ウィーン発 『コンフィデンシャル』

 ウィーンに居住する筆者が国連記者室から、ウィーンの街角から、国際政治にはじまって宗教、民族、日常の出来事までを思いつくままに書き送ります。

2020年08月

中国高官の「ゴールデンパスポート」

 中国共産党幹部の中でマルクス・レーニン主義を今も信じている者は少なく、極端にいえば、「中国共産党党員証」より「国営企業幹部の名刺」を自慢げに見せる党幹部が増えてきたことはこのコラム欄でも何度か紹介した。将来の政治異変(中国共産党政権の崩壊)に備え、財産を秘かに海外の銀行口座に移動させる一方、家族関係者には海外の国籍を獲得させるなど、中国脱出(エクソダス)計画を着実に進めている中国共産党幹部が増えてきているというのだ。

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▲瀾滄江・メコン川協力第3回首脳会議(ビデオ会議方式)に出席した李克強首相=2020年8月24日、新華社通信(日本語版)

 カタールのアルジャジーラ放送が今月23日、キプロス政府から入手した独自情報に基づき、その実態の一部を報じた。以下、海外中国メディア「大紀元」(8月27日)の記事を参考にしながら、中国共産党幹部たちが入手するために大金を払って購入する「ゴールデンパスポート」(黄金旅券)について紹介する。

 「ゴールデンパスポート」とは、キプロス政府が2013年、キプロス国内で不動産購入など215万ユーロ(約2億7000万円)以上を投資した外国人に対して発行する旅券だ。アルジャジーラ放送はキプロスで2017年から19年の間、「ゴールデンパスポート」を購入した外国人リスト(通称「キプロス文書」)を入手した。この期間、1400人余りの外国人が「ゴールデンパスポート」を入手したが、そのうち約500人が中国人だったという。「大紀元」によれば、「多くは中国共産党の最高意思決定機構、全国人民代表大会(国会に相当)と政府の諮問機関である全国人民政治協商会議のメンバーである」というのだ。

 大金を払ってもキプロス政府発行の「ゴールデンパスポート」を購入しようとする目的は明らかだ。キプロスが欧州連合(EU)加盟国だからだ。EU国民はEU域内を自由に移動できる。キプロス旅券を持ちながら、欧州全土を自由に行き来し、必要ならば、就労も可能だ。「ゴールデンパスポート」の購入資金215万ユーロは中国共産党幹部にとってお得な買物のうえ、財産管理への最も安全な道が開かれるからだ。

 「ゴールデンパスポート」を購入する外国人にはロシア人も多い。東西両欧州の架け橋を自負するアルプスの小国オーストリアで一時、ロシア新興財閥(オリガルヒ)のロシア実業家がオーストリア旅券を手に入れるために巨額の投資をするケースが発覚し、問題になったことがある。

 例えば、欧州の金融街ロンドンでは“ロシア・マネー”と呼ばれ、富豪のロシア人が不動産を購入するとともに、国籍も取得するケースが絶えない。英国は過去、少なくとも100万ポンド(約1億4000万円)以上を英国内で投資する外国人に対して投資ビザの発給、税の優遇などを与えてきた。その数は約3000人といわれ、4分の1はロシア人だった。英国には7万人から最大15万人のロシア人が住んでいる。多くは資産家だ。英国のプロサッカーチーム、プレミアリーグのチェルシーFCのクラブオーナー、ロマン・アブラモヴィッチ氏もその一人だ(「英国のロシア人社会に『衝撃』走る」2018年10月7日参考)。

 スイスでも同じような事情がいえる。世界から逃げてきた人々(政治難民)だけではない。世界の富豪家がスイスの銀行に財産を保管するするケースが絶えない。レーニンはスイスに逃れ、革命を計画し、カルヴィンもスイスに逃れ、宗教改革を起こした。最近はロシア人のオリガルヒ、そして中国共産党幹部たちがスイスに財産を保管する一方、一種の政治亡命者のステイタスを享受しているケースがある。

 「話」をキプロス文書に戻す。「大紀元」によると、アルジャジーラ放送はキプロス政府から「ゴールデンパスポート」を入手した8人の中国人名を公開している。その中にはアジア・ナンバーワンの女性富豪、中国最大の不動産開発会社「碧桂園(カントリーガーデン)」の創業者の次女、楊惠妍氏、 成都市の全人代メンバー陸文彬氏、武漢市黃陂区の区政協メンバー陳安林氏、元浙江省金華市の政協メンバー傅正軍氏、山東省濱州市の政協メンバー趙振鵬氏など、複数の省や市の高官の名が連なっている。その他、国営企業華潤電力の最高経営責任者(CEO)の唐勇氏の名もあった、という。もちろん、中国では2重国籍は認められていないから、「ゴールデンパスポート」を所持する国営企業幹部たちは不法行為をしていることになる。

 ちなみに、EU委員会は昨年1月、「『ゴールデンパスポート』は、マネーロンダリング、汚職、脱税のリスクを高め、犯罪グループがヨーロッパに潜入する手段になりかねない」と警告している。

 2012年に政権を掌握した中国の習近平国家主席はマルクス・レーニン主義を唱えていても効果がないことを知っているため、独自の習近平思想を構築し、国民には愛国心を訴える一方、党幹部たちには結束を呼び掛けているが、党幹部たちは共産党政権の崩壊の日(Xデー)に備え、秘かに「ゴールデンパスポート」を購入しているわけだ。北京からは習近平主席と李克強首相の権力闘争が激化してきた、という情報が流れている。それだけに、中国共産党幹部の「出中国=エクソダス」のテンポはこれまで以上に加速することが予想される。

独誌「日本は新しい出発が必要だ」

 安倍晋三首相の辞任表明は欧州でもいち早く報道された。安倍首相の1時間余りの記者会見をNHKのライブ中継でフォローした。7年8カ月間と日本の首相の中で最長在職記録を樹立した安倍首相は画面からも、やはり疲れが見えた。病を抱えて日本の首相を務めることは通常では難しいことだ。安倍首相は国民への感謝を繰返し表明する一方、任期途中の辞任に対して「お詫びしたい」と語っていた。日本の総理大臣の品格を見た。病の回復に努め、元気な姿を再び見せて頂きたい。

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▲記者会見で国民への感謝を述べる安倍晋三首相(2020年8月28日、首相官邸HPから)

 安倍首相の辞任表明に対するドイツ語圏メディアの声を少し拾った。

 先ず、オーストリア通信(APA)は28日午前10時50分に、「病気が安倍首相を辞任に追い込む」という見出しの速報記事を配信していた。首相の辞任を予想して準備されていた記事だったのだろう。安倍首相の辞任までの歩みを写真を組んで整理していた。

 オーストリア代表紙プレッセは「安倍時代の終わり」というタイトルで記事を掲載した。同紙は2012年12月からの安倍首相の活動を報じ、記者会見で「自分の職務を成就できなかったことを心からお詫びします」という首相の言葉を載せていた。同時に、安倍首相の辞任ニュースを受け、日経平均株価が2%以上マイナスとなったと述べていた。首相の突然の辞任表明による経済界の反応も忘れずに報じたわけだ。

