ローマ法王べネディクト16世から昨年2月、補佐司教に任命されたオーストリア教会リンツ教区のワーグナー神父(54)は、ハリケーン・カトリーナ(2005年8月)が米国東部のルイジアナ州ニューオリンズ市を襲い、多くの犠牲者を出したことについて、「同市の5カ所の中絶病院とナイトクラブが破壊されたのは偶然ではない」と述べ、「神の天罰が下された」と語り、大きな波紋を投じたことがあった(「天罰発言」のため、同神父は同年2月15日、任命辞退に追い込まれた)。
この「天罰」発言はカトリック教会内の根本主義派聖職者の専売特許と思っていたら、どうやらそうでもないのだ。よりによって、無神論国家の北朝鮮で「天罰が下された」という論評が飛び出してきたのだ。
北側の「天罰」発言の直接の契機は、韓国に亡命した黄長燁元朝鮮労働党書記が今月10日、自宅で亡くなっているのを発見されたことだ。北の祖国平和統一委員会のウェブサイト「わが民族同士」は14日、「黄氏の急死は天罰だ」とし、「祖国と人民、民族に反逆した変節者の末路がどれほど悲惨なものかを示している」「天罰を受けた人間醜物の悲惨な終末」(韓国の連合ニュース)と厳しく批判したのだ。
ちなみに、北の内情を韓国で暴露する黄書記に対し、金正日労働党総書記は久しく同氏の暗殺を計画し、工作員を韓国に派遣するなど腐心してきた経緯がある。
黄書記は生前、北朝鮮の国是・主体思想について、「金日成主席はスターリン主義を民族的なニーズに合うように適用した」と韓国KBS放送とのインタビューの中で答えているが、北の今回の「天罰」発言は、同国がローマ・カトリック教会の根本主義派聖職者(神父)と同じ様な精神構造を有していることを垣間見せている。北朝鮮を“宗教国家”と評する声がある所以だろうか。
黄書記が亡くなった日は10月10日、北朝鮮では労働党創建65周年だった。金総書記から後継者に任命された金正恩氏は後継者としての実績が欠ける、と指摘されてきたことから、ひょっとしたら、「金正恩氏が黄書記に天罰が下るように“天に指令”を発した」といった類の論評が掲載され、黄書記の急死を正恩氏の実績に付け加えるのではないか、と考えていたが、流石にそこまでの論評はこれまでのところ見出せない。
この「天罰」発言はカトリック教会内の根本主義派聖職者の専売特許と思っていたら、どうやらそうでもないのだ。よりによって、無神論国家の北朝鮮で「天罰が下された」という論評が飛び出してきたのだ。
北側の「天罰」発言の直接の契機は、韓国に亡命した黄長燁元朝鮮労働党書記が今月10日、自宅で亡くなっているのを発見されたことだ。北の祖国平和統一委員会のウェブサイト「わが民族同士」は14日、「黄氏の急死は天罰だ」とし、「祖国と人民、民族に反逆した変節者の末路がどれほど悲惨なものかを示している」「天罰を受けた人間醜物の悲惨な終末」(韓国の連合ニュース)と厳しく批判したのだ。
ちなみに、北の内情を韓国で暴露する黄書記に対し、金正日労働党総書記は久しく同氏の暗殺を計画し、工作員を韓国に派遣するなど腐心してきた経緯がある。
黄書記は生前、北朝鮮の国是・主体思想について、「金日成主席はスターリン主義を民族的なニーズに合うように適用した」と韓国KBS放送とのインタビューの中で答えているが、北の今回の「天罰」発言は、同国がローマ・カトリック教会の根本主義派聖職者(神父)と同じ様な精神構造を有していることを垣間見せている。北朝鮮を“宗教国家”と評する声がある所以だろうか。
黄書記が亡くなった日は10月10日、北朝鮮では労働党創建65周年だった。金総書記から後継者に任命された金正恩氏は後継者としての実績が欠ける、と指摘されてきたことから、ひょっとしたら、「金正恩氏が黄書記に天罰が下るように“天に指令”を発した」といった類の論評が掲載され、黄書記の急死を正恩氏の実績に付け加えるのではないか、と考えていたが、流石にそこまでの論評はこれまでのところ見出せない。
