北朝鮮国営の朝鮮中央通信社(KCNA)には当方もお世話になっている。北朝鮮当局の政策や訪朝団の動向が報じられるので参考になるからだ。
今回はKCNAが発信する外国の建国記念日への祝賀メッセージを振り返ってみた。ここでは、10月26日のオーストリアの建国記念日に対するKCNAの祝賀メッセージを紹介したい。
KCNAは毎年、26日前後にオーストリア大統領宛てに建国記念日を祝賀する金永南・最高人民会議常任委員長のメッセージを発信している。今年は25日発だが、フィッシャー大統領宛てメッセージは14日に送られている。2005年にも20日に送信されている。それ以外は当日の26日か、その前日だ。過去10年間で「26日」後の祝電報道は2000年度の「27日発」だけだ。
祝賀メッセージの内容は毎年ほぼ同じだ。今年も大統領の職務の成果と国民の繁栄を祝しているが、前年までは常に「2カ国間の関係の発展を祈願する」という文書があったが、今年はそれが削除されていた。
目を引く点は、北朝鮮が核実験を実施した06年度だ。KCNAはオーストリア建国記念日の祝賀メッセージと共に、訪朝中の同国労組協会事務局長が北朝鮮の先軍政策を称賛した、という内容の記事を付け加えていることだ。オーストリア建国50周年を迎えた05年度には、フィッシャー大統領宛てだけではなく、プラスニク外相宛てにも白南淳外相(当時)が祝電を送っている。相手国の政情の変化や北朝鮮の事情も反映して、その祝電内容に微妙な変化があるわけだ。
いずれにしても、韓国で李明博政権が発足して以来、KCNAでは日本と共に韓国を批判する記事が急速に増える一方、金正日労働党総書記の健康悪化説が流れて以来、同総書記への外国VIPからの贈呈報道が目立つ。KCNAは北朝鮮の国内事情を鮮明に反映させる“貴重な”メディアといえるだろう。
今回はKCNAが発信する外国の建国記念日への祝賀メッセージを振り返ってみた。ここでは、10月26日のオーストリアの建国記念日に対するKCNAの祝賀メッセージを紹介したい。
KCNAは毎年、26日前後にオーストリア大統領宛てに建国記念日を祝賀する金永南・最高人民会議常任委員長のメッセージを発信している。今年は25日発だが、フィッシャー大統領宛てメッセージは14日に送られている。2005年にも20日に送信されている。それ以外は当日の26日か、その前日だ。過去10年間で「26日」後の祝電報道は2000年度の「27日発」だけだ。
祝賀メッセージの内容は毎年ほぼ同じだ。今年も大統領の職務の成果と国民の繁栄を祝しているが、前年までは常に「2カ国間の関係の発展を祈願する」という文書があったが、今年はそれが削除されていた。
目を引く点は、北朝鮮が核実験を実施した06年度だ。KCNAはオーストリア建国記念日の祝賀メッセージと共に、訪朝中の同国労組協会事務局長が北朝鮮の先軍政策を称賛した、という内容の記事を付け加えていることだ。オーストリア建国50周年を迎えた05年度には、フィッシャー大統領宛てだけではなく、プラスニク外相宛てにも白南淳外相(当時)が祝電を送っている。相手国の政情の変化や北朝鮮の事情も反映して、その祝電内容に微妙な変化があるわけだ。
いずれにしても、韓国で李明博政権が発足して以来、KCNAでは日本と共に韓国を批判する記事が急速に増える一方、金正日労働党総書記の健康悪化説が流れて以来、同総書記への外国VIPからの贈呈報道が目立つ。KCNAは北朝鮮の国内事情を鮮明に反映させる“貴重な”メディアといえるだろう。