 独週刊誌シュピーゲル電子版は「古い日本は新しい考えで進まなければならない」と見出しで、日本が高齢社会を迎え、景気後退、新型コロナウイルス感染問題などに直面、「それらの課題を解決できる政治家が選出されなければならない」と指摘し、「日本は政治的にも経済的にも新しい出発が必要だ」と主張していた。

 安倍首相の首相としての成果については、「経済、外交、エネルギー政策で失敗した」と厳しく指摘。安部首相の後継者については、岸田文雄自民党政調会長、麻生太郎副総理、菅義偉官房長官の名前を挙げ、「(彼らには)日本の再生は期待できない」と主張する一方、新しい考えを持った政治家の出現に期待する声があることを紹介していた。

ドイツの高級紙「フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング」(FAZ)のパトリック・ヴェルター東京特派員は、「日本は戦後最も成功した首相を失う」、「国際政治の舞台で多くの足跡を残した」と安倍首相の歩みを評価。多くのスキャンダルにもかかわらず、政権をこれまで維持できた背後には「野党のふがいなさ」があったと説明。同特派員は安倍政権のアベノミクスを紹介する一方、公約だった構造改革では期待に応えることが出来なかったと指摘。「安倍政権は自由貿易を促進し、閉鎖的な日本社会に移民への開放を試みた」と強調。また、中国と北朝鮮の軍事的脅威に対し、国防費を増額し、軍事力を強化し、2014年には戦後初めて海外に軍の派遣を可能とする法改正を実施したと説明した。

 また、スイス日刊紙「ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング」は「安倍首相、健康を理由に辞任表明」として、戦後最長の政権を維持した安倍首相の成果と失敗について淡々と紹介していた。そして選挙では常に与党自民党を勝利に導いたが、「憲法改正には成功しなかった」と総括している。

 ところで、1時間余りの記者会見で安倍首相の病について「首相、ご苦労様でした」と声をかけた記者は一人しかいなかったという。感謝やいたわりという言葉は政治の世界ばかりか、ジャーナリズムの社会でも死語となってきたのだろうか。国のために体に鞭打って歩んできた首相に対して、政治信条の違いがあったとしても一定の礼は欠かせられないはずだ。

 驚いたのは、韓国青瓦台(大統領府)の姜碩(カン・ミンソク)報道官が、「安倍首相の早い快癒を願う」とコメントを報じていたことだ、韓国聯合ニュースによると、姜氏は、「日本の憲政史上、最長の首相としてさまざまな意味のある成果を残し、とりわけ、長い間、韓日両国の関係発展のため多くの役割を果たしてきた安倍首相の急な辞任発表を残念に思う」と表明。「わが政府は新しく選出される日本の首相と新しい内閣とも韓日の友好協力関係の増進のため、引き続き協力していく」と強調した。韓国大統領府報道官のコメントに接して、正直言って少し、うれしい驚きを感じた。

 なお、安倍首相と共に長期政権を歩んできたドイツのメルケル首相の報道官は28日、安倍首相の辞任表明を受け、「辞任は残念だ。われわれは共によく働いた。安倍首相は常に、われわれにとって共通の価値と多国間主義を掲げてきた」という内容のツイッターを発信している(産経新聞電子版)。

 当方が40年前、欧州に就任した直後、現地のメディア関係者から「日本の首相の名前は何と言ったっけ」という質問をよく受けたものだ。経済大国といっても極東アジアの首相の名前を直ぐに思い出す欧州記者は多くいなかった時代だ。短期間で首相がコロコロ変わる日本の政治事情では致し方なかった。安倍首相が登場して事情は変わった。世界の国際会議で堂々と言動する首相の姿を見るたびに、海外居住の日本人の一人として誇らしく感じたものだ。そして誰も「日本の首相の名前は」とは訊かなくなった。「ミスター・アベ」は世界で日本の看板となっていったからだ。

ベラルーシ正教会トップ人事の「狙い」

 ロシアのプーチン大統領は27日、国営放送でのインタビューの中で、大統領選(8月9日実施)の不正問題を追及されているベラルーシのルカシェンコ大統領の支援要請を受け、「予備警察の派遣準備をした」ことを明らかにした。ただし、「ベラルーシの治安が混乱し、制御できなくなった場合という前提条件だ」と強調した。ルカシェンコ大統領の大統領選不正問題を追及する欧米諸国の圧力に対し、プーチン氏はロシア側の強硬姿勢をアピールする狙いがあると受け取られている。

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▲ルカシェンコ大統領とモスクワ総主教府のキリル1世(バチカンニュース8月26日、写真はANSA通信)

 ベラルーシはウクライナとは違う。親ロシアのベラルーシに武力介入した場合、ベラルーシの国民を反ロシア側にしてしまう危険性がある。実際、大統領選の不正に抗議する大多数の国民は大統領選のやり直しを要求しているだけであり、ウクライナの民主運動で見られたように、欧州接近かロシア併合か、といった国の方向性は争点ではない。大統領選で対抗候補者だったスベトラーナ・チハノフスカヤ氏ら反体制派メンバーが所属する調整評議会はその点をはっきりと説明している(「ベラルーシはウクライナではない!」2020年8月22日参考)。

 ところで、ミンスクの抗議デモに目を奪われている時、ベラルーシの主要宗教、ベラルーシ正教会のトップが突然代わった。バチカンニュース独語版によると、ロシア正教の運営組織、聖シノドは25日、バリサウのベンジャミン主教(51)をベラルーシとミンスク総主教区の首座に選出したという。それに先立ち、モスクワ総主教のキリル1世は2013年12月からベラルーシ正教会首座だったパーヴェル総主教(72)の辞任嘆願書を受理し、ロシア連邦南部クラスノダールで今月初めに新型コロナウイルスで亡くなって空席となったクバン主教区に同総主教を人事している。

 ベラルーシ正教会のトップ人事は正教会内の事情に基づくものとは考えられない。人口950万人余りのベラルーシの国民の80%が正教会に属している。そのベラルーシ正教会は1991年のベラルーシの独立で一定の自治権を得たが、総主教、主教人事では依然、ロシア正教のモスクワ総主教府が決定している。だから、ベラルーシ正教会のトップ人事はロシア正教会を掌握するプーチン大統領の指図に基づいているとみるべきだろう。

 プーチン氏は自分は幼い時、正教会の洗礼を受けたと公表し、モスクワ総主教のキリル1世とは緊密な関係だということを機会のある度にメディアを通じて表明してきた。プーチン氏はそのロシア正教を通じて国民に愛国心を訴えてきた。プーチン氏にとって、ロシア正教会は自身の政権維持の道具なのだ(「正教徒『ミハイル・プーチン』の話」2012年1月12日参考)。

 それではベラルーシの場合はどうか。プーチン氏は、ロシア正教会のモスクワ総主教府の管理下にあるベラルーシ正教会を通じてベラルーシの国民を親ロシアに繋げておくという政策だろう。

 モスクワ総主教府は今回の人事の理由については何も説明せず、「ベラルーシの社会的混乱に懸念を表明し、早急に社会安定が戻ることを要望したベラルーシ正教会のアピールを支持する」というだけだ。パーヴェル総主教が突然辞任に追い込まれたのには理由があるはずだ。

