の都ウィーンでも民主化運動が起きているのだ。
誤解を避けるために説明すると、ファイマン政権への国民のデモではない。ウィーンの国連職員の抗議デモが進行中なのだ。
もう少し説明する必要があるだろう。国連警備担当の職員が上司の命令に異議を唱えて抗議しているのだ。
そこで警備担当職員の抗議の経緯を掻い摘んで説明する。一人の警備職員がひげを生やして職務についていた時、上司が「ひげを剃りなさい」と要求。職員は「剃りたくない」と反論。上司は「剃らなければ処罰だ」と強調し、「ひげ剃り」を強要したのだ。
そのことを聞いた他の警備担当の男性職員が「個人の権利を否定する上司の姿勢は受け入れられない」ということから、十数人の男性職員が朝、ひげを剃らずに出社し、勤務につき、上司に抗議中なのだ。
国連職員の間で「ひげの抗議」と呼ばれる運動は既に1週間が過ぎだ。「上司は今、抗議の強さに驚いている。あと1週間もすれば、上司は『ひげ剃り』の命令を撤回するだろう」(警備担当国連職員)という。
300人以上の犠牲者を出したエジプトの民主化運動とは次元が異なるが、警備担当の国連職員にとって上司の「独裁的態度」は絶対に甘受できないのだ。
ウィーンの国連内でひげぼうぼうの警備職員をみたら「不精ひげ」といって批判しないでほしい。彼らにはそれなりの事情があるのだから。
ちなみに、独語の日常会話で「Das ist ein Streit um des Kaisers Bart」というのがある、直訳すれば、「それは皇帝のひげをめぐって争うこと」だが、「それは下らない争い」という意味が含まれている。
誤解を避けるために説明すると、ファイマン政権への国民のデモではない。ウィーンの国連職員の抗議デモが進行中なのだ。
もう少し説明する必要があるだろう。国連警備担当の職員が上司の命令に異議を唱えて抗議しているのだ。
そこで警備担当職員の抗議の経緯を掻い摘んで説明する。一人の警備職員がひげを生やして職務についていた時、上司が「ひげを剃りなさい」と要求。職員は「剃りたくない」と反論。上司は「剃らなければ処罰だ」と強調し、「ひげ剃り」を強要したのだ。
そのことを聞いた他の警備担当の男性職員が「個人の権利を否定する上司の姿勢は受け入れられない」ということから、十数人の男性職員が朝、ひげを剃らずに出社し、勤務につき、上司に抗議中なのだ。
国連職員の間で「ひげの抗議」と呼ばれる運動は既に1週間が過ぎだ。「上司は今、抗議の強さに驚いている。あと1週間もすれば、上司は『ひげ剃り』の命令を撤回するだろう」(警備担当国連職員)という。
300人以上の犠牲者を出したエジプトの民主化運動とは次元が異なるが、警備担当の国連職員にとって上司の「独裁的態度」は絶対に甘受できないのだ。
ウィーンの国連内でひげぼうぼうの警備職員をみたら「不精ひげ」といって批判しないでほしい。彼らにはそれなりの事情があるのだから。
ちなみに、独語の日常会話で「Das ist ein Streit um des Kaisers Bart」というのがある、直訳すれば、「それは皇帝のひげをめぐって争うこと」だが、「それは下らない争い」という意味が含まれている。