コソボが「独立宣言」を表明して17日で3年目を迎えた。ウィーン市でも同日午後、市内で独立宣言3周年の祝賀レセプションが開かれた。当方もコソボのサブリ・キチマリ駐オーストリア大使から招待状を受け取ったので出席した。
人口約220万人余りのコソボの国家承認国数は今年2月現在で75カ国。欧州連合(EU)27カ国では22カ国が承認済みだが、5カ国が依然、承認を渋っている。具体的には、スペイン、ギリシャ、スロバキア、ルーマニア、キプロスの5カ国だ。いずれも国内に少数民族を抱えている国々だ。
コソボの外交目標は国連など国際機関への加盟と、EU統合への参画だ。その意味からも、未承認国のEU5カ国の支持を得ることが重要な課題だ。例えば、ギリシャはコソボ政府発行の旅券を認知するなど、承認に向けて緩やかなテンポだが動き出している。
一方、中国、ロシアもコソボをまだ承認していない。ロシアの場合、セルビアとの歴史的つながりが強いため、近い将来の承認は期待できない。中国は中立的な立場を守っている。国連の安保常任理事国の両国の承認は国連加盟にとって不可欠だ。
駐オーストリアのコソボ外交官は「国連加盟には承認国100カ国以上が必要だ」と指摘、国連加盟までにはまだ時間がかかるとの見通しを明らかにした。
コソボの国民経済の状況はどうだろうか。褐炭、亜鉛等の鉱物資源を有しているが、産業インフラの整備は遅れ、失業率も高く、住民の多くは外国出稼ぎからの仕送りで生活を凌いでいるのが現実だ。
国内では少数民族セルビア系住民の統合促進だが、コソボ紛争でセルビアに避難した住民の帰還は前進していない。
対日関係では、キチマリ大使は「日本はコソボの独立を最初に承認した国の一つだ。日本との関係は良好だ。これまでの経済支援には感謝している。今後は日本企業のコソボ進出を期待している」と述べている。
ちなみに、同大使は1967年、コソボのマドッツ生まれ。ドイツで政治学、哲学、社会学を学び、プリシュティナ大学講師などを務めた後、外交官に転身。同国初の駐オーストリア大使に就任して今日に到る。
人口約220万人余りのコソボの国家承認国数は今年2月現在で75カ国。欧州連合(EU)27カ国では22カ国が承認済みだが、5カ国が依然、承認を渋っている。具体的には、スペイン、ギリシャ、スロバキア、ルーマニア、キプロスの5カ国だ。いずれも国内に少数民族を抱えている国々だ。
コソボの外交目標は国連など国際機関への加盟と、EU統合への参画だ。その意味からも、未承認国のEU5カ国の支持を得ることが重要な課題だ。例えば、ギリシャはコソボ政府発行の旅券を認知するなど、承認に向けて緩やかなテンポだが動き出している。
一方、中国、ロシアもコソボをまだ承認していない。ロシアの場合、セルビアとの歴史的つながりが強いため、近い将来の承認は期待できない。中国は中立的な立場を守っている。国連の安保常任理事国の両国の承認は国連加盟にとって不可欠だ。
駐オーストリアのコソボ外交官は「国連加盟には承認国100カ国以上が必要だ」と指摘、国連加盟までにはまだ時間がかかるとの見通しを明らかにした。
コソボの国民経済の状況はどうだろうか。褐炭、亜鉛等の鉱物資源を有しているが、産業インフラの整備は遅れ、失業率も高く、住民の多くは外国出稼ぎからの仕送りで生活を凌いでいるのが現実だ。
国内では少数民族セルビア系住民の統合促進だが、コソボ紛争でセルビアに避難した住民の帰還は前進していない。
対日関係では、キチマリ大使は「日本はコソボの独立を最初に承認した国の一つだ。日本との関係は良好だ。これまでの経済支援には感謝している。今後は日本企業のコソボ進出を期待している」と述べている。
ちなみに、同大使は1967年、コソボのマドッツ生まれ。ドイツで政治学、哲学、社会学を学び、プリシュティナ大学講師などを務めた後、外交官に転身。同国初の駐オーストリア大使に就任して今日に到る。