 パーヴェル総主教は当初、ルカシェンコ大統領の再選を歓迎し、抗議デモ参加者に対しては距離を置き、聖職者関係者には「政治問題に干渉するな」と指示していた。そこまでは問題なかったが、総主教がその後、デモで負傷した参加者が入院している病院を訪問し、デモ参加者と治安部隊の衝突事件の公正な調査を要求し始めたのだ。同総主教の変身に気が付いたモスクワ総主教府は急遽、聖シノドを開き、(プーチン氏の同意を得て)同総主教府を辞任に追い込んだ、というのが事件の核心だろう。

 プーチン氏はベラルーシへの武力介入の可能性を示唆する一方、ベラルーシ国民をモスクワ離れさせないために、ベラルーシ正教会のトップにモスクワ総主教府に忠実な主教を選出したわけだ。

 蛇足だが、ルカシェンコ大統領は同国の少数宗派、カトリック教会指導部に対し、「教会は国内の政治に干渉するな」と主張し、干渉すれば制裁すると警告を発した。それに先立ち、ミンスク大司教区のタデウシュ・コンドルシユヴィチ大司教は今月21日、ユリー・カラエフ内相と会談し、民主的抗議デモに対する弾圧を批判し、「教会は常に弱者側に立ち、その声が届くことを支援してきた。だから、我が国で今展開されている事態に対して黙過できない」と教会の立場を説明し、拘束されたデモ参加者の即釈放をアピールした。

 ルカシェンコ大統領は今月22日、同国西部のフロドナ市での演説で「聖職者の発言を聞いて驚いた。聖職者は反体制派の言動を支持してはならない。国家当局はそのような言動に対して静観していると考えているのか」と声を大にして批判し、「教会はこれまでと同じように国民のために祈っておればいいのだ」と述べている。

 なお、ベラルーシでは26日、2015年ノーベル文学賞を受賞したスヴェトラーナ・アレクシェービッチさんが捜査当局に出頭を要請され、事情聴取されている。アレクシェービッチさんも大統領選の不正を抗議するデモ参加者を支援したからだ。ルカシェンコ大統領はカトリック教会であれ、ノーベル文学賞受賞者であれ、片っ端から呼び出し、「政権打倒を目論でいる」とクレームを付け、圧力を行使している。「欧州の最後の独裁者」ルカシェンコ大統領の強権政治には限界が見えてきた。

韓国外相が示した「謝罪」使い分け

 韓国中央日報日本語版26日電子版に韓国の康京和外交部長官(外相)「ニュージーランドに謝罪しない」という見出しの記事が報じられていた。日本に対して謝罪要求を繰返してきた同長官は今度は謝罪を相手国から要求されたが、謝罪を断ったというのだ。もちろん、日本への謝罪要求とニュージーランドからの謝罪要求の内容は全く異なっているが、「謝罪」に対する韓国外相の対応が興味深いのでここで紹介する。

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▲多国間外相会議で新型コロナ対策について語る康京和外相(韓国外交部公式サイトから、2020年8月11日)

 先ず、どうしてニュージーランドが韓国に謝罪を要求しているのかを簡単に復習する。在ニュージーランドの韓国外交官(A氏)が2017年末、現地のニュージーランド男性職員に対して3回、セクハラしたという内容が同国メディアで報じられた。同外交官は「そのようなことは全くなかった」と否定してきた。韓国側はその直後、当該の外交官を帰国させ、1カ月減給の懲戒処分。その後、同外交官は現在、他のアジアの国の総領事として勤務中という。

 これで事件は曖昧に終わるのかと考えられだした時、ニュージーランド・ウェリントン地区裁判所が今年2月28日、A氏に対して逮捕状を発行したから再び大きな話題となった。

 ニュージーランドの地元メディアは「韓国政府は逮捕状の執行に協力していない」と批判、それに対し、韓国側は「外交官の特権および免除など諸般事情を総合的に検討した」と説明した。その後もニュージーランド側のメディアは「韓国外交官のセクハラ問題に対して韓国側の対応は誠実さがない」と厳しく批判したことから、韓国外交官セクハラ疑惑問題は両国の大きな外交問題となってきたわけだ。

 そして先月28日、ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相と文在寅大統領の電話首脳会談が行われた。会談はニュージーランド側からの強い要請で実現されたという。

 会談では新型コロナウイルス感染問題の対応について、それぞれ意見、経験を交換した後、韓国側は世界貿易機関(WTO)次期事務局長選に立候補している韓国の産業通商資源部の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長の支持をニュージーランドに要請したという。

 ここまでは全く問題がなかったが、アーダーン首相が会談終わり間際に、韓国外交官のセクハラ問題を取り上げたのだ。韓国とニュージーランド両国外務省は事前に首脳会談での議題調整をしたが、韓国外交官のセクハラ疑惑は首脳会談の議題にはなかった。それにもかかわらず、アーダーン首相は文大統領に対応について話しかけたわけだ。ソウルの大統領府の説明によると、文大統領は、「関係部署が事実関係を確認した後で処理する」と答え、それ以上は話はなかったという。

 両国首脳の電話会談で韓国外交官のセクハラ疑惑が飛び出したと聞いた韓国外務省側は驚いた。康京和長官は、「首脳会談で議題となっていないテーマが飛び出したことは遺憾だ」と、外交慣例に反したニュージーランド側を批判する一方、「大統領に心地悪い思いをさせてしまった」と恐縮している。

 康京和長官は25日、ニュージーランドに謝罪する意向はあるかの質問を受けた時、「他国に外交部長官が謝罪するのは国家の品格の問題だ。今この場で謝罪することはできない」(中央日報)と述べたという。日本の外相が同じように答えたら、それこそ韓国では「非礼だ、けしからん」と大騒ぎとなるだろう。

 康京和長官は他国からの謝罪要求では「国家の品格」を持ち出して拒否する一方、身内の大統領に対しては、「心地悪い思いをさせてしまった」と詫びている。韓国の外相ではそれでいいのかもしれないが、他国の外相、外交官と話す機会が多い立場にいながら、その目線は国内に向いているのを感じる。アーダーン首相が外交慣例を破ってでも韓国外交官のセクハラ疑惑の真相解明を求めたわけだが、韓国側はこれまで同問題に真摯に対応してきただろうか。事件が起きて2年以上が経過している。ニュージーランド側が韓国の対応に不満を持つのは当然かもしれない。

 問題は確かに韓国側のメンツを失わせるような内容だ。国家元首の立場にある大統領にそのような問題で煩わせたくないと考えた康京和長官の配慮は分かるが、韓国側が迅速に事件を調査し、ニュージーランド側に説明していたらならば何も問題なかったはずだ。

 謝罪を相手に要求する時は威勢がいいが、相手から謝罪を要求されると途端に腰砕けになり、国内の反応にだけ神経がいく。康京和長官の言動を見ているとそのように感じてしまう。

 文大統領は慰安婦問題では、「犠牲者の慰安婦がどのように感じているかが最も重要だ。慰安婦が心から許すというまで問題は解決されない」と語ってきた。犠牲者ファーストだ。それではニュージーランドの犠牲者、在ニュージーランド韓国大使館勤務の男性職員へのセクハラ疑惑はどうなのか。文大統領や外相の対応を見る限りでは、犠牲者への配慮は全く感じられない。

 韓国では、「謝罪」は相手側に要求するものであって、自ら謝罪はしないと考えられているのか。韓国社会で定着した犠牲者メンタリティ―とでもいうのだろうか。日本人は相手に要求されれば安易に謝罪するので、国際的な交渉事で失敗も多い。この際、韓国から“謝罪の使い分け”について伝授してもらうべきかもしれない。

バイデン氏は中国共産党政権に怒れ!

