東京の国連広報センター所長だった幸田シャーミンさんが在職中に上司からパワー・ハラスメント(地位と権力を悪用して下位の者に不法な要求をすること)を受けた、というニュースが届いた。国連の記者室に屯している記者の1人として無視できない内容だ。同時に「何をいま更」といった感がしないわけではない。
パワー・ハラスメントは国連機関だけではなく、会社、大学、研究機関など人間が営む機関には程度の差こそあれ「ある」。だからとって、「当たり前」では済ませられないことは言うまでもない。
ウィーンの国連機関でもパワー・ハラスメントはよく聞く。国連薬物犯罪事務所(UNODC)のコスタ事務局長に嫌われたら最後、左遷を覚悟しなければならない。だから、「誰一人として事務局長の機嫌を損なうようなことは言わなくなった」(UNODC職員)という。その結果、イタリア出身の同事務局長の周辺は「イエスマン」しかいない。
コスタ事務局長だけを悪者扱いするのは公平さに欠けるだろう。国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長も同様だ。同事務局長周辺には通称“エジプト・マフィア”と呼ばれる同じ出身国職員が事務局長を取り巻いている。彼等が事務局長の機嫌を取り、メディア機関を管理している。特筆すべき実績がなかった事務局長が2005年度のノーベル平和賞を受賞できた主因は、「メディア操作のおかげ」ということはもはや誰もが知っている事実だ。当時、事務局長は毎週、CNN、ロイターなどの世界のメディアのインタビューに応じ、その顔と名前を世界に売ったわけだ(金大中元韓国大統領が5億ドルの貢物を北朝鮮・金正日労働党総書記に渡して南北首脳会談を実現。そしてノーベル平和賞を受賞したのと比べれば、エルバラダイ事務局長の場合、経費も時間も少なくて済んだわけだ)。
ところで、北朝鮮の核実験後、エルバラダイ事務局長は世界の耳目が集まる平壌を訪問したが、平壌当局からは冷たい待遇しか受ける事ができずに、成果なくウィーンに帰国したことがある。北朝鮮外交官は当時、「エルバラダイ事務局長では問題は解決できない」と冷静に知っていった。ノーベル平和賞受賞者をあのように冷遇できるところが、国際社会から孤立している独裁国家・北朝鮮の強み(?)かもしれない。
少し、話が逸れてきた。いずれにしても、パワー・ハラスメントは幸田さんが勤務していた国連機関だけではない、ということを身近な例を挙げて説明した次第だ。ついでに、ウィーン国連内で昨年、2件のセクシャル・ハラスメント(性的嫌がらせ)が発生していることを付け加えておく。
パワー・ハラスメントは国連機関だけではなく、会社、大学、研究機関など人間が営む機関には程度の差こそあれ「ある」。だからとって、「当たり前」では済ませられないことは言うまでもない。
ウィーンの国連機関でもパワー・ハラスメントはよく聞く。国連薬物犯罪事務所(UNODC)のコスタ事務局長に嫌われたら最後、左遷を覚悟しなければならない。だから、「誰一人として事務局長の機嫌を損なうようなことは言わなくなった」(UNODC職員)という。その結果、イタリア出身の同事務局長の周辺は「イエスマン」しかいない。
コスタ事務局長だけを悪者扱いするのは公平さに欠けるだろう。国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長も同様だ。同事務局長周辺には通称“エジプト・マフィア”と呼ばれる同じ出身国職員が事務局長を取り巻いている。彼等が事務局長の機嫌を取り、メディア機関を管理している。特筆すべき実績がなかった事務局長が2005年度のノーベル平和賞を受賞できた主因は、「メディア操作のおかげ」ということはもはや誰もが知っている事実だ。当時、事務局長は毎週、CNN、ロイターなどの世界のメディアのインタビューに応じ、その顔と名前を世界に売ったわけだ(金大中元韓国大統領が5億ドルの貢物を北朝鮮・金正日労働党総書記に渡して南北首脳会談を実現。そしてノーベル平和賞を受賞したのと比べれば、エルバラダイ事務局長の場合、経費も時間も少なくて済んだわけだ)。
ところで、北朝鮮の核実験後、エルバラダイ事務局長は世界の耳目が集まる平壌を訪問したが、平壌当局からは冷たい待遇しか受ける事ができずに、成果なくウィーンに帰国したことがある。北朝鮮外交官は当時、「エルバラダイ事務局長では問題は解決できない」と冷静に知っていった。ノーベル平和賞受賞者をあのように冷遇できるところが、国際社会から孤立している独裁国家・北朝鮮の強み(?)かもしれない。
少し、話が逸れてきた。いずれにしても、パワー・ハラスメントは幸田さんが勤務していた国連機関だけではない、ということを身近な例を挙げて説明した次第だ。ついでに、ウィーン国連内で昨年、2件のセクシャル・ハラスメント(性的嫌がらせ)が発生していることを付け加えておく。
