ジュネーブの国連人権理事会で31日午後(現地時間)、日本の人権問題への「普遍的・定期的審査」(UPR)が実施されるが、加盟国から第2次大戦時の旧日本軍の性的奴隷システム(通称・従軍慰安婦問題)に対して質問が飛び出すものと予想される。
例えば、オランダは質問内容を既に提出済みだが、その中に旧日本軍の「慰安婦問題」が含まれている。参考までに同国の質問の概要を紹介する。
「軍の性的奴隷システムのテーマは関係国間だけの問題ではなく、日本国内の内政でもある。同システムに関しては1990年終わりに学校の教科書で紹介されたことがあるが、2012年の学校教科書には掲載されていない。第2次大戦時に犯された非道な行為について、若い世代に正しい認識を喚起する重要な契機のはずだ。日本政府は、基本的人権の尊重を若者たちに教育するという観点から、旧日本軍の性的奴隷制度をどのように将来の世代に伝えていく考えか」
日本側は今年7月、「UPR第2回政府報告」を国連人権高等弁務官事務所(UNHCHR)に提出済みだが、オランダの質問に何も言及していない。ただし、UPRの3時間半の審査の中で加盟国から出る可能性が高い。
例えば、2008年5月の日本の第1回UPRでは42カ国の加盟国が被審査国の日本に質問。慰安婦問題を挙げた国は3カ国、北朝鮮、韓国、そしてオランダだった。
北朝鮮は旧日本軍の慰安婦問題を人権蹂躙として激しく批判する一方、その犠牲者への賠償を要求。オランダも慰安婦問題に関する国際社会の懸念を表明。韓国は慰安婦問題に対する真摯な対応を日本側に要求している、といった具合だ。
それに対し、日本側は北側の指摘に対しては、「平壌宣言の中で日本と北朝鮮両国は戦時中に生じた全ての財産や請求を放棄すると合意している」と指摘する一方、「慰安婦問題では日本は1993年、その蛮行を認め犠牲者に対し再度謝罪を表明済み」と述べている。
いずれにしても、北朝鮮と韓国両国が従軍慰安婦問題を挙げ、日本側を追求するのはいつもの事だが、欧州諸国で唯一、オランダが日本の慰安婦問題に対して厳しい姿勢を貫いている。オランダ側の主張によれば、第2次大戦時、旧オランダ領東インド(現インドネシア領)で多数のオランダ女性が日本軍の捕虜となり、その一部が強制慰安婦とされた、ということから、旧日本軍の慰安婦問題に対して厳しいスタンスを取ってきた経緯がある。
なお、韓国の金星煥外交通商相は10月5日、国会での答弁の中で、「旧日本軍の従軍慰安婦問題では、アジア諸国だけではなく、オランダとも連携していく」と述べている。
例えば、オランダは質問内容を既に提出済みだが、その中に旧日本軍の「慰安婦問題」が含まれている。参考までに同国の質問の概要を紹介する。
「軍の性的奴隷システムのテーマは関係国間だけの問題ではなく、日本国内の内政でもある。同システムに関しては1990年終わりに学校の教科書で紹介されたことがあるが、2012年の学校教科書には掲載されていない。第2次大戦時に犯された非道な行為について、若い世代に正しい認識を喚起する重要な契機のはずだ。日本政府は、基本的人権の尊重を若者たちに教育するという観点から、旧日本軍の性的奴隷制度をどのように将来の世代に伝えていく考えか」
日本側は今年7月、「UPR第2回政府報告」を国連人権高等弁務官事務所(UNHCHR)に提出済みだが、オランダの質問に何も言及していない。ただし、UPRの3時間半の審査の中で加盟国から出る可能性が高い。
例えば、2008年5月の日本の第1回UPRでは42カ国の加盟国が被審査国の日本に質問。慰安婦問題を挙げた国は3カ国、北朝鮮、韓国、そしてオランダだった。
北朝鮮は旧日本軍の慰安婦問題を人権蹂躙として激しく批判する一方、その犠牲者への賠償を要求。オランダも慰安婦問題に関する国際社会の懸念を表明。韓国は慰安婦問題に対する真摯な対応を日本側に要求している、といった具合だ。
それに対し、日本側は北側の指摘に対しては、「平壌宣言の中で日本と北朝鮮両国は戦時中に生じた全ての財産や請求を放棄すると合意している」と指摘する一方、「慰安婦問題では日本は1993年、その蛮行を認め犠牲者に対し再度謝罪を表明済み」と述べている。
いずれにしても、北朝鮮と韓国両国が従軍慰安婦問題を挙げ、日本側を追求するのはいつもの事だが、欧州諸国で唯一、オランダが日本の慰安婦問題に対して厳しい姿勢を貫いている。オランダ側の主張によれば、第2次大戦時、旧オランダ領東インド(現インドネシア領)で多数のオランダ女性が日本軍の捕虜となり、その一部が強制慰安婦とされた、ということから、旧日本軍の慰安婦問題に対して厳しいスタンスを取ってきた経緯がある。
なお、韓国の金星煥外交通商相は10月5日、国会での答弁の中で、「旧日本軍の従軍慰安婦問題では、アジア諸国だけではなく、オランダとも連携していく」と述べている。