ローマ・カトリック教会総本山、バチカン法王庁から17日、聖職者の全ての権利を剥奪され、還俗を命じられた世界的エクソシスト、エマニュエル・ミリンゴ大司教はイタリアの日刊紙イル・テンポのインタビュー(18日付)に応じ、「バチカンから還俗を言い渡されたとしても今後も世界的に伝道活動を続けていく」と表明し、バチカンの決定に拘束されない姿勢を明らかにした。
 その上で「バチカンを挑発する考えはまったくない」と断った後、「出来るだけ早急にイタリアに戻りたい」と語っている。すなわち、バチカンの本拠地イタリアで伝道活動やエクソシストとしての聖業を継続していくという。
 ミリンゴ大司教は2001年、世界基督教統一神霊協会(通称・統一教会)の祝福式に参加し、韓国人女性と結婚。06年にはローマ法王の許可なく4人の聖職者を司教任命したとして、ローマ法王ベネディクト16世から同年9月26日、破門宣言を受けた。

 バチカンの今回の制裁によって、ミリンゴ大司教は礼拝もサクラメントもできない。聖職者用の礼服着用も禁止される。
 具体的には、大司教という呼称はもはや使用できない。オーストリアのカトリック通信社(カトプレス)は早速、大司教ではなく、「ミスター・ミリンゴ」というタイトルで今回のバチカンの決定を論評している。
 ミリンゴ大司教は過去、聖職者の中でもカリスマ性のある指導者としてその名声を誇ってきた。同大司教が行う礼拝や悪魔払いの儀式には多数の信者たちが集まってきた。それは破門された後も変らなかった。そのため、バチカン側は同氏のイタリア滞在を警戒してきた経緯がある。
 ミリンゴ大司教は07年10月、イタリアで聖職者の独身制に抗議するデモ集会開催を計画、イタリア入国査証(ビザ)を申請したが、却下されている。その理由は「官僚的な障害」というだけで、詳細な内容は明らかにされなかった。しかし、当時から「大司教のローマ入りを阻止したいバチカン法王庁がイタリア当局に圧力をかけた」といわれてきたほどだ。
 「大司教」から「ミスター」となったミリンゴ氏は今後、カトリック教会という枠組みから解放され、自由に伝道活動ができる。ミリンゴ氏がまだカトリック教会の「聖職者」であった時、バチカンは同氏の活動に干渉できたが、還俗して「ミスター」となった今、同氏の活動を阻止することは出来なくなる。バチカンにとって今回の決定は明らかに「誤算」といわざるを得ないだろう。

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