包括的核実験禁止条約(CTBT)機関の準備委員会暫定技術局のトット事務局長は19日、記者会見で何度も「政治的モメンタム(勢い)」という言葉を使用した。ハンガリー出身の事務局長が意味する「モメンタム」とはCTBT条約の発効への政治的意志が高まってきたということだ。
具体的には、米大統領選でCTBT条約の早期発効を支持する民主党候補者オバマ上院議員が勝利し、上院選挙でも民主党が過半数を獲得したという米国の政情と密接に関係するらしい。ゲーツ国防長官も批准を支持しているという。
「米国が批准すれば、中国は即批准するだろう。そうなれば、核保有国5カ国が全て批准を完了することになる。そうなれば、ドミノ現象が生じてCTBT条約の発効は時間の問題となる」という。
事務局長は「1998年、批准国数は30カ国だった。10年後の現在、その数は146カ国に増加した」と指摘し、米大統領選挙後の今日、CTBT条約早期発効の政治意志は世界到る所で高まり、「政治的モメンタム」を迎えているというわけだ。
1996年9月の国連総会で署名開始されたCTBT条約は今日まで発効していない。「条約14条」があるからだ。すなわち、研究用、発電用の原子炉を保有する国44カ国の署名・批准の完了を条約発効の条件としているからだ。そして44カ国中、9カ国が依然、批准を完了していない。北朝鮮、インド、パキスタンの3国は未署名国、5カ国の核保有国では米国と中国が未批准国に留まり、イラン、エジプト、インドネシアの3カ国が未批准国だ。
ジャカルタで今月開催された会議に出席した事務局長は「インドネシアでは外相ら高官と意見を交換してきた。44カ国に属する同国は今、批准の準備をしている」と報告し、「とにかく今の政治的モメンタムを生かさなければならない」と強調した。
なお、CTBT機関準備委員会は18日、トット事務局長の再選を全会一致で決定した。次期任期は来年夏から開始され、2013年までだ。
具体的には、米大統領選でCTBT条約の早期発効を支持する民主党候補者オバマ上院議員が勝利し、上院選挙でも民主党が過半数を獲得したという米国の政情と密接に関係するらしい。ゲーツ国防長官も批准を支持しているという。
「米国が批准すれば、中国は即批准するだろう。そうなれば、核保有国5カ国が全て批准を完了することになる。そうなれば、ドミノ現象が生じてCTBT条約の発効は時間の問題となる」という。
事務局長は「1998年、批准国数は30カ国だった。10年後の現在、その数は146カ国に増加した」と指摘し、米大統領選挙後の今日、CTBT条約早期発効の政治意志は世界到る所で高まり、「政治的モメンタム」を迎えているというわけだ。
1996年9月の国連総会で署名開始されたCTBT条約は今日まで発効していない。「条約14条」があるからだ。すなわち、研究用、発電用の原子炉を保有する国44カ国の署名・批准の完了を条約発効の条件としているからだ。そして44カ国中、9カ国が依然、批准を完了していない。北朝鮮、インド、パキスタンの3国は未署名国、5カ国の核保有国では米国と中国が未批准国に留まり、イラン、エジプト、インドネシアの3カ国が未批准国だ。
ジャカルタで今月開催された会議に出席した事務局長は「インドネシアでは外相ら高官と意見を交換してきた。44カ国に属する同国は今、批准の準備をしている」と報告し、「とにかく今の政治的モメンタムを生かさなければならない」と強調した。
なお、CTBT機関準備委員会は18日、トット事務局長の再選を全会一致で決定した。次期任期は来年夏から開始され、2013年までだ。