スイスのジュネーブ国連事務局(UNOG、ペレ・デ・ナシオン)を訪問した。ウィーンの国連記者室に常駐していることを話すと、ジュネーブの外交官は「ウィーンの国連は国際原子力機関(IAEA)、包括的核実験禁止機構(CTBTO)など核問題を扱う拠点となってきたが、ジュネーブの顔は何といっても国連人権理事会だ」と説明してくれた。要するに、東のウィーンは「核」、西のジュネーブは「人権」、というわけだ。

▲ジュネーブ国連のシンボル、彫刻「壊れた椅子」(2012年6月27日、ジュネーブで撮影)
アラブの資金で建設されたモダンな建物のウィーンの国連都市と比較すると、ジュネーブの国連欧州本部の建物は古い、といった印象を受ける。正面には加盟国の国旗が2列に並び、掲揚されている。パレ・デ・ナシオン前広場には「壊れた椅子」の彫刻が人目を引く。なお、欧州本部周辺には世界知的所有権機関(WIPO)、世界気象機関(WMO)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)などの専門機関の本部がある。

▲ジュネーブ国連食堂の風景(2012年6月27日、ジュネーブで撮影)
国連を訪れた日、ジュネーブの国連周辺には欧州亡命イラン人グループがデモをしていた。また、中東人権活動家がシリア政府の虐殺問題を国連加盟国の外交官にアピールするため抗議の看板を持参したところ、国連警備職員に持ち込み禁止を受けた、といった具合だ。いい悪いは別として、人権問題に関心がある人間はジュネーブに集まってくる。ジュネーブは文字通り、「人権」という看板を抱えているわけだ。しかし、シリアのアサド政権に対して人権理事会が明確なメッセージを発信できないとすれば、「人権」のジュネーブの名が廃れる恐れもある。
ちなみに、国連都市としてはジュネーブは大先輩であり、ウィーンは後発都市だが、ウィーンは過去、国際機関の誘致を積極的に進めてきた。ウィーン市には既に30を超える国際機関の本部、事務局がある。国連の欧州本部ジュネーブは依然、国際機関の数、職員数ではウィーンをまだ凌いでいる。
最後に、食いしん坊の当方はジュネーブとウィーンの国連職員食堂を比較した。ウィーンの国連職員食堂のメニューはジュネーブのそれより相対的に安いが、ジュネーブのメニューの多様性はウィーンをはるかに凌いでいた。

▲ジュネーブ国連のシンボル、彫刻「壊れた椅子」(2012年6月27日、ジュネーブで撮影)
アラブの資金で建設されたモダンな建物のウィーンの国連都市と比較すると、ジュネーブの国連欧州本部の建物は古い、といった印象を受ける。正面には加盟国の国旗が2列に並び、掲揚されている。パレ・デ・ナシオン前広場には「壊れた椅子」の彫刻が人目を引く。なお、欧州本部周辺には世界知的所有権機関(WIPO)、世界気象機関(WMO)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)などの専門機関の本部がある。

▲ジュネーブ国連食堂の風景(2012年6月27日、ジュネーブで撮影)
国連を訪れた日、ジュネーブの国連周辺には欧州亡命イラン人グループがデモをしていた。また、中東人権活動家がシリア政府の虐殺問題を国連加盟国の外交官にアピールするため抗議の看板を持参したところ、国連警備職員に持ち込み禁止を受けた、といった具合だ。いい悪いは別として、人権問題に関心がある人間はジュネーブに集まってくる。ジュネーブは文字通り、「人権」という看板を抱えているわけだ。しかし、シリアのアサド政権に対して人権理事会が明確なメッセージを発信できないとすれば、「人権」のジュネーブの名が廃れる恐れもある。
ちなみに、国連都市としてはジュネーブは大先輩であり、ウィーンは後発都市だが、ウィーンは過去、国際機関の誘致を積極的に進めてきた。ウィーン市には既に30を超える国際機関の本部、事務局がある。国連の欧州本部ジュネーブは依然、国際機関の数、職員数ではウィーンをまだ凌いでいる。
最後に、食いしん坊の当方はジュネーブとウィーンの国連職員食堂を比較した。ウィーンの国連職員食堂のメニューはジュネーブのそれより相対的に安いが、ジュネーブのメニューの多様性はウィーンをはるかに凌いでいた。