 選挙では有権者は身近な経済問題に関心を寄せるため、外交問題を争点とすれば有権者の支持が得られないといわれてきた。ところが、次期米大統領選では外交問題が重要となる例外的な選挙だ。具体的には、対中国政策だ。大統領候補者は中国共産党政権に対するスタンスを有権者にはっきりとアピールしなければならない。

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▲米民主党大統領候補者ジョー・バイデン氏(米民主党公式サイト)

 11月3日の米大統領選の顔ぶれが決まった。トランプ・ペンス現職組に対し、バイデン・ハリス(上院議員)カップルとの戦いだ。ここで問題は、民主党大統領候補者、ジョー・バイデン前副大統領の対中スタンスが明確でないことだ。

 バイデン氏は20日、民主党全国大会での指名受託演説では中国について一度言及しただけだ。医療機材の中国依存からの脱却だ。肝心の新型コロナウイルス感染問題では、現職のトランプ大統領の対応ミスを糾弾したが、16万人以上の米国民の命を奪い、4000万人の国民を失業させた新型コロナウイルスが中国武漢発であり、中国共産党政権が事実を隠蔽した結果、世界的大流行(パンデミック)となった経緯への言及はなかった。トランプ氏からその直後、「中国に甘い政治家」と酷評されたほどだ。

 大統領を目指す政治家は国民の最大関心事が何かを知り、その対策と政策を明らかにしなければならない。米国民の目下の最大関心事は新型コロナ感染防止と、それが原因で停滞する国民経済の立て直しだ。すなわち、中国発ウイルス問題は単なる外交問題ではなく、米国民が最も関心を払い、解決を願っているテーマだ。にもかかわらず、バイデン氏もカマラ・ハリス上院議員も「人種差別の根絶を最大の問題とする」と主張し、“米国を人種差別国家”とする自虐史観を展開した。新型コロナ感染問題では、バイデン氏はトランプ氏の感染防止のミスを批判することに集中し、中国共産党政権の隠蔽工作などには沈黙を通している。トランプ氏が新型コロナ感染に言及する時は「中国ウイルス」と呼び、新型コロナ感染がどこから発生したかを明確に訴えているのとは好対照だ。

 これでは中国共産党政権の思う壺だ。中国国営メディアは「バイデン氏が当選すれば、トランプ大統領よりも米中関係をより円滑に対処できるだろう」とエールを送っているのだ。中国共産党政権から当選が期待される米大統領候補者とは何者だろうか。

 現職大統領のトランプ氏が中国の責任を追及するのは米大統領として当然だ。次期大統領のポストを狙うならば、バイデン氏は対中政策のスタンスを明確にすることが国民への義務だ。現職大統領を批判する材料として新型コロナ問題を扱うバイデン氏の目線は国民には向かっていない。

 フランスのマクロン大統領は、「新型コロナ感染との戦いは戦争だ」と表現したことがあった。米国は新型コロナ対策で戦争下にあるとすれば、共和党も民主党も党の壁をこえ、結束して現職大統領を支援するのが米国の良き伝統だったが、バイデン氏はその伝統を無視するどころか、新型コロナ問題を現職大統領叩きに利用し、肝心の中国の責任を忘れている。これだけでも米大統領の資格が問われてくる。

 バイデン氏が受託演説の中で新型コロナを発生させた中国共産党政権を厳しく追及していれば、中国国営メディアが、バイデン氏のほうが中国にとってやりやすい相手だという論調を流すことはなかっただろう。中国から称賛され、当選が期待されるということは本来、マズいのだ。「今後の交渉でやりやすいから当選が期待される」といわれるようでは話にもならない。多くの同胞、知人、家族を奪った新型コロナへの怒りを肌で感じ、中国共産党政権に対し激しい怒りを発せない大統領候補者を米国民は支持しないだろう。

 バイデン氏は新型コロナ感染を防止するためにこの期間、自宅の地下室に籠り、もっぱらビデオ・メッセージを発信してきた。77歳の高齢のバイデン氏にとって自身の感染防止が大切だが、同氏が地下室で籠っている時も多くの国民は感染の危険にもかかわらず、働かざるを得ないのだ。彼らにバイデン氏はどのようなメッセージを送るというのだ。
 
 独週刊誌シュピーゲル(2019年10月12日号)はバイデン氏を“米国のヨブ”と呼び、人生で多くの苦難に直面した政治家というプロフィールを紹介していた。妻と娘を自動車事故で、長男を病で失ったバイデン氏は、多くの涙を流してきた一人だろう。流暢に言葉が飛び出すオバマ前大統領と比べれば、その演説は退屈で、眠たくなるといわれるが、人間としての好感度は悪くない。そのバイデン氏にとって中国共産党問題は一種の踏み絵となる(「人は『運命』に操られているのか」2019年10月20日参考)

 バイデン氏は中国共産党政権の新型コロナ感染問題の責任を追及し、ウルグル系住民への同化政策、法輪功信者からの臓器強制摘出を厳しく批判することで、中国共産党政権に対する明確なスタンスを国民に示してほしい。

「関与政策」で独裁政権は変わるか

 ドイツのメルケル首相は来年秋には政界から引退すると表明して以来、政治的生命は終わったと受け取られていたが、中国武漢発の新型コロナウイルスの欧州感染拡大を契機に政治的影響力を回復してきた。

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▲昨年9月、中国武漢市を視察中のメルケル独首相(独連邦首相府公式サイトから)

 ところで、欧州連合(EU)の議長国議長として活躍するメルケル首相には「ロシア、イラン、中国など共産国や独裁国への対応が緩やか過ぎる」といった批判がこれまでも絶えなかった。同首相はそれらの問題国の指導者と対話、交流を重ね、経済交流を推進していけば、それらの国もいい方向に変わるという「関与政策」の信奉者だ。それに対し、ポーランドのワルシャワ東方研究センターのコンラード・ポプラブスキ氏(Konrad Popławski)はメルケル首相の対共産圏・独裁国への関与政策について、「独裁国に金を与えたぐらいで、その国が変わることはない」と述べ、注目を浴びている。

 ポプラブスキ氏は中国共産党政権を例に挙げ、「メルケル首相は中国を戦略パートナーと呼び、欧州全体にとって中国は重要だと強調し、中国共産党政権との対話の必要を執拗に主張してきた」と説明している。

