世界に11億人以上の信者を抱える世界最大のキリスト教派ローマ・カトリック教会の最高指導者、ローマ法王べネディクト16世は21日、新しい駐バチカン大使として就任した韓国のHan Hong-soon大使から信任の挨拶を受けた。
 バチカン放送(独語電子版)によれば、ドイツ出身の法王は「韓国はグローバルな演出者である」と述べ、同国の世界的な役割に大きな期待を表明したという。
 ノーベル賞授賞シーズンになれば、受賞者を頻繁に輩出する隣国(日本)とどうしても比較し、「欝に陥る」といわれている韓国社会だが、ローマ法王の“韓国評価”はその痛みを少しは柔らげるかもしれない。
 もちろん、ローマ法王の評価がなくても韓国は既に世界経済の重要な柱の一つであり、国際社会でも一定の役割を果たしてきた。来月には20カ国・地域(G20)首脳会談がソウルで初めて開催される。全ての事実は韓国が世界の主要国の一員であることを物語っている。
 ところで、ローマ法王は評価だけではなく、注文もつけている。「社会の公平と福祉」の実現だ。学者法王は国民経済の急速な発展がもたらす「光と影」をよく知っているからだ。
 ローマ法王が韓国に期待する理由の一つは、韓国内のカトリック教会の発展がある。アジア地域ではフィリピンと共に韓国はカトリック教会の宣教が成功した国だ。だから、バチカンは韓国教会の発展に熱い眼差しを注いできた。
 あまり知られていないが、バチカンが韓国に関心を注ぐ「別の理由」があるという。世界基督教統一神霊協会(通称統一教会)の出身国だからだ。バチカンは久しく統一教会の創設者文鮮明師の言動を注視してきた。
 バチカン関係者が韓国の政治家や有識者と会えば、必ず飛び出す質問があるという。それは「文鮮明師はどうですか」という内容だ。
 バチカン内超教派担当書記は数年前、インタビューの中で「われわれは統一教会と対話する用意がある。文師の『再臨主宣言』も知っている」と証言したことがあるほどだ。
 しかし、バチカンと統一教会間の公式の対話はこれれまで実現していない。その理由は、「韓国カトリック教会指導部が強く反対したからだ」という。バチカンでも地元教会指導部の反対を押し切ってまで統一教会と対話はできないわけだ。
 「預言者は故郷では歓迎されない」(「ルカによる福音書」4章24節)といったイエスの嘆きは現代でも通じるわけだ。