韓国の李明博大統領が昨年12月、大統領選で当選して以来、北朝鮮国営メディアは韓国の新政権に対してこれまで何も論評してこなかった。10年ぶりの保守政権誕生を警戒しながら、その行方を慎重に注視しているところだろう、と韓国側は一応、受け取っている。
そこで知人の北朝鮮外交官に単刀直入に聞いてみた。
「李政権は25日、スタートした。新大統領は過去の『理念の政治』から離脱し、実用重視の政治を施行していくと表明している。韓国の新政権に対するあなたの見解を聞かして欲しい」。
すると、同外交官は「自分は韓国大統領の就任演説の内容を知らないから、何ともいえないよ」という。朝鮮半島の政情について、通常の日韓ジャーナリスト以上に情報通の同外交官の発言とは到底思えない。
そこで「どうしたのですか、インターネットを通じて韓国情報を把握されているはずではないですか」と、少し語調を強めた。同外交官は困ったといった表情をしながら、「コメントはできないよ。わが国では全てのことが上からの指令で決定されることを君も知っているだろう。今回も上の指令だ」という。すなわち、同国最高指導者・金正日労働党総書記が韓国の新政権に対して「論評するな、沈黙を守れ」と指令した、ということを示唆したのだ。
当方はすぐ「金総書記はどうして新政権への論評を控えるように指令したのですか」と尋ねると、同外交官は再び困惑した顔を見せながら、「俺は総書記ではない。どうしてそんなことを知っていると思うのか。知りたければ、君が直接、聞けばいい」と主張した。
ちなみに、韓国新大統領に対する論評はこれまで北朝鮮の欧州最大フロント組織「朝鮮再統一・平和のための国際連絡委員会」(CILRECO、本部パリ)が今年1月号の会報の中で、韓国大統領選の結果を報じ、「李氏は当選したが、今回の大統領選の投票率は62・9%と、1997年の80・7%、2002年の70・8%よりもかなり低かった。李氏が獲得した票数は投票を棄権した有権者の数(約1400万人)よりも少なかった」と解説し、李氏の勝利は韓国国民の総意ではないと間接的に批判し、李氏の南北関係に関する声明については「統一プロセスに懸念を与える。この懸念は、李氏の所属する超保守政党(ハンナラ党)が反統一を標榜する政党であり、韓国の元軍事政権支持者が集った政党だという事実を想起すれば、更に一層深まる」と論評した程度だ。
テーマを2月初めに開催された北朝鮮内閣会議に変えた。「内閣会議は開催されたのですよね」と聞くと、知人の外交官は「その通りだ。毎年、年の初めに開催して、年の目標貫徹について協議する。本年度は新年の社説でも明らかだが、国民生活の向上が主要議題として話し合われた」と説明してくれた。同外交官の口調は再び、軽やかになっていた。
そこで知人の北朝鮮外交官に単刀直入に聞いてみた。
「李政権は25日、スタートした。新大統領は過去の『理念の政治』から離脱し、実用重視の政治を施行していくと表明している。韓国の新政権に対するあなたの見解を聞かして欲しい」。
すると、同外交官は「自分は韓国大統領の就任演説の内容を知らないから、何ともいえないよ」という。朝鮮半島の政情について、通常の日韓ジャーナリスト以上に情報通の同外交官の発言とは到底思えない。
そこで「どうしたのですか、インターネットを通じて韓国情報を把握されているはずではないですか」と、少し語調を強めた。同外交官は困ったといった表情をしながら、「コメントはできないよ。わが国では全てのことが上からの指令で決定されることを君も知っているだろう。今回も上の指令だ」という。すなわち、同国最高指導者・金正日労働党総書記が韓国の新政権に対して「論評するな、沈黙を守れ」と指令した、ということを示唆したのだ。
当方はすぐ「金総書記はどうして新政権への論評を控えるように指令したのですか」と尋ねると、同外交官は再び困惑した顔を見せながら、「俺は総書記ではない。どうしてそんなことを知っていると思うのか。知りたければ、君が直接、聞けばいい」と主張した。
ちなみに、韓国新大統領に対する論評はこれまで北朝鮮の欧州最大フロント組織「朝鮮再統一・平和のための国際連絡委員会」(CILRECO、本部パリ)が今年1月号の会報の中で、韓国大統領選の結果を報じ、「李氏は当選したが、今回の大統領選の投票率は62・9%と、1997年の80・7%、2002年の70・8%よりもかなり低かった。李氏が獲得した票数は投票を棄権した有権者の数(約1400万人)よりも少なかった」と解説し、李氏の勝利は韓国国民の総意ではないと間接的に批判し、李氏の南北関係に関する声明については「統一プロセスに懸念を与える。この懸念は、李氏の所属する超保守政党(ハンナラ党)が反統一を標榜する政党であり、韓国の元軍事政権支持者が集った政党だという事実を想起すれば、更に一層深まる」と論評した程度だ。
テーマを2月初めに開催された北朝鮮内閣会議に変えた。「内閣会議は開催されたのですよね」と聞くと、知人の外交官は「その通りだ。毎年、年の初めに開催して、年の目標貫徹について協議する。本年度は新年の社説でも明らかだが、国民生活の向上が主要議題として話し合われた」と説明してくれた。同外交官の口調は再び、軽やかになっていた。