 実際、メルケル首相は欧米首脳の中で北京を訪問した回数では飛びぬけて多い。同首相は昨年9月5日にも3日間の日程で訪中している。12回目の訪中だった。訪中にはいつものようにドイツ産業界からVWやBMWなど同国経済を代表する企業代表が随伴した。米中貿易戦争の真っ最中、香港で連日民主化デモが行われている時、西側首脳として初めて中国入りしたわけだ(「メルケル首相の12回目の訪中は?」2019年9月8日参考)。 

 ドイツで今年、チェチェン紛争の時、ロシアに抵抗した武装勢力を指揮したグルジア人男性がベルリンの路上でロシア政府が差し向けた殺人者によって暗殺されるという事件が起きたが、メルケル政権は事件の全容解明には余り熱心ではない、という批判の声が聞かれる。

 メルケル首相の「関与政策」はどこからくるのだろうか。ドイツでは共産圏、独裁国との「関与政策」を始めたのはメルケル首相が初めてではない。ドイツが東西に分かれていた時、西ドイツのヴィリー・ブラント首相(在任1969〜74年)はコンラード・アデナウアー政権後、東ドイツを含む東欧諸国との関係正常化に乗り出した。社会民主党のブランド首相が展開した外交は「東方外交」と呼ばれた。ただし、ブラント氏は1974年、自身の秘書ギュンター・ギヨームが旧東独のスパイだったことが発覚し、辞任に追い込まれ、東方政策は一旦終わりを迎えた。しかし、コール首相時代を経て、東西ドイツの再統合後、コールの愛弟子メルケル首相が登場すると、「関与政策」として蘇ってきたわけだ。

 ポンぺオ米国務長官は7月下旬、カルフォルニア州で演説し、自由民主世界に対する中国共産党政権の脅威を強調し、「自由民主主義」対「共産主義」というイデオロギー対立を強調、中国の習近平国家主席を「全体主義イデオロギーの真の信奉者」と批判し、中国共産党の「暴政」に自由世界が打ち勝つことが「現代の使命」とまで呼び掛けている。共産国、独裁国への「関与政策決別宣言」をした米国は、欧州ではメルケル首相が障害とみて、“ドイツ外し”に乗り出してきている。駐独米軍の兵力削減もその一環だろう。最近では、ロシアの天然ガスをバルト海底経由でドイツに運ぶ「ノルド・ストリーム2」の海底パイプライン建設問題で、トランプ政権は「欧州がロシア産のエネルギーに依存を深めることは欧州全土の安全問題にとって危険だ」として、ドイツ側に計画の見直しを強く要求している(「『ノルド・ストリーム2』完成できるか」2020年8月6日参考)。

 ただし、ドイツ国内では中国共産党政権に対する警戒心は深まっている。ドイツのホルスト・ゼーホーファー内相は7月9日、ドイツの諜報機関、独連邦憲法擁護庁(BfV)がまとめた2019年版「連邦憲法擁護報告書」を公表した。388頁に及ぶ報告書の中で中国の諜報、情報スパイ活動に対しても異例の強い警告を発している。

 BfVの報告書では「習近平国家主席が政権を掌握した2012年11月以後、諜報・情報活動の重要度が高まった」と指摘、習近平主席は情報活動を中国共産党の独裁政権の保持のために活用してきたという。ドイツでは先端科学技術分野で独自技術を有する中小企業にターゲットを合わせ、企業を買収する一方、さまざまな手段で先端科学情報を持つ海外の科学者、学者をオルグしている(「千人計画」)と指摘し、「中国の諜報、スパイ活動を甘く見てはならない。彼らの諜報活動は北京の共産党政権直々の指令のもとに動かされているからだ」と説明しているのを見ても分かる。

 それに先立ち、ドイツのシンクタンク、メルカートア中国問題研究所とベルリンのグローバル・パブリック政策研究所(GPPi)は2018年1月5日の時点で、「欧州でのロシアの影響はフェイクニュース止まりだが、中国の場合、急速に発展する国民経済を背景に欧州政治の意思決定機関に直接食い込んできた。中国は欧州の戸を叩くだけではなく、既に入り、EUの政策決定を操作してきた」と警告している。(「独諜報機関「中国のスパイ活動」警告」2020年7月12日参考)。

 そのように考えると、共産国や独裁国への甘い関与政策はメルケル首相の個人的信条が強く反映した結果と受け取れる。旧東独出身で牧師の家庭で成長したメルケル首相には「共産主義に対して誰よりもよく知っている」という自負があるだろう。同時に、共産国の指導者に対して人間的なシンパシーを感じるといったアンビバレントな精神状況も考えられる。犯人と犠牲者との間の「ストックホルムシンドローム」ではないが、その変形型症候群だ。メルケル首相はポンぺオ国務長官のようなイデオロギーに基づいた批判はしない。メルケル氏は共産主義社会で成長した政治家だからだ。一方、ポンぺオ国務長官は共産主義国での実態体験がないからイデオロギーの面を強調せざるを得ないわけだ。

 ロシアの著名な反体制派指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏が何者かに毒を盛られ、危篤状況に陥った時、メルケル首相は素早くモスクワのプーチン大統領に電話を入れ、ベルリンで治療したいと支援を申し入れている。それは直ぐに受け入れられ、ドイツは運送救援機を現地の西シベリアに派遣し、移送が許可されるとベルリンのシャリティ大学病院に運んだ。このニュースはメルケル首相とプーチン大統領の間に人間的信頼関係があることを証明している。フランスのマクロン大統領がプーチン氏に同じような申し出をしたとしてもプーチン氏は受け入れなかっただろう。

 十数年に及ぶメルケル首相の共産国・独裁国への関与政策は欧米諸国が考える以上に深い。トランプ大統領がメルケル首相を苦手とするのも当然かもしれない。ただし、前者は今年11月の再選というハードルがあり、後者は引退時期が迫っているという事情があるから、米独関係は来年に入れば、今とは全く異なってくる可能性が十分考えられる。

「洗礼」を受ける成人が増えてきた

 ローマ・カトリック教会の信者数が年々、増加している。一時は人口大国の中国に迫る勢いすらあった。ところで、信者が増えるということはカトリック教会の教えが社会で一層受け入れられてきたことを意味するのだろうか。

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▲洗礼を受ける成人が増えてきた(バチカンニュース2020年8月23日から)

 実情は逆だ。聖職者の未成年者への性的虐待事件が報じられない日がないほどだし、米教会では聖職者の性犯罪への賠償金の支払いが難しく、破産宣言に追い込まれる教区も出てきている。バチカン教皇庁の資産管理も問題だらけで、不動産に投資するなど、神の職務とは関係ない所で信者からの貴重な献金が浪費されている、といった具合で、世界最大のキリスト教会、ローマ・カトリック教会の信頼は地に落ちている。「子供を神父の近くに近づけない」という両親さえいる。

 フランスの人気作家ミシェル・ウエルベック(Michel Houellebecq)の近未来小説「服従」のように、カトリック教国のフランスでイスラム教徒の大統領が選出されるといったストーリが現実味を帯びてきたような時代圏に生きている。

