民間の内部告発サイト「ウィキリークス」は28日、入手した米外交文書を公表したが、約25万点の公文書の中には世界に11億人以上の信者を抱えるローマ・カトリック教会総本山バチカン法王庁やローマ法王に関連した文書も含まれていたという。バチカン放送(独語電子版)が29日、報じた。
米国務省公文書によると、ヨハネ・パウロ2世の死後開催された法王選挙会(コンクラーベ)で米国が南米出身の法王が選出されると予測していたことが明らかになった。その理由として「教会の勢力、信者の数など」が挙げられている。
ドイツ出身のラッツィンガー枢機卿が選ばれると、「多くの人にとって驚きであり、ショックだった」と論評している。
その上、「枢機卿はメディアでは教義根本主義的なイメージが強いが、直接話すと驚くほど謙虚であり、精神的にも気持ちのいい人物だ」と付け加え、「前法王の路線を継承し、欧州的な傾向が強まるだろう」と予測している。
別のベルリン駐在米大使館外交文書によると、「独聖職者の間に流れる『ローマ・ケルン』の新枢軸の構築」との情報には懐疑的に受け取っている。
また、独イエズス会の影響力のある聖職者は米外交官に「ラッツィンガー枢機卿の保守的な性格が法王の職務決定に影響するわけではない。べネディクト16世は本来の自身の改革的な立場に回帰するかもしれない」と語ったという。
その他、米政府の7ページに及ぶ情報分析(2005年5月12日付)も公表された。そこでは、「新しい法王は世界教会の諸問題を非常に熟知している」「彼はトルコの欧州連合(EU)加盟に反対であり、欧米社会の世俗主義に対しても戦闘的だ」などが記述されている。
米国務省は5年前のラッツィンガー枢機卿の法王選出を予想できなかったが、ベネディクト16世の言動をかなり正確に分析していることが分る。
米国務省公文書によると、ヨハネ・パウロ2世の死後開催された法王選挙会(コンクラーベ)で米国が南米出身の法王が選出されると予測していたことが明らかになった。その理由として「教会の勢力、信者の数など」が挙げられている。
ドイツ出身のラッツィンガー枢機卿が選ばれると、「多くの人にとって驚きであり、ショックだった」と論評している。
その上、「枢機卿はメディアでは教義根本主義的なイメージが強いが、直接話すと驚くほど謙虚であり、精神的にも気持ちのいい人物だ」と付け加え、「前法王の路線を継承し、欧州的な傾向が強まるだろう」と予測している。
別のベルリン駐在米大使館外交文書によると、「独聖職者の間に流れる『ローマ・ケルン』の新枢軸の構築」との情報には懐疑的に受け取っている。
また、独イエズス会の影響力のある聖職者は米外交官に「ラッツィンガー枢機卿の保守的な性格が法王の職務決定に影響するわけではない。べネディクト16世は本来の自身の改革的な立場に回帰するかもしれない」と語ったという。
その他、米政府の7ページに及ぶ情報分析(2005年5月12日付)も公表された。そこでは、「新しい法王は世界教会の諸問題を非常に熟知している」「彼はトルコの欧州連合(EU)加盟に反対であり、欧米社会の世俗主義に対しても戦闘的だ」などが記述されている。
米国務省は5年前のラッツィンガー枢機卿の法王選出を予想できなかったが、ベネディクト16世の言動をかなり正確に分析していることが分る。