ローマ・カトリック教会総本山バチカン法王庁で18日午前、枢機卿会議が開催され、22人の新枢機卿が正式に任命された。べネディクト16世が任命した22人の新枢機卿のうち、16人は欧州出身(7人イタリア人、2人ドイツ人)、2人はアジア出身、4人米国人だ。今回はアフリカ出身者はいない。新枢機卿のうち10人はバチカン高官として職務についている聖職者だ。例えば、法王庁福音宣教省長官のフェルナンド・フィロー二大司教や奉献・使徒的生活会省長官のジョアン・ブラス・ジ・アヴィス大司教だ。
これで枢機卿会議に所属する枢機卿総数は213人。そのうち、法王選出会(コンクラーベ)参加資格のある80歳以下の枢機卿は125人となり、コンクラーベ招集の条件(最高限度120人)をオーバーした。
ちなみに、次期法王を選出する有資格者125人の枢機卿の出身地をみると、67人が欧州出身でコンクラーベの過半数を占めている、そのうち30人がバチカンの地元のイタリア人。次に南米の22人、北米15人、アフリカ11人、アジア出身9人、そして1人がオーストラリア出身だ。
枢機卿という立場は11世紀ごろ創設され、16世紀に入って現代のような枢機卿会議が確立していく。基本的には、ペテロの後継者ローマ法王の助言者という立場だ。べネディクト16世は枢機卿会議で「枢機卿は愛の奉仕者でなけれならない」と強調している。枢機卿の法衣は赤色だが、それは「神、イエス、教会、兄弟姉妹への奉仕」を象徴しているという。
なお、バチカンでは17日、133人の枢機卿が結集し、べネディクト16世と共に緊急会合を開いている。非公開の同会合のテーマは新福音化だ。バチカン放送電子版によると、べネディクト16世は18日の新しい枢機卿任命式前にこれまでの枢機卿たちに祈祷と内省を呼びかけたという。
会合では枢機卿会議議長のソダノ枢機卿、今回枢機卿に任命されたドラン大司教(米国教会)らが基調演説をした。その中でドラン大司教は「世俗化は信仰の脅威とはならない。それは外部からだ。問題は内部の信仰だ」と述べ、枢機卿たちの信仰の活性化を強調している。
欧米教会では2010年、聖職者の未成年者への性的虐待問題が次々と発覚し、ローマ・カトリック教会への信頼が大きく揺れ動いた。ここにきて、バチカン内部文書がメデイアにリークされ、教会内部の恥部が外部に流れるケースが急増してきた。その一方、教会内の改革派の動きも活発化してきている。その上、ドイツ出身のベネディクト16世は4月に85歳を迎える。高齢法王の健康問題が表面化してくる可能性がある。ローマ・カトリック教会は今日、内外共に大きな課題を抱えている。
これで枢機卿会議に所属する枢機卿総数は213人。そのうち、法王選出会(コンクラーベ)参加資格のある80歳以下の枢機卿は125人となり、コンクラーベ招集の条件(最高限度120人)をオーバーした。
ちなみに、次期法王を選出する有資格者125人の枢機卿の出身地をみると、67人が欧州出身でコンクラーベの過半数を占めている、そのうち30人がバチカンの地元のイタリア人。次に南米の22人、北米15人、アフリカ11人、アジア出身9人、そして1人がオーストラリア出身だ。
枢機卿という立場は11世紀ごろ創設され、16世紀に入って現代のような枢機卿会議が確立していく。基本的には、ペテロの後継者ローマ法王の助言者という立場だ。べネディクト16世は枢機卿会議で「枢機卿は愛の奉仕者でなけれならない」と強調している。枢機卿の法衣は赤色だが、それは「神、イエス、教会、兄弟姉妹への奉仕」を象徴しているという。
なお、バチカンでは17日、133人の枢機卿が結集し、べネディクト16世と共に緊急会合を開いている。非公開の同会合のテーマは新福音化だ。バチカン放送電子版によると、べネディクト16世は18日の新しい枢機卿任命式前にこれまでの枢機卿たちに祈祷と内省を呼びかけたという。
会合では枢機卿会議議長のソダノ枢機卿、今回枢機卿に任命されたドラン大司教(米国教会)らが基調演説をした。その中でドラン大司教は「世俗化は信仰の脅威とはならない。それは外部からだ。問題は内部の信仰だ」と述べ、枢機卿たちの信仰の活性化を強調している。
欧米教会では2010年、聖職者の未成年者への性的虐待問題が次々と発覚し、ローマ・カトリック教会への信頼が大きく揺れ動いた。ここにきて、バチカン内部文書がメデイアにリークされ、教会内部の恥部が外部に流れるケースが急増してきた。その一方、教会内の改革派の動きも活発化してきている。その上、ドイツ出身のベネディクト16世は4月に85歳を迎える。高齢法王の健康問題が表面化してくる可能性がある。ローマ・カトリック教会は今日、内外共に大きな課題を抱えている。