 にもかかわらず、バチカンが発表する信者数は減少するどころか少しづつだが増えているのは何故だろうか。理由は簡単だ。新生児が洗礼を受けるからだ。信者の親は子供が洗礼を受けないと、子供は将来教会で婚姻できないし、親自身が死んだ場合、教会葬もできないからだ。洗礼を受けて困ることはドイツ教会のように教会税を導入している国だけだろう。子供が働き出し、給料をもらうと教会税として数パーセント差し引かれる。いずれにしても、新生児が洗礼を受けるから信者数は自動的に増える。毎年の教会脱退者(数万人)より新生児数が少ない国はないだろう。

 もちろん、新生児は神の存在とか、近い将来遭遇するであろう悪魔の業といったことを知ったうえで洗礼を受けるのではない。気が付いた時、自分は洗礼を受けていたのだ。日本の代表的カトリック作家・遠藤周作もその一人だった。遠藤は「体に合わない服を勝手に着せられたような」と表現している。

 ところで、ベルギー教会では過去10年間、成人になった後、神を発見し、洗礼を受ける人が増えているという。バチカンニュースが24日、報じていた。新型コロナウィルスの感染拡大で自身の生命ばかりか、社会、国家の未来に対して不安が高まっている。そこでこれまで忘れていた神の存在について考え直し、教会の戸を叩く人が増えてきたのだろうか。

 新型コロナウイルスが猛威を振るっている2020年も18歳以上の成人305人が洗礼を受けたという。前年比で61人の増加だ。2010年は成人洗礼者数は143人だったが、5年後は180人に増えている。成人洗礼の場合、1年間の準備期間が必要だ。それから最初の聖体拝領を受けることになる。

 成人洗礼の増加といってもその数はまだ少ないが、教会にとって良き知らせかもしれない。聖職者の性犯罪が増え、教会の不祥事が絶えない時、教会の戸を叩く健気な人間がいるということは、教会関係者にとっても嬉しいだろう。

 そして次は、「どうして」と聞いてみたい衝動に駆られるが、成人洗礼の場合、様々な理由が考えられる。世論調査のように何パーセントはこの理由から、といったカテゴリー化は難しい。

 死の床で神の赦しを受け、カトリック信者として人生を閉じる政治家の話はよく聞く。1968年8月にソ連軍を中心とした旧ワルシャワ条約軍がプラハに侵攻した「プラハの春」後の“正常化”のために、ソ連のブレジネフ書記長の支援を受けて共産党指導者として辣腕を振るった、チェコスロバキア時代の最後の大統領、グスタフ・フサーク氏が死の直前、1991年11月、ブラチスラバ病院の集中治療室のベットに横たわっていた時、同国カトリック教会の司教によって懺悔と終油の秘跡を受け、キリスト者として回心したという話は、国民に大きな衝撃を与えた。また、キューバの独裁者、フィデル・カストロ(1926〜2016年)は2016年11月25日、死の直前にローマ・カトリック教会の聖職者から病者の塗油(終油の秘蹟)を受けていた(「フィデル・カストロの回心」2017年4月2日参考)。

 ここで考えたいのは、「死の床」ではなく、「人生の最中」に神を求め、洗礼を受ける成人のことだ。その数はまだ僅かだが増えているのは、無視できない現象だ。新型コロナ感染問題が関わっているのかもしれないが、ベルギーの教会では「過去10年間」で緩やかだが上昇してきている。新型コロナはその傾向をよりプッシュしたかもしれないが、それが全ての原因とはいえない。

 若い人の中には「恋人がカトリック信者だから僕も」といった人もいるだろう。結婚相手がユダヤ教徒の女性だったから、ユダヤ教に改宗した有名な水泳選手もいた。情報が氾濫し、価値の相対化が進んできた現代社会では虚無主義に陥る人も少なくない。そのような中で、「神に出会う人」はどのような人間だろうか。モーセがシナイの山で神の声を聞くといったドラマチックな出会いより、日常生活の中でちょっとした出会いや言葉から神を感じ、神を考える機会となるということは十分あり得るし、病気になって考え出す人もいるだろう。

 山に登頂するにはいろいろなルートがあるように、神との出会いにも一定の公式というより、さまざまな道程があるはずだ。そこに何らかの共通点があるとすれば、人生で最高に乗っている時というより、弱っている時、落ち込んでいる時に神と出会う人が多いということだ。

 「悲しんでいる人たちはさいわいである。彼らは慰められるだろう」(「マタイによる福音書」第5章)とイエスは語っている。すなわち、悲しみ、弱っている時が神との出会いのチャンスといえるわけだ。

エルドアン大統領の「良き知らせ」は

 トルコの最大の商業都市イスタンブールにあるチョーラ修道院が今後、イスラム寺院として利用されることが21日、明らかになると、国内外のキリスト教関係者の間で批判の声が上がっている。ギリシャのカテリーナ・サケラロプル大統領はツイッターで、「チョーラ修道院は著名な教会だ。1958年以来博物館だった同修道院のイスラム寺院化を止めさせるべきだ。そのような決定は扇動行為であり、超教派の対話を阻害するものだ」と指摘している。

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▲世界遺産のチョーラ修道院(チョーラ修道院のサイトから)

 なお、同大統領は今年7月のアヤソフィアのイスラム寺院化決定に対して14カ国の欧州の国家元首に書簡を送り、「アヤソフィアは欧州の共通の遺産である」として、トルコ側の決定を厳しく批判した。

 ギリシャのリナ・メンドー二文化相は、「トルコ側の行動は世界遺産への侮辱だ」と述べている。同相は、「チョーラ修道院はビザンチン文明の記念碑的な建物だ。モザイクとフレスコ画が一体化した芸術作品だ。チョーラ博物館の聖母マリア画はビザンチン文明の歴史と芸術に関する書物には必ず紹介されていて世界的に有名だ。14世初期のビザンチン帝国時代の『即位したキリスト』のモザイクも同様だ。その芸術的価値はアヤソフィアと同じだ。寛容、多様性を促進させる代わりに、21世紀になって時代が後退するとは本当に悲しい。芸術に関して互いに対話する時代なのに、トルコ大統領の今回の決定はそれを後退させるものだ」と指摘している。

 欧州連合(EU)外交問題担当のナビラ・マスラリ報道官は、「アヤソフィアと同様、チョーラ修道院もユネスコの世界遺産に指定されている。トルコ政府は宗派間の対話、寛容、共存の促進に対して義務がある」と述べている。

 それに対し、トルコ外務省報道部は22日、「とんでもない言いがかりだ」と一蹴している。トルコ側はこれまでのチョーラ修道院を「カリエ(Kariye)イスラム寺院」と呼称を変え、「アヤソフィアと同様、カリエ・モスクもトルコの文化的財産だ」と反論している。バチカンニュースが23日、報じた。

 このコラム欄でも伝えたが、トルコでは7月、イスタンブールで博物館として使用されてきた世界的有名な観光地でもあるアヤソフィアが再びイスラム教礼拝所(モスク)として利用されることになり、エルドアン大統領を迎えて同24日、86年ぶりにイスラム教礼拝が行われたばかりだ。

