欧州気鋭の北朝鮮問題専門家、ウィーン大学東アジア研究所のルーディガー・フランク教授は韓国の金大中・盧武鉉政権の過去10年間の太陽政策を支持する論客として知られている。北朝鮮の人権蹂躪問題を追及する側からみれば、「親北学者」というレッテルを貼りたくなるかもしれない。
ブリュッセルで2年前、開催された北朝鮮人権問題の国際会議で基調演説をした教授に脱北者や人権擁護グループから「あなたは独裁政権の人権弾圧に目を閉じている」と糾弾する声が挙がったほどだ。
それに対し、教授は「李明博大統領が対北政策では実務主義でいくと表明する一方、太陽政策を拒否したことに驚かされた。なぜならば、太陽政策は北朝鮮と交渉する上では実務主義の一つだからだ。太陽政策に対して北朝鮮は対抗する手段を有していない。外からの圧力に対して、北側は巧みに対応できる。北の全システムはそのように構築されているからだ。北指導者たちは過去、常に笑顔で友好的な韓国政治家たちには対応で苦慮してきている。北側が韓国を批判しても、韓国側はさらに多くの支援や救援を北に送った。北側では今日、韓国製が市場を席巻しだしているほどだ。北朝鮮を軍事力で打倒するのではなく、腫瘍を内部から抵抗を受けずに駆逐していくのだ。これが太陽政策の本来の狙いだ」と説明する。
教授によれば、太陽政策が実施される前までは南北間貿易はほぼゼロだったが、太陽政策が始まってから過去10年間で81億ドル相当の貿易が行われ、観光業では190万人の旅行者を生み出し、開城工業団地では3万人が働き、3億970万ドル相当の生産高を挙げている。南北間の交流が継続されていくならば、手術をせず腫瘍を撤去できる、という確信が太陽政策支持者にある。太陽政策には、聖書の「ヤコブとエサウ」の話を思い出させる内容がある。
南北関係が険悪化している今日、太陽政策の逆襲が始まろうとしている。
ブリュッセルで2年前、開催された北朝鮮人権問題の国際会議で基調演説をした教授に脱北者や人権擁護グループから「あなたは独裁政権の人権弾圧に目を閉じている」と糾弾する声が挙がったほどだ。
それに対し、教授は「李明博大統領が対北政策では実務主義でいくと表明する一方、太陽政策を拒否したことに驚かされた。なぜならば、太陽政策は北朝鮮と交渉する上では実務主義の一つだからだ。太陽政策に対して北朝鮮は対抗する手段を有していない。外からの圧力に対して、北側は巧みに対応できる。北の全システムはそのように構築されているからだ。北指導者たちは過去、常に笑顔で友好的な韓国政治家たちには対応で苦慮してきている。北側が韓国を批判しても、韓国側はさらに多くの支援や救援を北に送った。北側では今日、韓国製が市場を席巻しだしているほどだ。北朝鮮を軍事力で打倒するのではなく、腫瘍を内部から抵抗を受けずに駆逐していくのだ。これが太陽政策の本来の狙いだ」と説明する。
教授によれば、太陽政策が実施される前までは南北間貿易はほぼゼロだったが、太陽政策が始まってから過去10年間で81億ドル相当の貿易が行われ、観光業では190万人の旅行者を生み出し、開城工業団地では3万人が働き、3億970万ドル相当の生産高を挙げている。南北間の交流が継続されていくならば、手術をせず腫瘍を撤去できる、という確信が太陽政策支持者にある。太陽政策には、聖書の「ヤコブとエサウ」の話を思い出させる内容がある。
南北関係が険悪化している今日、太陽政策の逆襲が始まろうとしている。