ストラスブールの欧州人権裁判所(EGMR)が今月3日、イタリア人女性の訴えを支持し、公共学校内の十字架を違法と判決した件は、欧州のキリスト教社会に大きな反響を引き起こしているが、ここにきて欧州の代表的極右政党、オーストリアの野党「自由党」のシュトラーヒェ党首が公共学校内の十字架を支持し、地元のカトリック教会と十字架擁護の戦線を築く姿勢を明らかにした。
シュトラーヒェ党首は「十字架は欧州文化と歴史に繋がったものだ。その撤回要求がオーストリアで現実化した場合、われわれは公共学校内の十字架を堅持するために国民投票の実施を要求する」(日刊紙エーストライヒ11月16日付)と表明したのだ。
自由党は、ナチス擁護発言で頻繁に物議を醸した故ヨルク・ハイダー氏の出身政党で、欧州の代表的極右政党だ。同党は選挙の度に外国人排斥を有権者に訴えて飛躍してきた。来年秋には社会民主党の牙城、ウィーン市議会選挙が行われるが、自由党の躍進がここでも予想されている。
一方、オーストリアのローマ・カトリック教会最高指導者シェーンボルン枢機卿はEGMRの判決が伝わると、「公共学校内の十字架が児童の宗教の自由を損うという判決は受け入れられない。十字架は欧州の歴史と文化に定着してきたものだ」と主張、判決にいち早く反論した聖職者だ。
ところで、カトリック教会は過去、自由党の外国人排斥キャンペーンには強く反対してきた経緯がある。その政党が他の政党に先駆けて十字架問題で教会擁護の姿勢を明らかにしたわけだ。
教会側は自由党の支援声明を喜んでばかりはいられない。なぜならば、極右政党との連係は誤解される恐れが十分あるからだ。例えば、ヒトラー時代の「教会とナチス政権の癒着」問題もまだ完全に解決したわけではない。それだけに、教会側も自由党と連携して十字架擁護戦線を構築するか、自由党とは一定の距離を置くか、悩まざるを得ないわけだ。
シュトラーヒェ党首は「十字架は欧州文化と歴史に繋がったものだ。その撤回要求がオーストリアで現実化した場合、われわれは公共学校内の十字架を堅持するために国民投票の実施を要求する」(日刊紙エーストライヒ11月16日付)と表明したのだ。
自由党は、ナチス擁護発言で頻繁に物議を醸した故ヨルク・ハイダー氏の出身政党で、欧州の代表的極右政党だ。同党は選挙の度に外国人排斥を有権者に訴えて飛躍してきた。来年秋には社会民主党の牙城、ウィーン市議会選挙が行われるが、自由党の躍進がここでも予想されている。
一方、オーストリアのローマ・カトリック教会最高指導者シェーンボルン枢機卿はEGMRの判決が伝わると、「公共学校内の十字架が児童の宗教の自由を損うという判決は受け入れられない。十字架は欧州の歴史と文化に定着してきたものだ」と主張、判決にいち早く反論した聖職者だ。
ところで、カトリック教会は過去、自由党の外国人排斥キャンペーンには強く反対してきた経緯がある。その政党が他の政党に先駆けて十字架問題で教会擁護の姿勢を明らかにしたわけだ。
教会側は自由党の支援声明を喜んでばかりはいられない。なぜならば、極右政党との連係は誤解される恐れが十分あるからだ。例えば、ヒトラー時代の「教会とナチス政権の癒着」問題もまだ完全に解決したわけではない。それだけに、教会側も自由党と連携して十字架擁護戦線を構築するか、自由党とは一定の距離を置くか、悩まざるを得ないわけだ。
