国連薬物犯罪事務所(UNODC)が先日公表した「2007年度アフガニスタン・アヘン調査報告書」によると、同国産のアヘン売上総額は約40億ドルで同国の国内総生産(GDP)の53%を占める。前年度(2006年)比で29%増を記録したという。
売上総額のうち、アヘン栽培農家が約10億ドルを得、その他は取引業者、部族支配者、そして密輸入業者たちが獲得するという。
アヘンの価格は国境を越える度に上昇していく。アヘンに含まれるモルヒネから作るヘロイン1グラムの卸価格はアフガニスタンで平均2・5ドルだが、パキスタン、イランに入ると3・5ドル、トルコに行くと8ドル。アルバニアで12ドル、スロベニアやスロバキアでは18ドルとなる。そして、ドイツに入ると22ドル、英国に渡ると30ドルとなり、ロシアで33ドルと最高値をつける、といった具合だ。その小売価格は通常、卸価格の10倍まで高騰するといわれている。
アフガニスタンでアヘン生産量(本年度約8200トン)が急増したことを受け、イラン、パキスタンなど隣国や密輸ルートでヘロインの拡大が著しい。アフガニスタンから運ばれるヘロインやモルヒネの量は660トン以上と推定されるが、数億ドルの収入がタリバンなどテロリストや組織犯罪グループの懐に入っている計算となる。
ウィーンに拠点を置く国際麻薬統制委員会(INCB)のコリ・コウアメ事務局長は、麻薬犯罪と国際テロとの関係について、「両者の明確な繋がりを実証するのは難しいが、組織犯罪グループが不法麻薬取引で稼いだ資金をマネー・ロンダリングし、その資金で武器を購入する、といったパターンが存在することは間違いない。その意味で、不法麻薬取引とテロが関連していることは疑いがない。例えば、アフガニスタンでアヘン生産が急増している地域はタリバン前政権が支配している地域と合致する。不法麻薬生産がタリバン勢力の活動資金源となっていることは明白だろう」と語っている。
売上総額のうち、アヘン栽培農家が約10億ドルを得、その他は取引業者、部族支配者、そして密輸入業者たちが獲得するという。
アヘンの価格は国境を越える度に上昇していく。アヘンに含まれるモルヒネから作るヘロイン1グラムの卸価格はアフガニスタンで平均2・5ドルだが、パキスタン、イランに入ると3・5ドル、トルコに行くと8ドル。アルバニアで12ドル、スロベニアやスロバキアでは18ドルとなる。そして、ドイツに入ると22ドル、英国に渡ると30ドルとなり、ロシアで33ドルと最高値をつける、といった具合だ。その小売価格は通常、卸価格の10倍まで高騰するといわれている。
アフガニスタンでアヘン生産量(本年度約8200トン)が急増したことを受け、イラン、パキスタンなど隣国や密輸ルートでヘロインの拡大が著しい。アフガニスタンから運ばれるヘロインやモルヒネの量は660トン以上と推定されるが、数億ドルの収入がタリバンなどテロリストや組織犯罪グループの懐に入っている計算となる。
ウィーンに拠点を置く国際麻薬統制委員会(INCB)のコリ・コウアメ事務局長は、麻薬犯罪と国際テロとの関係について、「両者の明確な繋がりを実証するのは難しいが、組織犯罪グループが不法麻薬取引で稼いだ資金をマネー・ロンダリングし、その資金で武器を購入する、といったパターンが存在することは間違いない。その意味で、不法麻薬取引とテロが関連していることは疑いがない。例えば、アフガニスタンでアヘン生産が急増している地域はタリバン前政権が支配している地域と合致する。不法麻薬生産がタリバン勢力の活動資金源となっていることは明白だろう」と語っている。