3日間連続、北朝鮮に関わるテーマで申し訳ないが、取材で入手した情報を一刻も早く読者の皆さんに紹介したい、という動機からなのでご了解お願いしたい。
 ジュネーブ難民条約に基づいて難民申請を提出し、難民として認知された北朝鮮国民の数は2007年度、24カ国の先進諸国で605人、新たに難民申請者数は237人だった。この数字はウィーン国連内の難民高等弁務官事務所(UNHCR)のローランド・シェーンバウアー報道官から入手したばかりだ。この数字は国連機関が集計したものだけに、当方は注目している。
 24カ国とは、韓国を除く先進諸国が対象で、カナダ、米国、欧州諸国が主だ。ちなみに、韓国紙・朝鮮日報は昨年12月、北朝鮮国民で欧州の国籍所持者の数は2002年から06年間で1400人を超えたと報じた。同紙によると、欧州で北政治亡命者を受け入れた数が最も多いのはドイツで、その数は500人を超え、フランス、スペインがそれに次ぐと報じている。
 ところで、オーストリアではこれまで認知された北朝鮮難民はいない。オーストリアは冷戦時代、共産圏から約200万人の政治亡命者を収容してきた体験を有しているが、北朝鮮の政治亡命者を受け入れたことは現時点ではないというのだ。
 同国内務省によると、2006年に3人の北朝鮮国籍者が難民申請をしたことが判明しているが、認知はされていない。その後は申請者も認知者も出ていないのだ。難民収容国家の呼称を誇示してきたオーストリアとしては少し奇妙だ。シェーンバウアー報道官は「理由は分らない。これまで皆無だ」というだけだ。
 なお、欧州では現在、アフリカから大量の難民が押し寄せてきている。彼らはボートに乗ってイタリアやスペインの海岸を目指す。多くは経済難民といわれ、ジュネーブ難民条約に該当しない不法移住者として取り扱われている。