英誌ニュー・ステーツマン最新号は、国際テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビンラディン容疑者の息子の一人、オマル・ビンラディン氏がインタビューで、「平和を広めるために国連で働きたい」(時事通信社)と語ったという。そして「平和を広める機関としては国連が理想だ」とまで言い切ったという。
その一報を聞いて、「オマル氏は国連を知っているのだろうか」という素朴な疑問が湧いてきた。国連憲章によれば、「国連は世界の紛争を調停し、世界の平和構築を目指す機関」であることに間違いない。日本人の多くもオマル氏と同様、国連に世界の平和を託している。
しかし、国連の機構やその運営に目を向けると、どうしてもオマル氏のように国連を理想化できない。安保理事会を挙げるまでもなく、国連は加盟国の国益争いの舞台だ。常任理事国は拒否権を有している。どのような議案や決議案も一国の常任理事国が反対すれば、葬られる。
国連内で働く職員にしても、多くの問題を抱えている。自殺あり、同性愛問題あり、窃盗からセクハラまで生じている。理想の職場とは到底いえない。
オマル氏はノーベル平和賞を受賞した国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長をご存知だろう。それでは同事務局長の甥がIAEA事務局に勤務していることをご存知だろうか。事務局の職員ならば誰でも知っているが、口外してはならないタブー・テーマだ。トップの事務局長から下位職員まで国連は縁故主義や腐敗で汚染されているのだ。
「国連で働きたい」という決意をもつ若者の熱意に水を差すつもりはないが、「世界の平和を実現するために」というオマル氏の発言を聞けば、どうしても「まず国連の現実を知ってもらいたい」という衝動に駆られてしまったのだ。
「当方氏の懸念は分っている。それでも国連で世界の平和のために貢献したい」と言われるならば、当方はオマル氏の国連就職を阻止したいとは思わない。同氏の活躍を期待するだけだ。
その一報を聞いて、「オマル氏は国連を知っているのだろうか」という素朴な疑問が湧いてきた。国連憲章によれば、「国連は世界の紛争を調停し、世界の平和構築を目指す機関」であることに間違いない。日本人の多くもオマル氏と同様、国連に世界の平和を託している。
しかし、国連の機構やその運営に目を向けると、どうしてもオマル氏のように国連を理想化できない。安保理事会を挙げるまでもなく、国連は加盟国の国益争いの舞台だ。常任理事国は拒否権を有している。どのような議案や決議案も一国の常任理事国が反対すれば、葬られる。
国連内で働く職員にしても、多くの問題を抱えている。自殺あり、同性愛問題あり、窃盗からセクハラまで生じている。理想の職場とは到底いえない。
オマル氏はノーベル平和賞を受賞した国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長をご存知だろう。それでは同事務局長の甥がIAEA事務局に勤務していることをご存知だろうか。事務局の職員ならば誰でも知っているが、口外してはならないタブー・テーマだ。トップの事務局長から下位職員まで国連は縁故主義や腐敗で汚染されているのだ。
「国連で働きたい」という決意をもつ若者の熱意に水を差すつもりはないが、「世界の平和を実現するために」というオマル氏の発言を聞けば、どうしても「まず国連の現実を知ってもらいたい」という衝動に駆られてしまったのだ。
「当方氏の懸念は分っている。それでも国連で世界の平和のために貢献したい」と言われるならば、当方はオマル氏の国連就職を阻止したいとは思わない。同氏の活躍を期待するだけだ。
