国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば、英国で今年、245人の北朝鮮人が難民申請をしたという。これが事実だったら、大事件だ。脱北者が北朝鮮から中国経由で欧州入りし、海峡を越えて英国大陸にたどり着いたことになる。その逃避行は地球半分ほどの距離にもなる。
しかし、英国当局は冷静だ。なぜならば、ロンドン側は正式には表明していないが、自称・北朝鮮難民を本当の北朝鮮国民とは受け取っていないからだ。脱北者が英国まで逃亡するためには資金と支援者がなくては不可能であり、通常の脱北者では実現できなことだ。その代わり、英国側が考えていることは、中国系人身売買業者の手を借りて欧州入りした中国人不法移住者ではないか、ということだ。
当方が住むオーストリアでも今年に入って2人の自称・北朝鮮人が難民申請中だ。彼らは「北朝鮮国籍を名乗っている」という。そこで当方はオーストリア内務省関係者に確認したところ、「難民を申請した人物は北朝鮮から政治亡命してきたと主張しているが、われわれは中国人と見ている。彼らの中には北朝鮮旅券を保有している場合もあるが、その旅券の真偽は不明だ」と説明する一方、「われわれは彼らの身元を確認できる情報を有していないから、難民判定は非常に難しい」と嘆く。同関係者によると、内務省が雇ったコリア語通訳者が自称・北朝鮮難民にインタビューしたが、コリア語がまったく喋れず、嘘がバレたというケースもあったという。
明らかなことは、ここ数年、北朝鮮国籍を名乗る難民が欧州各地で難民申請するケースが増えてきていることだ。ジュネーブ難民協定に基づいて政治亡命者の資格を獲得できるチャンスは北朝鮮国籍者の場合、高いからだ。
ちなみに、欧州、中東各地でかなりの数の北朝鮮労働者が働いている。彼らの一部が難民申請をするケースもあるが、その数は非常に限られている。平壌から派遣された治安関係者の監視が強いからだ。
しかし、英国当局は冷静だ。なぜならば、ロンドン側は正式には表明していないが、自称・北朝鮮難民を本当の北朝鮮国民とは受け取っていないからだ。脱北者が英国まで逃亡するためには資金と支援者がなくては不可能であり、通常の脱北者では実現できなことだ。その代わり、英国側が考えていることは、中国系人身売買業者の手を借りて欧州入りした中国人不法移住者ではないか、ということだ。
当方が住むオーストリアでも今年に入って2人の自称・北朝鮮人が難民申請中だ。彼らは「北朝鮮国籍を名乗っている」という。そこで当方はオーストリア内務省関係者に確認したところ、「難民を申請した人物は北朝鮮から政治亡命してきたと主張しているが、われわれは中国人と見ている。彼らの中には北朝鮮旅券を保有している場合もあるが、その旅券の真偽は不明だ」と説明する一方、「われわれは彼らの身元を確認できる情報を有していないから、難民判定は非常に難しい」と嘆く。同関係者によると、内務省が雇ったコリア語通訳者が自称・北朝鮮難民にインタビューしたが、コリア語がまったく喋れず、嘘がバレたというケースもあったという。
明らかなことは、ここ数年、北朝鮮国籍を名乗る難民が欧州各地で難民申請するケースが増えてきていることだ。ジュネーブ難民協定に基づいて政治亡命者の資格を獲得できるチャンスは北朝鮮国籍者の場合、高いからだ。
ちなみに、欧州、中東各地でかなりの数の北朝鮮労働者が働いている。彼らの一部が難民申請をするケースもあるが、その数は非常に限られている。平壌から派遣された治安関係者の監視が強いからだ。