 アヤソフィアの歴史は長い。東ローマ帝国(ビザンティン帝国)のユスティニアヌス帝が西暦537年、東方正教会の建物として建設したが、オスマントルコが1453年、当時コンスタンティノープルと呼ばれていたイスタンブールを占領すると、アヤソフィアをモスクに改修し、4つの尖塔を建設した。1934年、ムスタファ・ケマル・アタテュルク初代大統領(1881〜1938年)はスルタン制を廃止、共和国を樹立すると、イスラム教の世俗化を促進し、アヤソフィアをモスクから博物館とした。ユネスコの世界遺産に指定され、世界から観光客を集めるトルコ最大の観光地となった。ところが今年7月10日、トルコ最高行政裁判所が博物館を廃止し、イスラム教礼拝所に戻した。

 そのニュースが流れると、イスラム教徒から歓喜の声が聞かれる一方、キリスト教会からは「アヤソフィアは超教派運動のシンボルだった」と嘆く声が聞かれた。メディアはイスラム根本主義傾向の強いエルドアン大統領がトルコのイスラム化をさらに一歩前進させたと報じ、「アヤソフィアはキリスト教とイスラム教間の架け橋であり、共存のシンボルだった」(BBC、7月11日)として、トルコ側の今回の決定を批判的に発信した。モスクワ正教総主教府は、「トルコ政府が世界遺産に関して過小評価するのは遺憾であり、悲しいことだ」という声明文を公表している(「『神』は誤解されてきた」2020年7月17日参考)。

 アヤソフィアの場合、同教会内のキリスト教関連の芸術品は取り外されないといわれてきたが、関係者によると、「キリスト教関連の芸術品は布などで覆われ、見ることができない、女性の入館も制限されている」という。

 エルドアン大統領はイスラム根本主義組織「ムスリム同胞団」の“影の指導者”といわれ、オスマン・トルコ帝国の再現を夢見ているとも受け取られているが、トルコの国民経済はここにきて停滞し、通貨リラの価値は下落。同大統領の支持基盤の与党政党「公正発展党」(AKP)は地方選挙で敗北が続くなど、国民の支持率は低下してきた。

 そのような状況下、エルドアン大統領は国民の愛国心を鼓舞する狙いから、アヤソフィア、そしてチョーラ修道院のイスラム教寺院化を決定したのだろう。宗教関連建物は大統領にとって自身の野心を実現させる手段に過ぎず、建物の宗教性、芸術性には余り関心がないわけだ。

 蛇足だが、エルドアン大統領は21日、ィスタンブールで記者会見を開き、「黒海周辺(北部ゾングルダ県沖約170キロ)で過去最大規模の天然ガス田、推定3200億立法メートルが見つかった。20年間はトルコの全エネルギーを賄うほどのものだ」と発表し、「2023年には生産を開始する。トルコ経済は回復、発展していく」と誇らしく語った。興味深い点は、意図的か無意識に飛び出したかは分からないが、エルドアン大統領は過去最大級の天然ガス田の発見をキリスト教でよく使う「良き知らせ」(福音)と表現し、記者会見を始めたことだ。

 中東地域では過去、原油、天然ガスの発見がその国の国民経済、ひいては国民の生活改善に役だったという例は少ない。周辺国と地下資源の奪い合い、紛争の激化となってきた例が多い。実際、トルコは現在、東地中海の天然ガス開発と海底パイプラインの建設問題でギリシャ、キプロスと対立している。今回の黒海の天然ガス田発見でもロシアとブルガリアから既に不協和音が聞かれる、といった具合だ。

 アヤソフィア、チョーラ修道院のモスク化を決定したエルドアン大統領の対話、共存精神のない独善的なやり方は、天然ガス開発問題でも、周辺国家との紛争を誘発させるかもしれない。過去最大の天然ガス田の発見がトルコ国民全てに「良き知らせ」であることを願うだけだ。

旅行帰りがウイルスを運んでくる!

 オーストリアのクルツ首相は16日、「新型コロナウイルスは車でわが国に運び込まれている」と述べ、アルプスの小国オーストリアにウイルスを運ぶ西バルカンのクロアチアへの渡航警告を発すると共に、クロアチア旅行からの帰国者に無料で新型コロナ検査を実施してきたことはこのコラム欄でも報じてきた。今度はスぺインのマヨルカ島などのバレアレス諸島旅行帰りにも感染者が多数出てきたことから、バレアレス諸島への渡航警告を出す一方、帰国者に対しては空港で無料で新型コロナン検査を実施している。

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▲ドナウの畔でリラックス(ウィーン市観光局公式サイトから)

 今年10月11日にウィーン市議会選挙が実施されるが、与党「社会民主党」のペーター・ハッカー厚生問題担当者が、「新型コロナウイルスは車だけではなく、飛行機でも運び込まれている」と少々、クルツ首相をからかうようにテレビでコメントしていたのが印象的だった。

 旅行帰りの国民への感染対策に乗り出してきた時、新規感染者が急増してきた危険地域としてオーストリアが指定され、自国民にオーストリア行きを控えるよう警告を発する国(例えば、英国)が出てきている。欧州では周辺国への渡航を控えるように警告する一方、他の周辺国から渡航警告を受けるといった渡航警告サイクルが展開されているのだ。

 最近の新規感染者では高齢者よりも15歳から24歳の若い世代で急増していることが特長だ。新規コロナが欧州に感染を広めた今年3月ごろ、高齢者や病気持ちの人が感染の危険度が高いといわれてきたが、あれから半年が過ぎて、今度は最も感染の危険がないといわれてきた若い世代に新型コロナ陽性者が急増してきた。彼らの多くは無症状だから、家庭内や外で接触する人を感染させ、最終的に高齢者を感染させる危険性があるわけだ。

 8月はもうすぐ過ぎ去り、夏季休暇シーズンは幕を閉じようとしている。学校も新学期を控え、新型コロナ対策を万全に準備しているが、ウイルス専門家は「第2波は既に到来してきた」と警告を発する。

 3カ月余りの規制期間を経て、感染ピークが過ぎたこと、国民経済の再開が急務となってきたことから、外出規制は緩和され、観光業の再開にもOKを出す国が増えたわけだが、その結果、感染第2波をもたらしたともいえる。

 第1波は中国武漢発の新型コロナの感染だったが、第2波は規制緩和による観光業の再開が要因となっている。オーストリア保健省の発表によれば、新規感染者の約3割が「外国旅行からの帰国者」だという。予想されたことだが、新型コロナウイルスは人間のように夏季休暇は取らず、感染拡大の時期を待っていたともいえるわけだ。直径最大200ナノメートルの新型コロナはひょっとしたら人間より数段ずる賢いのだろう。

 オーストリア保健省によると、ウィーンで過去4週間、新型コロナウイルス陽性者だったのはクロアチア帰りで31・2%、次いでトルコからの帰国者11・7%、コソボ帰り11・3%、セルビア帰り6・1%だ。ちなみに、オーストリア国内旅行帰りは8・1%だった。

 オーストリアは第1波の感染拡大を早急な国境閉鎖、外出制限、マスクの着用義務などを次々と打ち出して抑えることに成功し、クルツ政権は少なからず自負してきたが、第2波の到来では、スーパーでのマスク着用の再義務化を実施する以外は、ソーシャルディスタンス、不要不急の外出を控えるなど、これまでの規制を繰返すだけだ。

