ホノルル発時事の「前原誠司外相は27日夕(日本時間28日午後)、米ハワイ・ホノルル市内のホテルでクリントン国務長官と約2時間会談した」という記事を読んでいた時、「前原外相はクリントン長官に誕生日プレゼントを持っていっただろうか」と心配になってきた。
 なぜならば、オーストリアのシュビンデルエッガー外相 (Spindelegger)が前日(26日)、ニューヨークの国連でクリントン長官にザッハートルテ(一種のチョコレート・ケーキ)を誕生日のプレゼントに手渡したばかりだからだ。世界的に有名なザッハートルテを受け取ったクリントン長官は「どうしてあなたは私の誕生日を知っているの」と驚きながら、嬉しそうに笑った。その写真を偶々観たばかりだったからだ。
 ちなみに、オーストリア外務省によると、シュビンデルエッガー外相とクリントン長官はそれぞれ「ねー、ミヒャエル(Michael) 」「ヒラリー(Hillary)」と呼び合う緊密な仲だという。
 その話を聞いていたから、前原外相もクリントン長官に日本の名産を誕生日祝いに準備していたならば、「ヒラリー」「セイジ」といった親密な関係を構築できる絶好の機会となったはずだ(人間は政治家でなくても自分の誕生日を忘れず、プレゼントをする者を絶対に忘れない)。
 しかし、時事のホノルル発記事を詳細に読んでみても、前原外相が誕生日プレゼントを持参したとは報じていないところから、多分、外相は手ぶらでクリントン長官と会合したのだろう(前原外相は歴史的な機会を逸した)。
 両外相は中国が世界の生産量の9割以上を占めるレアアース(希土類)について、「中国一国に依存すべきではない」との認識で一致。多角的な確保を目指して連携していくことで合意したという。
 前原外相はプレゼントなしでこれだけの政治的成果を挙げたのだから、誕生日プレゼントを持参していたならば……、とついつい考えてしまう。
 それにしても、小国オーストリアの外交はなかなかやる。流石に結婚政策で領土を拡大していったハプスブルク王朝の流れを継ぐだけはある。
 同国外務省のHP(http://www.bmeia.gv.at/)を開くと、国連安保理事会でミヒャエルとヒラリーが並んで座っている写真が載っていた。読者も時間があればHPを開けて写真をみて欲しい。誕生日プレゼントの価値を再認識されることだろう。