国際組織犯罪防止条約(越境組織犯罪条約)が採択されて今年11月で10周年目を迎えた。イタリアのシチリア島(同国の特別自治州)の州都パレルモ市で署名会議が開催されたことから「パレルモ条約」とも呼ばれている。国連薬物犯罪事務所(UNODC)の本部があるウィーンで18日から22日の5日間、締結国会議の第5会期が開催中だ。
国際組織犯罪防止条約は、越境組織犯罪を防止するために国際的な法的枠組みを創設することが目的で、「一層効果的に国際的な組織犯罪を防止し及びこれと戦うための協力を促進することにある」(第1条)という。同条約には「人、特に女性及び児童の取引を防止し、抑止し及び処罰する」など、3つの議定書が補足されている。
UNODCのユリー・フェドトフ事務局長は同条約を「国際法の歴史的成果だ。警察当局は国境で犯罪捜査をストップする必要はなくなった」と、条約の意義を強調するが、組織犯罪の現状は決して楽観視できるものではない。
具体的には現在、157カ国が条約締結国だが、条約の「犯罪防止メカニズム」を具体的に履行している国は19カ国に過ぎない(日本は2000年12月、本体条約に署名したが、国内法との整備で共謀だけで実行の着手がなくても可罰的とする「共謀罪」という新たな法律が必要となり、その是非でコンセンサスが出来上がっていないため、条約には批准していない)。
UNODCによると、組織犯罪の中でも麻薬取引きは最大の犯罪。コカイン取引きだけで720億ドルの収益があるという。また、人身売買は「現代の奴隷」と呼ばれ、特に、若い女性が欧米に売られ性産業に従事させられるケースが増えている。その経済的収益は30億ドルにも達し、約14万人がその犠牲となっているという。
パレルモ条約は増加する越境犯罪に対する国際間の協力を高めたことは間違いないが、組織犯罪は益々巧妙となり、警察側の捜査は一段と困難となってきている。最近では、サイバー犯罪から偽造医薬密売まで、新しい組織犯罪が次々と生まれてきている。
「国際条約で組織犯罪が防止できるか」と考える時、当方は「最終的には、人間一人一人が改善されない限り、犯罪防止は難しい」という印象を深めている。
国際組織犯罪防止条約は、越境組織犯罪を防止するために国際的な法的枠組みを創設することが目的で、「一層効果的に国際的な組織犯罪を防止し及びこれと戦うための協力を促進することにある」(第1条)という。同条約には「人、特に女性及び児童の取引を防止し、抑止し及び処罰する」など、3つの議定書が補足されている。
UNODCのユリー・フェドトフ事務局長は同条約を「国際法の歴史的成果だ。警察当局は国境で犯罪捜査をストップする必要はなくなった」と、条約の意義を強調するが、組織犯罪の現状は決して楽観視できるものではない。
具体的には現在、157カ国が条約締結国だが、条約の「犯罪防止メカニズム」を具体的に履行している国は19カ国に過ぎない(日本は2000年12月、本体条約に署名したが、国内法との整備で共謀だけで実行の着手がなくても可罰的とする「共謀罪」という新たな法律が必要となり、その是非でコンセンサスが出来上がっていないため、条約には批准していない)。
UNODCによると、組織犯罪の中でも麻薬取引きは最大の犯罪。コカイン取引きだけで720億ドルの収益があるという。また、人身売買は「現代の奴隷」と呼ばれ、特に、若い女性が欧米に売られ性産業に従事させられるケースが増えている。その経済的収益は30億ドルにも達し、約14万人がその犠牲となっているという。
パレルモ条約は増加する越境犯罪に対する国際間の協力を高めたことは間違いないが、組織犯罪は益々巧妙となり、警察側の捜査は一段と困難となってきている。最近では、サイバー犯罪から偽造医薬密売まで、新しい組織犯罪が次々と生まれてきている。
「国際条約で組織犯罪が防止できるか」と考える時、当方は「最終的には、人間一人一人が改善されない限り、犯罪防止は難しい」という印象を深めている。
