当方は昨年、「墓場がなくなる日」(2009年4月12日)というタイトルのコラムを書き、そこでオーストリアで将来、遺体を土に埋葬してお墓をたてる、といった習慣がなくなるかもしれないという内容を紹介したが、オーストリアの「埋葬文化」の変化は今日、欧州全土で目撃される現象なのだ。
バチカン放送(独語電子版)によると、欧州連合(EU)の盟主ドイツでも伝統的な公共墓地での埋葬件数が減少してきたという。「公共墓地」の株が急下降してきたのだ。
独の大手世論調査研究所「TNS Emnid」が実施した結果によると、ドイツ人の3分の2は家族の遺体を公共墓地ではなく、家族所有の土地で埋蔵したいと希望しているという。具体的には、58%が「公共墓地に家族を埋葬するのはもはや時代に合致していない」と考えている。同時に、昨年は火葬が32%から48%に増加したという。
ちなみに、ドイツ、オーストリア、イタリアなどでは遺体を墓場で埋葬する義務がある。ドイツの場合、墓地と埋葬権は連邦が管理せず、州が責任を担っている。
オーストリアの場合も遺体を墓場に埋葬する伝統的な埋葬が減少する一方、遺体を火葬する件数が増加。ウィーン市では1990年と比べ、火葬件数が25%増加した。
自分の庭に親族の遺骨を埋葬するには一定の許可と条件をクリアしなければならないが、不可能ではない。法的には禁止されているが、ドナウ河や川に遺体の灰を流すことを希望する家族もいるという。
人生最後の休息地が「墓場」というのがこれまでの考えだったが、時代の変遷や文化の多様性もあって、「墓場で埋葬する」といった伝統的な埋葬文化も次第に消滅していくのかもしれない。
昨年のコラムの中でも書いたが、当方はウィーン郊外の中央墓地(Zentralfriedhof)が大好きだ。そこに楽聖ベートーベンからシューベルト、ブラームス、ヨハン・シュトラウスなど著名な音楽家が一堂に埋葬されているからだけではない。中央墓地が欧州のキリスト教社会を強く映し出しているからだ。
だから、日本から友人がウィーンを尋ねてきたら、国立歌劇場だけではなく、中央墓地まで必ず足を運んでもらってきた。そして多くの友人たちは中央墓地を訪ねた後、「墓地のイメージが変った。墓石やそこに彫られたさまざまな天使や人物像は芸術品だ」と感動していくのを見てきた。
中央墓地が将来、消滅するとすれば、欧州のキリスト教文化が一つ、消えていくことになる。
バチカン放送(独語電子版)によると、欧州連合(EU)の盟主ドイツでも伝統的な公共墓地での埋葬件数が減少してきたという。「公共墓地」の株が急下降してきたのだ。
独の大手世論調査研究所「TNS Emnid」が実施した結果によると、ドイツ人の3分の2は家族の遺体を公共墓地ではなく、家族所有の土地で埋蔵したいと希望しているという。具体的には、58%が「公共墓地に家族を埋葬するのはもはや時代に合致していない」と考えている。同時に、昨年は火葬が32%から48%に増加したという。
ちなみに、ドイツ、オーストリア、イタリアなどでは遺体を墓場で埋葬する義務がある。ドイツの場合、墓地と埋葬権は連邦が管理せず、州が責任を担っている。
オーストリアの場合も遺体を墓場に埋葬する伝統的な埋葬が減少する一方、遺体を火葬する件数が増加。ウィーン市では1990年と比べ、火葬件数が25%増加した。
自分の庭に親族の遺骨を埋葬するには一定の許可と条件をクリアしなければならないが、不可能ではない。法的には禁止されているが、ドナウ河や川に遺体の灰を流すことを希望する家族もいるという。
人生最後の休息地が「墓場」というのがこれまでの考えだったが、時代の変遷や文化の多様性もあって、「墓場で埋葬する」といった伝統的な埋葬文化も次第に消滅していくのかもしれない。
昨年のコラムの中でも書いたが、当方はウィーン郊外の中央墓地(Zentralfriedhof)が大好きだ。そこに楽聖ベートーベンからシューベルト、ブラームス、ヨハン・シュトラウスなど著名な音楽家が一堂に埋葬されているからだけではない。中央墓地が欧州のキリスト教社会を強く映し出しているからだ。
だから、日本から友人がウィーンを尋ねてきたら、国立歌劇場だけではなく、中央墓地まで必ず足を運んでもらってきた。そして多くの友人たちは中央墓地を訪ねた後、「墓地のイメージが変った。墓石やそこに彫られたさまざまな天使や人物像は芸術品だ」と感動していくのを見てきた。
中央墓地が将来、消滅するとすれば、欧州のキリスト教文化が一つ、消えていくことになる。