 観光は本来、“神の光を観る”ことだといわれるように、異国の名所、旧跡の観光地をじっくりと尋ねていく。それだけならば、新型コロナウイルスが侵入する隙間は余りないが、夏季休暇の場合、日常生活からの解放感もあって、やれパーティだ、ディスコだとなり、観光地の夜の街にも足が向くケースが多い。そこではマスクは着用されず、2mのディスタンスなどは忘れられる。外国へ旅行する余裕のない若者たちは友達を誘ってドナウ川沿いや公園に集まってビールを飲みながら深夜まで騒ぐ。その結果、彼らの中から新規感染者が出てくるわけだ。

第1波とは違い、第2波の場合、新型コロナ感染防止の規制処置に対し、国民の自由を制限するといった批判の声が上がる一方、マスクの着用義務化に対してもプロ・コントラ(賛否)が聞かれる国が多い。第2波の感染防止は国民の自主的な責任と連帯感がより求められることになる。それだけに、第2波の感染防止は第1波の時より難しくなり、最悪の場合、第1波を超えた大感染をもたらす危険性が出てくるわけだ。

 治療薬、ワクチンがまだ見つかっていないだけに、国民は一人一人、自身と他者の命を守るという責任と連帯感をもう一度、呼び起こすべきだろう。夏バテしている時ではない。新型コロナウイルスは今も、チャンスがあれば侵入しようとしているのだ。

ベラルーシはウクライナではない!

 ロシアのプーチン大統領が大きな影響力を有している点でベラルーシとウクライナは酷似しているが、その内情は異なっている。大統領選の不正問題を追及されているベラルーシのルカシェンコ大統領がプーチン氏に支援を要請したからといって、2014年のウクライナのように、モスクワから即、軍事支援が実施され、反ルカシェンコ派が鎮圧されるということは現時点では考えられない。プーチン氏は両国の違いを知らない指導者ではない。自身の影響を効率的に発揮するためにはどうすればいいかをよく知っているからだ。

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▲ミンスクの聖母と呼ばれる「聖霊大聖堂」(ベラルーシ共和国観光情報サイトから)

 ズバリ、ベラルーシの政情がこれ以上エスカレートし、大統領派と国民の間の亀裂が拡大するようだと、プーチン氏は軍の派遣よりもルカシェンコ大統領にモスクワ亡命を勧めるだろう。ベラルーシ国民を反ロシア側にするような武力介入はマイナスだが、ルカシェンコ大統領がいなくてもベラルーシはやっていけるぐらい、プーチン氏は知っているはずだ。

 ベラルーシの国民はウクライナとは違い、基本的には親ロシア傾向が強い。それをルカシェンコ大統領の独裁政権を守るために軍事介入して国民を反ロシアにするようなバカげたことをプーチン氏はしないだろう。第2、第3のルカシェンコは見つかるが、第2のベラルーシ国民は見つからないからだ。

 リトアニアに亡命した大統領候補者の1人だったスベトラーナ・チハノフスカヤ氏(37)はビデオを通じて新しい国創りに参加する意思を表明するとともに、「新しい国は欧米とロシアの両方に友好な国だ」と述べている。

 ウクライナの場合、東西が分裂し、西側は欧米寄り、東部地域はロシア傾向が強いことはウクライナの内戦を見れば理解できる。西側は東方帰一教会(東方典礼カトリック教会)が強い一方、クリミア半島を含む東部ではロシア系正教会が支配的だ。ベラルーシではそのような地域的分裂は少なく、宗教ではベラルーシ正教が80%以上を占めている(同正教はロシア正教の影響下にある。第2の宗教はカトリック教会だが、その勢力はせいぜい15%)。

 ちなみに、ウクライナ正教会は2018年、ロシア正教会から独立した。その結果、ロシア正教会は332年間管轄してきたウクライナ正教会を失い、世界の正教会で影響力を大きく失う一方、モスクワ正教会を通じて東欧諸国の正教会圏に政治的影響を及ぼそうとしてきたプーチン氏の政治的野心は一歩後退せざるを得なくなってきた(「ウクライナ正教会独立は『善の勝利』か」2018年10月15日参考)。

 ウクライナで親ロシアのヤヌコーヴィチ大統領退陣要求デモが発生した時を思い出してほしい。キエフのマイダン広場(独立広場)のデモ集会には欧州連合(EU)の旗を持参して参加した国民が多数見られたが、大統領選の不正に抗議するミンスクのデモではEUの旗を掲げる市民の姿は見られなかった。ベラルーシはロシアのプーチン大統領が推進するユーラシア連合に参加している。

 一方、プーチン氏の対ウクライナと対ベラルーシの姿勢は明らかに異なっている。ウクライナでは同国の少数民族、ロシア系住民の権利を守るために直接的、間接的に軍事支援し、ロシア系が多数占めるクリミア半島を併合した。対グルジア戦争でも同じだった。ロシアは2008年、親西欧派のグルジアから分離を模索する南オセチア、アブハジアと連携を結び、グルジアと戦闘を開始し、短期間で勝利したことはまだ記憶に新しい。

 しかし、ベラルーシでロシアが軍事介入するメリットはないのだ。だから、プーチン大統領は欧米諸国に「ベラルーシへの内政干渉は止めよ」と強く釘を刺しただけだ。もちろん、ベラルーシの政情が激変し、欧米諸国の影響が強まれば、プーチン氏も軍事介入のシナリオを考えざるを得なくなるかもしれない。

 EUは過去、対ウクライナ政策で過ちを犯した。キエフ政府にEU加盟をちらつかせ、ウクライナに自由貿易協定の締結を迫ったことだ。ウクライナの国力と経済力はEU加盟の条件からはほど遠い。その上、国家の腐敗体質インデックスでは179カ国中、134番目だ。そのウクライナのEU準加盟交渉は両者にとって不幸なだけだ。ルクセンブルクのアッセルボルン外相は当時、「ロシアの欧州統合を促進せずにウクライナのEU統合を試みたのは間違いだ」と、ズバリ指摘している。ウクライナ内戦の責任の一部はEU側の非現実的な政策にあったわけだ。EU側はベラルーシに対して同じ間違いを繰り返してはならない(「ウクライナ危機では欧米も共犯者」2014年5月6日参考)。

 旧ソ連・東欧諸国の経済統計・分析で有名なウィーン国際経済比較研究所(WIIW)のウクライナ経済専門家のロシア人エコノミスト、ヴァシ―リー・アストロフ氏は、「ウクライナは歴史的発展でも東西は異なる。宗教もそうだ。理想的な選択肢は欧州とロシア両者と友好関係を維持することだ。その前提条件は欧州とロシアの関係が深化することだ。欧州とロシアの双方と自由貿易協定を締結できれば、ウクライナは現在のようなジレンマに苦しむことはない」(「ウクライナ経済専門家に聞く」2014年3月5日参考)と述べている。同氏の発言内容はベラルーシに対してもいえることだ。

 EUのミシェル大統領は20日、プーチン大統領と電話会談を行い、ベラルーシ国民と連帯するEUの立場を伝えている。早急なベラルーシ接近はウクライナの二の舞になる危険性が出てくるだけに、ロシアとの対話を継続しながらベラルーシとの関係を深めていくべきだろう。
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