知人の駐国連機関のロシア外交官がポツリと語った。
「日本大使(河野雅治駐ロシア大使)の更迭はロシア外務省にとっても予想外だったよ」という。
ロシアのメドベージェフ大統領が11月1日、北方領土の国後島を訪問したことは日本外務省にとって「青天の霹靂」だったという。そのため、「なぜ、大統領の訪問計画を事前にキャッチできなかったか」というわけで、外務省内で喧喧諤諤の議論が行われた末、犯人探しが始まり、結局、モスクワ就任2年にもならない河野大使の更迭となった。
メドベージェフ大統領は昨年9月下旬の段階で北方領土を訪問する意思を表明していたが、日本側は最後まで「両国関係を悪化させる北方領土訪問は考えられない」と判断していたというから、河野大使の「判断ミス」というより、「日本外務省のミス」といった方が事実に合致するかもしれない。
このコラム欄ではロシア外交官から聞いた話の一部を紹介する。
「メドベージェフ大統領は日本側の反応に少々驚いている。だから、『ロシアの北方領土政策に変更はまったくない。わが国の領土だ』と重ねて主張し、河野大使個人の情報収集能力不足云々は意味がないことを強く示唆している」
「大統領は北方領土の訪問直前、中国政府に通達している。わが国と中国両国は戦略パートナーシップを締結している。その協定に基づき、わが国は領土問題で日本に圧力を行使することで中国側と合意済みだ。その意味で、大統領の北方領土訪問は中国との戦略工作の一環といえる」
「もちろん、12年の大統領選を意識した大統領の政治的パフォーマンスという解釈も成り立つ。なぜならば、プーチン首相も北方領土を訪問した初のロシア政治家という名誉を密かに狙っていたからだ」
以上、ロシア外交官の話を聞く限りでは、メドベージェフ大統領の国後島訪問は、河野大使の「情報収集能力不足」「外務省の判断ミス」という次元の問題ではなく、ロシアと中国両国の「対日戦略」に基づいた「軍事工作」という側面も浮上してくる。
「日本大使(河野雅治駐ロシア大使)の更迭はロシア外務省にとっても予想外だったよ」という。
ロシアのメドベージェフ大統領が11月1日、北方領土の国後島を訪問したことは日本外務省にとって「青天の霹靂」だったという。そのため、「なぜ、大統領の訪問計画を事前にキャッチできなかったか」というわけで、外務省内で喧喧諤諤の議論が行われた末、犯人探しが始まり、結局、モスクワ就任2年にもならない河野大使の更迭となった。
メドベージェフ大統領は昨年9月下旬の段階で北方領土を訪問する意思を表明していたが、日本側は最後まで「両国関係を悪化させる北方領土訪問は考えられない」と判断していたというから、河野大使の「判断ミス」というより、「日本外務省のミス」といった方が事実に合致するかもしれない。
このコラム欄ではロシア外交官から聞いた話の一部を紹介する。
「メドベージェフ大統領は日本側の反応に少々驚いている。だから、『ロシアの北方領土政策に変更はまったくない。わが国の領土だ』と重ねて主張し、河野大使個人の情報収集能力不足云々は意味がないことを強く示唆している」
「大統領は北方領土の訪問直前、中国政府に通達している。わが国と中国両国は戦略パートナーシップを締結している。その協定に基づき、わが国は領土問題で日本に圧力を行使することで中国側と合意済みだ。その意味で、大統領の北方領土訪問は中国との戦略工作の一環といえる」
「もちろん、12年の大統領選を意識した大統領の政治的パフォーマンスという解釈も成り立つ。なぜならば、プーチン首相も北方領土を訪問した初のロシア政治家という名誉を密かに狙っていたからだ」
以上、ロシア外交官の話を聞く限りでは、メドベージェフ大統領の国後島訪問は、河野大使の「情報収集能力不足」「外務省の判断ミス」という次元の問題ではなく、ロシアと中国両国の「対日戦略」に基づいた「軍事工作」という側面も浮上してくる。
1人は尹浩鎮(ユン・ホジン)氏だ。核専門家(元国際原子力機関担当の北外交官)であり、核関連器材などを調達してきた人物だ。尹氏は現在、南川江貿易会社(ナムチョンガン、原子力総局の傘下企業で核関連機材の調達会社)の責任者だ。ドイツ企業からウラン濃縮施設で使用する遠心分離機用のアルミニウム管を密輸入しようとしたが、発覚して失敗したことがある。国連安保理の対北制裁(昨年7月)の個人制裁対象者の5人の中に入っている。
2人目は権栄録(Kwon Yong Rok)氏だ。同氏は昨年、オーストリアのヨット貿易会社を通じてイタリアのヨット製造会社から金総書記用の高級ヨット(1300万ユーロ相当)を密かに注文したが、オーストリア銀行の通達が契機となって発覚し、取引は水泡に帰した。その結果、権氏はオーストリアのヨット会社と共にオーストリアの検察庁から国連安保理の対北制裁1718号違反と外国貿易法違反で起訴された。
3人目は北朝鮮人民軍元大佐であった金正律氏だ。オーストリア、ドイツを中心に金ファミリーへの高級品や武器関係の機材などを調達してきたが、金日成主席が死去した1994年、脱北を決意しオーストリアに潜伏。今年3月、自身の歩みを告白した自叙伝を発表し、独裁者金父子を批判した(「